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INFINITY 16
16 YEARS ANNIVERSARY
 
Interview by Nobuhiko Mabuchi / Photo by Studio Kumu Asumi
 

 サウンドとして現場をキープする傍ら、プロデュース業にも精を出すINFINITY 16。メジャー通算3作目のアルバムとなる今作は、"Love"をテーマに13篇のストーリーを収録した。色のあるアーティストが華を添え、新たな挑戦も多かったという意欲作だ。
 
●INFINITY 16名義では3枚目のアルバムとなる今作。リリースを重ねる度にレゲエ・フィールド以外からのWelcomezアーティストが増え、今回も多彩な顔ぶれですね。
TELA-C(以下T):INFINITY 16が今までやってきた音楽をオーヴァーグラウンドでどう伝えるかってところをテーマにしているのは、今も変わらないアプローチですね。ただ、レゲエ・フィールド以外の人たちとの曲作りを重ねていくうちに、だんだん面白くなって来たのは確かです。もちろん同じ現場でサヴァイヴしてきた仲間とのレコーディングも毎回発見はあるけど、畑違いの人は俺とまったく違う脳みそを持っているので、今回も刺激になりました。
 
●収録曲「HIGHER」でWelcomeしたJAMOSAはR&Bシンガーですが、7月に開催した「REVOLUTION お台場ノ乱」に出演するなどINFINITY16にとっても近しいアーティストですよね。
T:そうですね。レゲエに対する理解もあるし、前回も「SMILE」という曲を一緒に作り良い曲が出来たので、今回もお願いしました。「HIGHER」は早めのダンスホール・チューンでコアなリディムなんですけど、そこは現場叩き上げのシンガーなのでバッチリ歌ってくれましたね。アルバムにはこういう現場でアガれる曲は絶対必要だと思っています。
 
●トラックは誰が作ったんですか?
T:ジャマイカに行ったときChristopher Birchんとこで作ったオケですね。その時、自分で"High"という名前のリディム名にしてたんですよね。これはアゲ系のリディムだって確信してたんでしょうね。だから曲名もHighにerをつけて、さらに高くって感じです(笑)。
 
●最近はジャマイカのトラック・メイカーだと、どんな人たちとリンクしているんですか?
T:今回のアルバムでいうと、Birch、Arif Cooper、Stephen McGregorですね。他にも最近だとRussianとかSukuと一緒に作ってます。
 
●R&BシーンからはDOUBLEも参加。この「STILL IN LOVE」は手応えがあったんじゃないですか?
T:自分の中でも気に入ってる曲です。音のバランスもリリックの内容も想像を超えた、かっこいい曲が出て来ましたね。とにかくDOUBLEさんの声が素晴らしいので、早く聞いてもらいたいです。
 
●制作はどのように進めていったんですか?
T:まず最初に、DOUBLEさんはトラックの善し悪しでやるかやらないか判断するって聞いたんですよ。
 
●それプレッシャーですね。
T:プレッシャーでしたよ。断られたらトラックがダメってことだし。本当、気に入ってもらって良かったです(笑)。で、DOUBLEさんが先にリリックをのせたいというリクエストがあり、その後、俺がバースを書いたんです。ここに一つ挑戦がありましたね。
 
●というと?
T:DOUBLEさんが書いてきたリリックが、今まで書いたことない大人の恋愛だったんです。いろいろ想像して周りの意見も取り入れて書き上げましたね。リリックに関しては、この曲は逆にWelcomezされた感じです(笑)。
 
●他に今作で新たな試みはありますか?
T:去年リリースした「伝えたい事がこんなあるのに Welcomez 若旦那 from 湘南乃風 & JAY'ED」から音作りが変わりました。特にミックスなんですけど、今まではレゲエの土臭さを表現していたのに対して、今回は新しくてカッコイイ音にこだわってます。3枚目ってことで変化がないと自分の中でもアツくならないし......。全曲ではないけれど、今まで通りのレゲエの土臭さを表現した曲ににプラスして、今っぽいサウンド・アプローチをした楽曲も増やしたという感じです。
 
●レゲエ・シーンからはおなじみのHAN-KUNや導楽が参加していますが、LIFE-GやRIDDIM HUNTERなど若手のフック・アップも忘れてませんね。
T:若手でも上手いアーティストはたくさんいるので、自分に出来る範囲で後押しできるなら、それはやっていくべきだと思ってます。
 
●それはインディーズでリリースし続けている無限十六シリーズにも言えると?
T:そうですね。ワンウェイの魅力を伝えたいって気持ちで今までやってきたのと、若いアーティストが無限十六のCDに参加したいって思えるような作品にしたいと思ってて。9月15日には3枚組のベスト盤を出すんで、無限十六もぜひ聴いてみてください。
 
●現場でのプレイをキープしながらメジャーとインディーズで作品をリリースするなど、精力的な活動を続けている原動力って何なんですか?
T:もっとサウンドの価値を高めたいって想いですね。もっとサウンドの可能性を広げていくために、俺はメジャーでの成功をしっかりと確立したい。だから、まずは目の前にあることは徹底してやっていく。その気持ちは変わらないですね。
 
●では、今後の予定を教えてください。
T:今年で16周年なんですけど、そのアニヴァーサリー・ダンスを来年の1月20日に武道館でやれることになりました。武道館でやるのはひとつの夢だったんで、それが16年目で叶ったのが嬉しいですね。たくさんの人に来て欲しいです。


 

「Love」
Infinity 16
初回盤:[Universal / 初回盤:UMCF-9546/7]
初回盤:[Universal / UMCF-1042

 
 

「無限十六Best」
無限十六
[Crossroad / XNCR-10001-3]

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