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THE MAZE

RUEED
BLOC, TOWN, CITY
　
Interview by Takashi Futatsugi / Photo by Ohtsuru
　

　前作『New Foundation』から早1年半で届いた2nd。横須賀を拠点に全国の小箱からビッグ・フェスに繰り出す"若きラバダブ・ソルジャー"が、多彩な制作陣と共に作り上げた本作は、自身が憧れ、掘り下げたレゲエに新しい解釈と話法を加えた、Rueedらしいフレッシュで聴かせ所の多いアルバムとなっている。彼に本作について語って貰った。
　
　アルバム・タイトル（『Bloc, Town, City』）には、都会的な街から地元の町まで様々な "マチ"で生まれる喜怒哀楽を歌に、という意味を込めました。とにかく"感じたことや思ったこと"を形にしました。今回は、完全セルフ・プロデュースです。自分で原盤権を持つことになったから、何かしら自分でレーベルをもっとこう、と思って。目標は、まず1発目のこのアルバムを広めること。一人でも多くの人に届けて、現場に足を運んで自分で確かめてもらうってことです。自分に課したハードルですか？　リリックと意識、ですね。人に対して声を大にすることは責任が伴うな、と。未来の自分の子どもたちが、今自分たちが悩んでることを同じように悩んでてはいけないな、と思いました。俺らの世代からでも変えないとな、と。きっと大きなパワーなので。
　
でもあくまでも"楽しむ"というフィルターを通して伝えようと思いました。達成感のあった曲は......色々あるんですが、まず「Zipang〜ジパング〜」は、スティーブン・マクレガーとオケ制作からRec、ミックスに至るまで全て一緒に楽しみながらやれたこと。日本語の歌だけどグルーヴを感じて盛り上がってくれたのは嬉しかったし、やっぱりビッグ・シップでの録りはアドレナリン出ました！ 「BRO&SIS」は、ジャマイカに着いた翌日に出来た曲に、後でHab（I Scream）さんにラップを入れてもらい、 空水にPVの監督をやってもらったんです。完全に自分の想像をちゃんと形にできた作品だから達成感ありましたね。（JAでやってる）GachaくんとPanchoくんとは凄く楽しい時間を過ごせました！　JA着いてソッコーたくさん歌も書いたし、毎日わいわいな感じで！　２人とも素晴らしいヴァイブスと感性を持ってるからこれからもいい作品を作っていきたいですね。あと、以前からライヴで歌ってた「ダイヤモンド」は、ずっと形にしたかった曲なんで。
　
その他のトラックメイカーとのエピソードは、全部じゃないんですけど......例えば、Vangeeくんはスタジオ遊びに行って、（ネットラジオ番組の）『Bad Fellas Online』が終わってから朝方まで作業を何度かやって、２人で色々試しながら楽しく作れました。（Stoned Rockersの）Yotaくん、Mr.Stoneも何度かセッションノリで遊び行ってリディムを作っていく、みたいな。俺的にベストな感じで進められましたね。Mr.Beats a.k.a. DJ Celoryさんは俺の歌とイメージを伝えたら、バッチリいいオケが出来てきて、しかも思ってた以上にダンスホールだし！　さすがにアガりましたね。Soul Screamが好きだから、作って貰えて嬉しかったです。ゲスト・アーティストは３人です。Habさんは、音楽にハマり始めた中学生時代にめちゃくちゃ影響受けたラッパーの一人。
　
今回はフィーチャリングできて本当光栄でした 。Rudebwoy Faceは、俺が思うトップクラスDeejay。"ラガ"です。いつもDeejayかっこいい。（Rudebowy Faceと２人でやっている）Magnum Soundですか？　とりあえず......楽しいです！ ゆるくて！ いい意味でテキトーですよ。肩の力を抜いて、レコードの音で揺れて欲しいだけです。俺の役割としては、俺が好きになったレゲエを伝えたい！ってだけで。その意味では初期衝動そのものというか、セレクターを始めた時の感覚に近いのかも知れませんね。 あと、Mison-Bは、今の日本のシーンにおいて重要な女性Deejay。声がめちゃめちゃいいし、独特の世界観で歌うのがいいですね。ジャマイカのシーンの印象ですか？　こないだ行った感じでは、ますますアメリカに憧れてるなと感じた。しょうがないけど、レゲエらしいレゲエも欲しい。もちろんかっこいい曲も沢山あるけど、全部が全部JAの受け売りになったらダサくなるな、と正直感じました。それを踏まえて 責任持って日本のみんなをもっと引き込みたいですね、Rueedなりに。読者へのメッセージは......いい音楽で毎日をより楽しく！　歌詞も大事だぜ。俺は現場で待ってるよ！

　

「Bloc, Town, City」
Rueed
[New Foundation / NFDR-1001]