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330    COLUMN    PLAY IT LOUD

PUT THE STEREO ON / GAPPY RANKS
[GREENSLEEVES/GRE2079/輸入盤]
これは素晴らしい。Bitty McLeanの『On Bond Street』が好きならば、確実に持っておくべき一枚だ。ジャケを見ればお分かりの通り彼はUK出身のシンガー/シングジェイで、『On Bond Street』をプロデュースしたペッキングスに出入りしていた人物。本作はそのペッキングスの全面バックアップで制作されており、"Hot Milk" など往年の名リディムをふんだんに使用して温かみのある世界を構築。主役の泥臭い歌唱も最高だ。(大石始)
 
MI DE YAH / CLINTON FEARON
[MAKAFRESH/MKF21/輸入盤]
元Gladiatorsのメンバーで、作詞、作曲、演奏、プロデュースまで全てを手掛ける才人です。無駄のない引き締まったサウンドは70年代のルーツ・スタイルを彷彿とさせる。でも一番の聴き所はやはりコーラスだろう。名ルーツ・コーラス・グループで鍛えた歌声は今も衰えていない。ハーモニーのツボをピンポイトでついてくるよ。基礎のしっかりした作品だから聴くたびに味がしみてきまっせ。カツオがぐっときた盤さ。(磯野カツオ)
  
WARZONE / RAS NYTO
[KING EARTHQUAKE/KECD005/輸入盤]
屈指のハード・サウンドと独自のスタンスで厚い支持を受けるキング・アースクエイクのダンスにてプレイされるオリジナル・ダブ・プレートの中で、当レーベルのレギュラー・シンガーとも言えるラス・ナイトのフル。全曲ダブ・ヴァージョン付きの12曲で構成。ステップを踏む足を止める余裕を与えない彼らのサウンドの現場を想像させるハードなステッパーで攻めまくる。デジタル・ルーツ・ファンには堪らない。(楳原豊人)
 
RRUMMMBLI / IMPROVISATORS DUB
[FALASHA RECORDINGS/FRCD-002/輸入盤]
フランスのバンドによるインスト・ダブ・アルバム。収録数は全14曲だが2LPとした事で各面3〜4曲の収録とし、クオリティ高い音質となっている。UKとは又違う形で進化するEUのルーツ及びダブ・シーンを象徴するかの様なクールなサウンドに、メロディカやクラヴィネット等の暖かい音色を加える事により、リスナーに各曲のヴィジョンをイメージさせる。敢えて抑えたと思えるエフェクト処理も好感が持てる。(楳原豊人)
 
LIVE IN FRANCE / INNA DE YARD ALL STARS
[MACKASOUND/IDY011/輸入盤]
木のレゲエ・セッションとして人気のシリーズ最新作はライヴ・アルバムです。ルーツに根ざす男達の生きる姿が反映されたドキュメンタリーの様。ギター片手に喉で勝負。本物を求める聴衆のリアル・タイムな反応が全てを物語る。継続は地から緑へレゲエを伝える。Inna De Yardが好きな人は勿論の事、ジャム・バンドやオーガニックな音を好む方にも是非聴いて欲しい作品。ロッカーズ世代から若者まで響くはずさ。(磯野カツオ)
  
インスピレーション/L.U.S.T.
[ビクター/VICP-64863/国内盤]
Lukie D、Thrilla U、Singing Melody、Tony Curtisという問答無用の名シンガー4人がそろうL.U.S.T.の初オリジナル・アルバムが到着。競い合うように四者四様の伸びやかな歌声を響き渡らせたかと思えば、鉄壁のコーラスワークで楽曲に彩りを加える。その素晴らしさは言わずもがな。Air SuplyやTOTOの80sヒットのカヴァーも盛り込むなど、Over30にも優しい作り。長く付き合いたいアルバムだ。(大石始)
 
エレメンツ・オブ・ライフ/パパB
[ライフ・スタイル/LSRD-0001/国内盤]
一昨年、DJ生活20周年を迎えたPapa B、その祝賀的ムードが昨日のことのようだが、この最新アルバムを聴いてまず思ったのは、襟を正したキリっとした彼の佇まい。きっと本作の制作に入るにあたり、レゲエを歌うエンターテイナーとしての自分を改めて見つめ直し、「俺はやり続けるんだ」という固い決意があったに違いない。だからどの曲も筋が通っているし、楽しめるのだ。彼の最高傑作だと思う。(大場俊明)
  
モンキー・マジック5/モンキー・ケン
[ビッグ・フット/BFR-003/国内盤]
テクニカルでありながら、ベースにある古き良きダンスホールDJスタイルがたまらない関西の重鎮、モンキー・ケンによる滋味溢れる新曲「Let's Try」と、今まで発表してきた44曲のミックスをカップリングした異色ベスト盤。ミックスは盟友DJシャーク。ダンスホールを意識しつつヒップホップ的な絶妙な間で繋げ、モンキー・ケンの魅力をあぶり出している。しかしこの猿、これだけ引き出しがあったとは、脱帽。(大場俊明)
 
