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RYO the SKYWALKER
RHYME-LIGHT
10th Anniversary
  
Interview by Ryo Komiyakawa As Realgold$ (Niko¥on Production) / Photo by Yoshifumi Egami
 

 ジャパニーズ・レゲエの良心、Ryo the Skywalkerがメジャー・デビュー10周年を迎え、ニュー・アルバム『Rhyme-Light』をドロップ。全10曲にはエモーショナルなメッセージと的確なライミング、そして陽差しの匂いのような、包容力のあるポジティヴなヴァイヴスが満ちている。節目を迎えたRSWの現在とは?
 
 「抱え切れない特大のでっかい愛を持ってどこまでも/手を取り進もう、行く手は俺が照らすから」(「太陽になりたいよ」)
 
 一聴して感じる太陽の光のような温かさ。包容力のある深い声が綴るシンプルなメッセージ。そこには気負いも衒いもない。
 
Ryo the Skywalker(以下R):10周年ってテーマでコンセプチュアルにやるのも違う気がしていて、ちゃんとひとつのアルバムとして聴けるようなものを作るべきだなと思ったんです。去年ツアー(「Love-a-Dub Showcase Tour 2009」)を終えてすぐ取りかかったんですけど、時間がなかったせいで逆に考えすぎずにぽんぽん作っていって......。そのおかげで自然な言葉使いで自然にDeeJayできた。レゲエ以前に"自分の音楽です"というところを素直に出せたと思う。初めて聞いてもすっと意味が入ってくるけど、でも、しっかり(韻を)踏んでる。聴けば聴くほど押韻に気づくはず。
 
タイトルの 『Rhyme-Light』は、綴りは変えてありますけど、チャップリンの映画のタイトルから取りました。クラシカルな演劇の舞台照明のことを指す言葉で"評判、名声"という意味もあって縁起がいいなって。リード曲「太陽になりたいよ」は陽の光がモチーフだし、他の曲を見直してもリリックに"光"というものが象徴的に入ってきているので、タイトルには"ライト"という言葉を使いたかったんです。ライムの光のおかげで自分自身やってこれたという意識があります。ライミング(=韻)は自分にとっての武器だし、みんなを照らす光になればと思ってる。リスナーにとっての道しるべになりたい。
 
●盟友Jumbo Maatchとビートボクサー太華を迎えた「残像」にしろ、アイコsun(ex. Sugar Soul )との「Thank You For The Days」にしろ、昔のある地点を振り返って再出発しているような曲が多いですね?
R:ある意味、同窓会的な。きっと何周もするんでしょうけど、一周して戻ってきて、ここで一緒にやりたいなと。太華くんは大阪のジャグリン・シティってクラブで一緒にバイトしてた先輩で、彼がヒューマン・ビートボックスをやる前からの知り合い。アウトロの「身分証お願いします」っていうのは当時(クラブの)エントランスで言ってた台詞です。
 
当時かっこいいねって話してたロウカスからのBlack Starの「Respiration」という切ないかんじのビートで、うたの土台を作ったんですが、Buzzer Beatsにもっと明るくしてもらおうということで、Jumbo Maatchともいろいろ相談して作ってもらいました。内容的には、昔はある意味もっと必死だった。それを忘れたらいかんなと。Jumboはホームタウン=大阪のシーンをしっかり守って温めてくれていて、僕は思うところがあって東京に来てやらせてもらってる。そんな2人がこうして一緒にやることが意味があるように思う。お互い変わってないよ、つながってるよっていうのを出せたと思う。アイコsunは僕自身メジャーでやらせてもらうきっかけになった人。もう一回ピリッとさせてもらった感じ。
 
●メッセージに普遍性がありつつ、リディムはアップ・トゥ・デートですよね? 特に別れた男女の邂逅の物語を綴ったR&Bライクな切な目メロディック・チューン「Runaway Bay」や、4つ打ちで日本人としてのアイデンティティを訴える「Samurai Sword」など耳を引きますが?
R:「Runaway Bay」の制作はディン・ドンの「Holiday」のヒット・プロデューサー、ノーティス・プロダクションズによるもの。ヒップホップ寄りの今どきの感じのエモーショナルなサウンドが特色の人たちです。「Samurai Sword」はスライ&ロビー。彼らがボブ・サンクラーっていうエレクトロDJと一緒に、シャバ・ランクスをフィーチャーした4つ打ちの曲をやっているんですけど、その曲のイメージで作ってもらいました。ワン・ドロップのルーツっぽい音から4つ打ちに変わる、2つのジャンルが混在したユニークなトラック。これに2つの文化の間での自分の中の葛藤......
 
レゲエというジャマイカの人たちがジャマイカの言葉でやってきた音楽に、日本人である自分は憧れてうらやましがってきたけど、それって日本人としてどうやねん? っていう自分の長年の矛盾のようなものを詰め込みました。今までは踊らせるためのチューンとメッセージを聞かせるチューンを分けてたけど、踊りながら考えるというか、メッセージがありつつ楽しませるような曲にトライしてみたかった。
 
言っちゃうとサビの前半には"ジャパニーズ、立ち上がれ"ってメッセージがあって、後半はひたすら"踊れ、踊れ!"っていう煽る形にしました。日本人としてこうあるべきというような考え方/視点というのは、本を読んで見つけたものではなくて、レゲエに出会って、遊びながら身につけた、いわば音楽に教えてもらったものだから、音楽として楽しめるものにしないと。右脳と左脳を同時に刺激するような、それでいてベースで身体も揺らすような、全身にビビっとくるようなものが本当のレゲエかなって思うしね。

 

「Rhyme-Light」
Ryo the Skywalker
[Riddim Zone / RZCD-46574/B(初回DVD付) ]
 
 
 

「Woofin' Special Edition Ryo the Skywalker Live」
Ryo the Skywalker
[Shinko Music(ライヴCD付) ]
メジャー・デビュー10周年記念として発行された2009年の「Love-a-Dub Show-case Tour」の模様を収めた写真集。秋には続編として『Life』も発売される。
 
 
RYO the SKYWALKER 10th ANNIVERSARY SPECIAL LIVE - RHYME-LIGHT 2010 -

11/2(火)名古屋 Zepp Nagoya
11/16(火)東京 Zepp Tokkyo
11/23(火)大阪 Zepp Osaka
[問]Bush Hunter Music/www.bushhunter.jp

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