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"SOUL REBEL" SPECIAL : REVIEWING DI SCENE of 2010 no.01
MOOMIN × BANA
 
Interview by Toshiaki Ohba / Photo by Masashi Sakurai
 

 今年3月、名曲が詰まった素晴しいアルバム『Souls』をリリースしたMoomin、そしてラジオDJ、セレクター、さらにMCとレゲエの現場で大活躍中のBana。永きに渡って日本のレゲエ・シーンを牽引してきた二人に今年の日本のシーン、そして「Soul Rebel」について話を聞いた。
 
●ここ最近の日本のレゲエ・シーンを眺めてみて変わったなということはありますか?
Bana(以下B):昔に比べて、日本人のトラック・メイカーが増えたっていう印象はあるかな。何年か前から徐々に出てきた日本のトラック・メイカーが成熟してきたとは思う。
Moomin(以下M):上代(学)君だったり、森(俊也)さんだったり、Tancoだったり、昔からトラック・メイカーは結構いると思うんだけど、次世代のトラック・メイカーが増えたんじゃないかな。Daddy Dragonだったり、Gachapan(Gacha & Pancho)だったり。俺の場合、今年リリースした新しいアルバム(『Souls』)でMi3(ミッチュリー)っていうトラック・メイカーに何曲か作ってもらったんだけど(「Home」「Happiness」「Re:Start」)、彼もまだ若いけど才能あるしね。俺が歌い始めた時にはまだ小学生だったって考えるとなんか不思議な気分だけど。
B:Moominもそうだし、俺もそうだけど、自分たちがやり始めた時より情報の速さが違うし、トラックの作り方も全然違う。以前は出来上がったトラックをシンガーやDJに渡して「これで歌ってよ」っていうスタイルが多かったと思うんだけど、ここ最近はトラック・メイカーと一緒にトラックを作って、微妙なリズムからコーラス・ワークまで話し合ったりと、前よりアーティストとトラック・メイカーが親密になって作って行く傾向になった感じがするね。あとGachapanなんかはジャマイカに居ながらにして日本人のアーティストにもトラックを提供するっていう、これまた新しいスタイルだよね。そういう意味で言うと、自分たちがやりだした時と比べると凄く進化してるし、進歩してるよね。特にChehonの新しいアルバム(『Road To Island』)を聴いて凄くそれを感じたかな。
M:Rueedも凄いよね。感心する、まだ若いのに自分を持っていて、一緒にいてもあんまり歳の差を感じないんだよね、 一方的にだけど(笑)。
B:サウンド的なことで言えばヒップホップに近いトラックが増えたんじゃないかな。そういう部分でもボーダレスって言うか、レゲエの括りの中だけじゃ語れないって感じはするね。
M:昔はドラム&ベース、そして裏打ちっていうのがレゲエだったけど、今はフロウでレゲエを感じさせるっていう流れのような気がするね。そうは言ってもファウンデーションはいつまでも廃れはしないし。それがレゲエの良さだなと思うよ。
 
●今年も色々と日本全国のレゲエ・フェスを回ったと思いますが、そこで感じたことをお聞かせ下さい。
M:どのアーティストも年々パフォーマンスや歌自体のクオリティが上がっていて、袖で観てて安心感というか安定感を感じますね
B:やっぱりこのシーンには"場"があるっていうことが大きいんだと思うんだよね。クラブだったり何万人規模の大きいステージだったり。プロモーターやイヴェンターが長い時間をかけて作ってきた色んな"場"でみんな経験してきて、それが今のパフォーマンスに出てるってことだと思うよ。プロ意識と言うか、観せる・聴かせるっていう姿勢が以前とは変わってきたのかなと。僕の場合、ラジオもそうだと思うんだよね。それだけの場数があったから今もこうして続けられていると思うし。
M:お客さんを盛り上げるコツをみんな見つけてきてるんじゃないかなとは思うよ。DJもシンガーもお客さんをつかんでから持ってくっていう流れをもの凄く自然にやってるなって感じるし。
B:それって家で自主練して出来るものではないから、やっぱり人前でプレイして初めて気づくことって沢山あってね。そういう意味でも観せ方は確実に上手くなっている。
M:実際のところ、ステージ上でみんな失敗してると思うよ。でも、それをバレないように見せる上手さがあるって言うか。最近、「失敗は失敗じゃない」と思っていて、ライヴだったら特に何が起こるか分らないところが面白いのかなと。でも当然、反省はするんだけどね(笑)。
 
●今年もそうした場を積み重ねた後、10月3日には日比谷野外大音楽堂で「Soul Rebel」が開催されますが、「Soul Rebel」の魅力とは何でしょうか?
B:その年に、新しい作品を出しているアーティストは、全国各地のフェスやダンスで新曲を披露しているけど、「Soul Rebel」ではそれらの新しい曲が熟成された良いパフォーマンスが観られるような気がするかな。
M:一番脂の乗った時期だからじゃないかな。ちょっと空くんだよね、7月後半から8月の怒濤のフェスから「Soul Rebel」の間って。だから俺的にはちょっと落ち着いて「Soul Rebel」でライヴが出来る。あとは純粋に「Soul Rebel」が好きで会場に来てくれるお客さんが多いってイメージがあるかな。
B:周りの知り合いからも「秋になったら必ず『Soul Rebel』行くんだ」って言われるしね。「Soul Rebel」って定着しているからきっと良いイヴェントだよって認識されているかもしれないね。特に野音は座席があるし扇形のひな壇で観やすいから、カップルやファミリーでも行きやすいフェスなんだよね。だからもし来たことのない人は一度ぜひ「Soul Rebel」に来て体感して欲しいと思うよ。
M:確か今年で11回目だよね? その間、お互い色んなことがあったよね(笑)。お客さんの中でも11年の間で結婚したり子供が出来たりと環境が変わった人も多いと思うんだけど、そういう意味でも色んな人の想いが詰まっているイヴェントっていう気はするかな。
B:会場の周りには色んなことを決めているビルがいっぱいあるしね(笑)。
 
●では今年の「Soul Rebel」でファンに期待しておいてほしい点をあげて下さい。
B:俺はいつだってどういうMCをしたらアーティストが気持ちよくステージに出て来れるかっていうのを考えていますね。特にテンポ感は大事なんで凄く意識してますね。とにかくいい流れを作っていきたいと思っています。
M:今年はアルバムもリリースしたんで、色んなフェスで新曲を歌ってきたんだけど、「Soul Rebel」ではまた違った雰囲気の中、新曲も、そしてお馴染みの曲も聴いてもらえたら嬉しいですね。

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