Mi-I
Text by Rotton (kette★) / Photo by Akira Nakagawa
IRIE FMで「Give A Thanks」、「Happy Birthday」が何度もプレイされ、おそらくジャマイカで一番その声を知られる日本人ディージェイ、Mi-I。意外にも初の作品集『Happy Birthday』の完成を機に、そこに辿り着くまでのいきさつを聞くと、10年間にも及ぶジャマイカでの生活から培われた彼のバイタリティがかの地の人々の心を動かせたのが窺い知れる。
●最初にジャマイカに行かれたのはいつですか?
Mi-I(以下M):初めて行ったのは88年。ギルバート(88年にジャマイカを襲った大型ハリケーン)の前やったから、まだ背の高いココナッツの木がいっぱいあって。それから89年にまた行って、一年くらい居た。その帰りにNYに寄った時にたまたまディージェイ大会みたいなのに出くわして、歌ってみたらそれがバカ受けして! で、一度日本に帰ってきたけど、向こうで働けることになって、また翌年から10年間くらいジャマイカで生活してたんかな。
●それから帰国されて、また現在の様にディージェイとしてジャマイカを目指すことになったんですよね。IRIE FMでプレイされるようになったいきさつはどんなだったんですか?
M:とりあえず、デモとCDプレーヤーだけ持ってまたジャマイカに行って、まず漁師町やゲットーをミニバスで廻ってね。そしたらみんなプレーヤーを廻し合いして喜んで「これラジオ局に持って行ったらええんちゃうか?」って言ってくれたから、自分が好きだった朝の登竜門的な番組に持っていった。一日目はスタジオに入れてもらえへんかったけど、その次に行った時にたまたま中に入れてもらえて、そこで歌ったら「こいつをすぐスタジオに連れて行け!」って言ってくれてそのままレコーディングすることになってん。次の日ミニバス乗ってたら、ちょうど自分の曲がかかって「ヴォリューム上げてくれ! これオレの曲や!」って。バスに乗ってたみんながめちゃ喜んでくれたね。それから番組のダブ録ってくれって言われてそれが何度もプレイされることになったんかな。その後、日本に帰った時にIRIE FMから電話がかかってきて、「リクエストがガンガン来てるぞ! 番組で電話インタヴューするから出演してくれ!」って言われたから電話出演したり、次に行った時には、スタジオにも生放送で出させてもらったり。その時に「Happy Birthday」って曲も持っていったら気に入ってくれて、それでそれもかけてくれるようになった。
●Mi-Iさんにとってジャマイカとは?
M:神様が選んだ島としか思えんね。あんな小さな島から、ボブが世界をゆわしたり、ボルトみたいな奴が出てきたり。こんな世の中に元気の元を提供してくれるところやね。
"Happy Birthday"
Mi-I
[A Seh One / ASOS-001]
【Mi-I出演イベント】
●12/4(土)松山 Bibros
[問]Bibros/089-948-0778
●12/22(水)アメ村 かくれあわび
[問]かくれあわび/06-6211-0886