BOOM BAP
SOULJA BOY'S THE MAN
Soulja Boy は音楽が大音量の流れる中、NYCの 8 Bond Studiosで『VIBE』誌の表紙撮影に臨んでいた。ストロボが焚かれ、「たとえ好きになれなくても、リスペクトすべきだ」という、彼の最新作『The DeAndre Way』から最も意味深いリリックが聴こえてくる。彼のスキルを評価しない輩が多いのは確かだが、彼が才能に恵まれているMCであることに間違いはない。彼は自身の独立系プロダクション会社Stacks On Deckを持ち、20歳という若さですでに億万長者となった。そして彼は人々に今こそリスペクトを持って接してもらいたいと思っている。
DeAndre Cortezのことを悪く言える人間がどれほどいるだろう? 彼はMississippi州のBatesvilleで、中学生の頃からCDをプレスするなどして、自らの音楽をビジネスとして成立させていたのだ。やがてSoundClick.comで1ダウンロードにつき1ドルの利益を得るように仕掛け、MySpace、YouTubeで彼の人気は爆発する。これがきっかけとなりYing-Yang TwinsのプロデューサーColliparkのレーベル、Collipark Recordsと契約するに至ったのだ。「Jimmy Lovineにオレのネットでのセールス実績の数字を見せた数週間後、『Crank Dat』がナンバー1になったのさ」と、『VIBE』誌のBonsu ThompsonにSoulja Boyは語る。そしてBillboardチャートのトップを7週間占領し、YouTubeのビデオが4,500万ヴューを超えた頃、アルバム『souljaboytellem.com』はプラチナ・ディスクを獲得することになる。「オレは14歳の頃からマーケティングに長けていた」と彼は言う。
来年の7月28日にやっと合法的にアルコールを飲むことができるSoulja Boyこそ、デジタル・マーケティングのパイオニアだ。彼が初のデジタル版『VIBE』の表紙を飾るのはまさに相応しいと思う。Usherのアルバムに印刷されているバーコードをスマートフォンでスキャンするだけでSoulja Boyの表紙が表示される。つまり雑誌を買わなくてもデジタル版『VIBE』の表紙を見ることができるのだ。「色々なことがオレの周りでうまく回りはじめていると感じている」と確信を持つ彼は、Nick Cannonの推薦により映画出演も決定している。
文字通り「ティーンネイジ・ミリオネア」(偶然にも近日発表される彼の著書のタイトルでもある)となったSoulja Boyは、ネットでゴシップ・ネタを追い続けるKat Stacksのような連中にも気を配らなくてはならない。KatはSouljaが「コカインをやっている」という内容のヴィデオを『VIBE』誌の表紙撮影が終わってすぐにアップしたのだ。彼はこの件について強く否定している。「一体何を望んでいるのかわからないのだから、このような女性に対してはもっと慎重にならければいけないと思う」
2年ほど前に彼の家に強盗が侵入した件で、新たな事実が明らかになった。「複数の黒人の男たちが家に侵入してきて、銃の打ち合いがあったことは確かだが、何も盗まれていない。オレは自分で銃を持って家を守った。メデイアはありもしない様々なことを報道するので困っている。この事件以来、オレは"3つめの目"で睨みをきかして慎重に行動することにしている」
それが男として正しい選択であることは誰の目にも明らかだろう。