MUNEHIRO ベスト/MUNEHIRO
[ユニバーサル/UMCF-9550/国内盤]
レゲエ・アーティストとしてマイクを持ち始めたがのが03年とのことだから、キャリアもなかなかのもの。そこで登場したベスト盤は2枚組30曲のフル・ヴォリューム。シングルとなった「Again」「Luv」「Super Woman」等の他、アルバム収録の常に現場を上げ続けてきたチューンや女心に突き刺さるチューンを満載。いま母親になってまた価値観も変化しただろうから、新たにどんな歌を提示してくれるか楽しみだ。(大場俊明)
 
ワン/THE BK SOUND
[フォーライフ/FLCF-4347/国内盤]
湘南乃風のサウンドの要でありつつ、ソロとしても様々な活動をしてきたThe BK Soundが湘南乃風のミックスCD『湘南乃風〜湘南爆音Breaks!』に続いて自身名義としては初となるオリジナル・アルバムをリリース。マイク陣には134人脈の他、その活動範囲の広さを物語るように細美武士やキヨサク、サイプレス上野なども参加。それに呼応し、サウンドも多彩ながら軸足はしっかりレゲエに置いているのが分る。(大場俊明)
 
ウィックダブ/ダブ・フォー・リーズン
[トゥイステッド・プロダクションズ/TD-007/国内盤]
岐阜を拠点に活動を続けるDub 4 Reasonの初作が到着。別名義のStab 4 Reasonではハードコア・パンクを、Stab 4 Reason And The Stylesでは骨太のルーツ・レゲエに取り組む彼らだが、この名義ではニュー・ルーツ×ストーナー・ロックとでもいったオリジナルなサウンドを作り上げている。獰猛な音塊がウネる様はRebel Familiaのファンにも聴いてほしいもの。その破壊力と個性はまさに衝撃的!(大石始)
 
プライヴェート・ビッグバンド/V.A.
[スカ・イン・ザ・ワールド/SIWI-141/国内盤]
世界の現役スカ・アーティストを愛する人達の心のオアシス、Ska In The WorldがMix CD第2弾をリリース。選曲とMixを担当したのはDJののの。自らがビック・バンドの指揮者になった様に音に活気を与える刺激としなやかさの両面を併せ持つ繋ぎには愛がある。ラテン気質な彼女はさりげなくダンスへと導く。世界のスカがのののの世界に変貌を遂げると楽園が待ってますよ。あなたの気持ちをロックするMixだ。(磯野カツオ)
 
ザ・セルアウト/メイシー・グレイ
[ユニバーサル/UCCO-1106/国内盤]
3年ぶりの新作。レーベルを移籍しての創作活動にあたっては、タイトルが示す通り"自分らしさの獲得"を基本方針にしたとのことだが、それはアルバムの随所で汲み取れる。ダーティなサウスビート曲やスラッシュ参加のロック魂炸裂曲まで、"やりたいことのごった煮"状態だが、それも、極めてやんちゃでありながら、どこか悲しみを湛えたようなアノ歌声が、きっちりまとめあげてしまっているから不思議だ。(石澤伸行)
  
ウォンツ・ワールド・ウィメン/ドゥウェレ
[ビクター/VICP-64856/国内盤]
2年ぶりの4作目。全体を3つのブロックに分け、それぞれにコンセプトを立てた作りは、ネオ・ソウルの伝道師としての彼のイメージに新たな側面を与えた。DJクイックらを招いてのウェッサイ・マナーやデヴィッド・バナーらとタッグを組んでのストリート流儀は、これまで見たことのない表情だ。しかしながら、強靭なドープネスを土台としたメロウなアプローチは健在、聴き進むほどに味わいを増していく。(石澤伸行)
 
ジェネシス/B・ハワード
[ユニバーサル/UICE-9081/国内盤]
ミキ・ハワードを母に持ち、その風貌がかのMJ氏を彷彿させるということでも話題沸騰中のニュー・カマー。新人とはいえ裏方としてのキャリアは豊富で、ニーヨ、クリス・ブラウン、ジニュワインらへ楽曲提供してきたスキルの高さが、本作でも光る。時流をふまえつつも、どこかクラシカルな匂いをまぶすことを忘れない制作スタンスは、その堂々たるパフォーマンス振りも相まって、早くも大御所感たっぷりだ。(石澤伸行)
 
ジェイコ/ジェイコ
[EMI/TOCP-66954/国内盤]
バルバドス島出身、齢にして未だ18の男子によるデビュー作。スターゲイトが制作陣に加わり、スヌープをゲストに招聘する等、大方のサウンド・プロダクションを含め"メイン・ストリームまっしぐら"なスタンスは、そのバックグラウンドや風貌からは想像しがたいほど。でも、そのクオリティは一様に高く、特にどこか冒頓とした、青年特有の蒼さ満点のヴォーカルは、楽曲の全てを甘酸っぱく味付けしている。(石澤伸行)
  
