MUNEHIRO
Interview by Nobuhiko Mabuchi / Photo by Tomo Hasegawa
インディーズでアルバム3枚、メジャーでアルバム3枚を発表してきたMUNEHIRO。彼女の軌跡を詰め込んだベスト盤は、そのスタイルを象徴するダンスホールとミディアムの2枚組仕様だ。母となりタフになったMUNEHIROに、この7年間を振り返ってもらった。
●ベスト盤のリリースに際して、何か特別な感情はありましたか?
MUNEHIRO(以下M):まだまだ山を登っている感覚なので、あまり実感が湧かなくて......。ただ、もっと音楽を追求したいという衝動にはかられましたね。
●アルバム毎にキャリアを振り返っていきたいのですが、まず2005年にインディーズから発表した『DRAMA-11 STORIES-』。
M:歌いはじめて1年くらいの制作で、わからんことだらけでした。いま聴くと恥ずかしい反面、R&Bとかヒップホップ寄りなアプローチもあって、今とは違う感性で曲を作ってましたね。
●その翌年には『Up and Coming』をリリース。
M:1番好きなアルバムです。あれしたいこれしたいが詰まった素直なアルバムですね。
●そこに収録された「55!!」はベスト盤の押し曲になってます。
M:ダンス行くのが楽しくて書いた曲です。当時は自分もお客さんとしてダンスに行ってた時期で、TVの仕事が終わったらひとりで現場行ってスピーカーの前でストレス発散してました(笑)。
●続く『Limited』でメジャー・デビュー。かなり積極的に現場をこなしていた時期ですし、アルバムも現場への想いを綴った曲が中心でした。
M:現場をこなすことで、やっとMUNEHIROってアーティスト像が見えてきて。ステージングにしても、自分のスタイルが見えてきたんがこの頃ですね。
●メジャーって意識はあったんですか?
M:まったく無かったです(笑)。シングルも出さず、いきなりアルバムだったんで。
●2ndアルバムの『NEO』はシングル4枚のリリースを経て、時間をかけて作った感じがありましたね。
M:時間をかけて1曲1曲大事に作ったアルバムで、とにかく自分と向き合いました。「R.I.P.〜Never Ending Story〜」はずっと歌い続けていきたい曲やし、「太陽と向日葵」は(飯島)愛さんのことを自分と重ねて作った曲なので、このベスト盤で改めて聴いて欲しいですね。
●昨年リリースした3rd『JAM』は、結婚と妊娠を経験したアルバムでした。
M:自分でも驚いたんですけど、妊娠中と産後はダンスホールがまったく書けなくて、MUNEHIROの男勝りなとこもぜんぜん見つからなくて戸惑ってましたね。だから、曲を聴けばいつ作ったアルバムなのかわかると思います。
●駆け足で振り返ってもらいましたが、ベスト盤収録曲で「この曲は入れたい!」と思った曲を挙げるなら?
M:ライヴで絶対に歌ってる「輝く女」ですね。一番好きな歌なので。
●最後にひとつ。母になって歌い手としての意識は変わりましたか?
M:変わろうと思ったんですけど、やっぱり変わるのやめました(笑)。ママらしくなんかならんでいい、そのままでいようって。
●人間的に強くなった気も......。
M:そうですね。パフォーマンス中も動揺することも少なくなったし。最近は「任せとき!」が口癖ですから(笑)。
"Munehiro Best"
Munehiro
初回限定盤(2CD+DVD)[Universal / UMCF-9550]
通常盤(2CD)[Universal / UMCF-1043]