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328    COLUMN    UK REPORT

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND
 

Larry Marshal
 
Greetings friends,
●先月、僕はいつもよりインターネットを積極的に活用した。僕の妻がFacebookでFreddie McKay、Devon Russell、Larry Marshallという"犯罪的"といえるほど正しい評価がされていないレゲエ・アーティストのファン・ページを運営している。他の類似サイトとは違い、彼女はコンテンツのリサイクルを決してせずに、常に新しい情報をアップしているので是非チェックして欲しい。YouTubeなどにもアップされていない、彼女のページでしか聴くことのできない曲も追加していく計画だ。うれしいことに、この3人のページの中で一番ファンを獲得しているのが70歳を超えてもまったく衰えを見せないLarry Marshallのものだ。これら3人の情報や埋もれてしまった名曲を知っていたら、是非僕の妻に知らせて欲しい。また、彼女は僕の作品を見ることができる「Maverick Photo Fans」というページも立ち上げた。出版された写真や未発表のもの、僕が撮った写真を使用したレコード・ジャケット、またレゲエ好きとって興味深いアイテムの数々をみることができる。
 
●インターネットは何年も会っていなかった友人に連絡をとったりするのに便利なツールだが、最近僕はネット上での"議論"(控えめに表現すれば)に巻き込まれてしまった。最初、僕はその人物がジャマイカ音楽への愛情を積極的にシェアしたいだけだと思ったのだが、それは大きな間違いだった!
 若いフランス人の男が、Irie-Ites(フランス)とMafia & Fluxy(UK)のプロデュースによるソリッドなHeptonesの「Party Time」のリディムに様々なアーティストが歌ったものを繋いだ"Party Time Mix"を自身のページにアップしていた。だが、そのミックスをアップした直後、彼はこれらの曲のプロダクションに関わった全ての人々を徹底的に非難し始めた。彼の言葉を借りれば「これらの人々は死人の棺桶を掘り起こしているだけで、レゲエ音楽の成長や進歩に全く役に立っていない」というのだ。
 レゲエで成功を収めたプロデューサーのほとんど(Bunny Lee、Augustus Pablo、Bobby DigitalからWackiesまで)が、少なくとも1度はStudio Oneのリディムを使用して曲を作っている。それらの曲はもしかするとオリジナルに比べて多少面白みに欠けるかもしれない。だが、だからといってこのことについて激怒する必用はない。Coxsone自身もポップ、ソウルやミュージカル曲を"借りる"ことについて否定的ではなかった。例えば「Swing Easy」はヒット・ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』から"拝借"したものである。また、HeptoneのLeroy Sibblesは、新ヴァージョンのリディムを使って喜んでレコーディングさえもしている...。といった内容を返事として書いた。この"怒れる男"の最新エントリーは、出所があやしいStudio Oneシングルでオリジナルの"Party Time"リディムにSam Cookeのヴォーカルをフューチャーしたものだった。だが、これは海賊盤であることが判明している。
 この男の"ディスカッション・ページ"にある「海賊盤とオールド・リディム」というトピックに僕が書き込んだ内容をしっかりと読まずに、彼は僕のことを彼独自の理論である"棺桶を掘り起こす輩・論"を展開し、個人的に僕のことを中傷しはじめた。これを受けて、僕はもうこの論議を止めにしようと彼に伝えた。また、人々には好き嫌いがあり、彼が聴いているもの、また彼のサウンドでプレイしているもの全てが完全にオリジナルとは言い難いと加えた。あとで気づいたのだが、この男のMySpaceのページには、彼のサウンドでまわしているダブ・プレートが誇り高くリスト・アップされている。しかし、このすべてがStudio Oneリディムを使っているのだ。これでは彼の理論に完全に矛盾している。彼の最後の書き込みは、彼のページは彼の好きなように運用し、それに対して僕がどう意見しようが関係ないということだった。
 こんなことがあるのでFacebookでは自分の意見を書き込まないようにしている。ネット上では自己中心的で、僕からみればコドモくらいの年齢であるにも関わらず、自分が一番のエキスパートであると信じて疑わない連中が多すぎる。ネットではどんなグループに参加するのか十分に注意した方がいい。ひょっとすると誹謗中傷メールが多数届くかもしれない。もし気が向いたら僕のFacebookやMySpace(MySpace.com/simonbuckland)のページを覗いてみてほしい。勿論、あくまで気が向いたら、だ。
 

Kiddus I
 
●UKにおけるレゲエDJの基礎を作ったDJの1人、Tippa Irie。彼は1980年代にSaxon Soundでマイクを握り活動を開始して以来、時代に合わせて変化しながら新たなファンを確実に獲得してきた。最近はThe Black Eyed Peasをはじめ世界中の様々なアーティストと音楽を創り、彼の音楽に興味を示してくれた国があれば精力的にその国へのツアーを組んでいる。YouTubeにはFar East Bandとのニュー・シングル「Stick To My Roots」がアップされているし、他の彼のチューンは公式サイト(www.tippairie.com)で聴くことができる。このサイトでは合法的に彼の音楽をダウンロードできるほか、彼の活動の軌跡や近況などをチェックできる。
 
●夏フェス・シーズンがヨーロッパに到来した。若手からヴェテランまで様々なアーティストが、ベルギー、フランス、スペイン、ハンガリー、スイス各国のフェスに出演する。例えば、Capleton、Jah Cure、John Holt、Barrington Levy、Big Youth、Third World、Alborosie、Ijahman、Toots、Max Romeo、Kiddus-i、Congos、Chezidek、Twinkle Brothers、Israel Vibration、Aswad、Glen Washington、Michael Rose、Andrew Tosh、Steel Pulse、Benjamin Zephaniah、Bunny Wailer...と出演者リストは延々に続く。ヨーロッパの人々は、どのフェスに行くべきかという贅沢な悩みを抱えることになりそうだ。
 
●"キャンプしながら楽しむ週末のフェス"として定着し、3年連続でUKで開催となる「One Love Festival」。8月開催のこのフェスには前述のTippa Irieをはじめ、 Mafia and Fluxy、Luciano、Mikey General、David Rodigan、Michael Prophet、Lloyd Brown、Earl 16らの他に多数のサウンド・システムが出演予定。このコラム執筆中も出演アーティストには次々と名前が加えられている。詳しくはwww.onelovefestival.co.ukでチェックだ。
 
さて、今月はこのあたりで。夏休みをどこかで過ごす方々はお気をつけて。
 
(訳/Masaaki Otsuka)

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