メモワール/ロックス
[ホステス/BGJ-10081/国内盤]
南ロンドン出身の女性シンガーがラフ・トレードからデビュー。ジャマイカとイランのハーフという出自にも大きく頷けるほどに、アルバムの作りはボーダレスだ。目下ラジオでヘビロテ中の「My Baby Left Me」のような90'sマナーのR&Bに始まり、ローリン・ヒルを思わせるアコギ曲、モータウン的アプローチ、そして純正ロックステディ・チューンと、本作は瑞々しいまでのヤング・ソウル感で溢れかえっている。(石澤伸行)
 
バラード・オブ・パープル・セント・ジェームス/ヤーザラー
[ビクター/VICP-64854/国内盤]
7年ぶりとなる新作。筋金入りのネオ・ソウル姫としてキャリアを重ねた後、最近の彼女はフォーリン・エクスチェンジと行動を共にしていて、本作も彼らのレーベルからのリリースとなった。やたら清廉、どこかキュートネスさえ感じさせるヴォーカルを囲むのは、80's風味をまぶしたキラキラなメロウ・サウンドだが、彼女の資質は随所で針を振り切らせ、妖しく黒光りする才能を見せつける。なんだかんだで怪作。(石澤伸行)

 
NIGHT AND DAY / ORIOL
[PLANET MU/ZIQ275CD/輸入盤]
エレクトロ・サウンドを様々なスタイルで提示するPlanet Muの新作は、ロンドン出身バルセロナ在住の新鋭。夏の夕暮れ〜夜を想起させるメロウに煌めくシンセの音色と、ハウス〜ダブステップ(とその間のクラブ・サウンド全般)を柔らかに消化したエレクトロ・ビートが全体を包み込む、メロウ・フュージョンな傑作。蛇足ながら、ここ最近とみに目に入る銀河/夜空ジャケは共通のムードが音にありどれも素晴らしい!(飯島直樹)
 
アウトサイド・ザ・ボックス/スクリーム
[ハイドラ/HYDRA-008/国内盤]
アンダーグラウンドで生まれたダブステップという音楽の誕生から常にシーンの中心的存在でありつつ、盟友Benga、ArtworkとのユニットMagnetic Manではシーン初となるアルバムのメジャー発売も果たす彼らの2ndアルバム。ヴォーカルやシンセで多彩なメロディを重ねたサウンドはスタジアムも見据えたメジャー感。但し、そこには過去のUKアンダーグラウンドの多くが同じ道程で見失ってしまった物が残っている。(飯島直樹)
  
デュッピー・ライター/ルーツ・マヌーヴァ・ミーツ・ロング・トム
[ビート / BRBD165/国内盤]
英国ヒップホップを最良の形で体現するR.Manuvaが、前作『Slime & Reason』でのWrong Tomと再び組んで制作した、彼のキャリアを網羅したリワーク集。ヒップホップよりもレゲエに重点を置いたダビーでタフなプロダクションと、UKのベスト・リリシストと評価される彼のラップがリズムを更に躍動させる。Greensleeves諸作で知られるTony McDermottによるアートワークも、その気分を盛り上げる。新曲も強力。(飯島直樹)
 
JUZU PRESENTS Re: MOMENTOS "MOVEMENTS"/JUZU
[クロスポイント/KOKO-013/国内盤]
6年に渡る"Momentos"というサウンドの旅も、この3作目が最終章。訪れた世界各地で人と出会いリズムと会話した成果が、数々の同志とのコラボで丁寧に編み上げられている。それは正に人間の生そのものを祝福するかの様にエネルギッシュで、繊細で力強く、そして優しいグルーヴとなり、我々の暮らしを包み込む。魂を持った音がその組み合せ/絡みで色んな表情で語りかけ、感覚を刺激する重厚な2枚組。(飯島直樹)
 
マッシュト・ピーシーズ #2/G.RINA
[メロディ&リディム / MARCD-002/国内盤]
自主レーベルを立ち上げてリリースする4枚目のアルバム。これまでは、クラブ・サウンドをシンガーソングライター的な空気感へ如何に溶け込ませるか、それが彼女の魅力でもあったが、本作では彼女が現在シンパシーを感じる新世代のプロデューサー達とコラボレーションすることで、クラブ(とその周辺)・サウンドど真ん中...よりもちょっと先のポップ・ミュージックを作り上げている。完璧なまでの光度と強度。(飯島直樹)
 
ヴァルー〜セレブレイティング・5イヤーズ・オブ・マン・レコーディングス/V.A.
[ハイドラ / HYDRA-007/国内盤]
ブラジルのゲットー・ダンス音楽=バイレ・ファンキに魅せられ、様々な形でその現在/未来を提示してきたベルリン発レーベルの5周年記念コンピ。全曲エクスクルーシヴ/初CD化。ファンキのシンプルで無骨なビートにエレクトロ/ハウスをミックスさせたサウンドを基盤に、現在世界各地で同時多発する境界線を越えるダンス・ビートが網羅された、オリジネイターであり最先端だからこそできる充実した内容。(飯島直樹)

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