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328    BOOM BAP    COLUMN

BOOM BAP
FONZWORTH BENTLEY
 
XBentleyという人物についてほとんどの人が勘違いをしている。----2001年、St.Tropezで縞模様の縮れた薄織りリネン素材のスーツを着こなし、ハンドメイドのイタリア製シルク傘を差してSean "Diddy" Combsと共にブランチに向かう----そんな彼のイメージがあまりにも強烈だからだろう。彼は男性向けエチケット本『Advance Your Swagger』を2007年に上梓し、翌年MTVで放映された『Gs to Gents』シリーズではその革命的な"ギャングスタ道" (自分自身が"アウトロー"だと思い込んでいるヤツほど、社会に順応したマトモなヤツだというコンセプトに基づいている)をさらに進化させている。このような活動ばかりが目立つので、Bentleyがラップ界のダンディ男、またはヒップホップ版Emily Post(注釈:1873年生〜1960年没、アメリカの新聞記者&著述家でエチケット本を執筆している)と思われてもしかたのないことだ。
 
オレはそのAtlanta出身の男がHarlemにある『VIBE』のオフィスに顔を出した時に彼にある"何か"を感じた。意表を突かれたのは、黒いTシャツにD&Gのハイトップ・シューズ(バスケット・シューズのようなもの)という彼の服装だ。彼が身につけている唯一のラッパー御用達アイテムは、首にぶら下げていたキリストをあしらったゴールドのアクセサリーぐらいだった。でも、これはG.O.O.D musicのブランド戦略の一環であるとオレは理解した。実は彼、Kanye Westのレーベルにラッパーとして契約している。衣装デザイナーや、アワード・ショーのためのエチケット・コンサルタントとして契約しているのではない。彼の新しいミックステープは今夏リリース予定だ。(詳しくは彼のTwitterを参照のこと:@cooloutrageous.)
 
もし、Fonzworth Bentleyのデビュー・シングル「Everybody」(プロデューサーはSa-Ra)が気に入らないのなら、----想像して欲しい、デビュー曲をAndre 3000とKanye Westと共に作ったなんて、たいしたヤツだと思わないか?----「C.O.L.O.U.R.S.」("Cool Outrageous Lovers Of Uniquely Raw Style")はイイと思うだろう? ATLの若手プロデューサー、D-Onが編む未来的なビートに合わせて、Weezy F. BabyとBentlyと同じくらいファッショナブルな故Pimp Cと彼は同等にわたりあっているのだ。「南部アトランタ出身のオレにとってUGKはアメリカのヒップホップにとってのRun D.M.C.と同じくらい重要なアーティストだ」とBentleyは言う。また、彼のリリックのみがPimp Cの全作品の中で唯一"Fワード"(汚い冒涜の言葉)を使っていないと自慢する。彼が言った、ヒップホップの歴史で一番ファッショナブルなセリフがある。「クローゼットの中から何か聞こえるだろう。あれはな、マリファナが、ダチョウに触りたいと思っているチンチラに話しかけようとしているのさ」
 
「Everybody」のヴィデオはDavid Ruffin とThe Temptationsのフッテージにインスパイアされたものだ。「オレがレコード会社にヴィデオの話を持ちかけたら、Andre 3000とKanye Westと撮るなんて金がかかりすぎる。絶対に無理だ、と相手にしてくれなかったんだ。その頃のKanyeは、50 Centと色々あった時期だったし、新曲『Stronger』のプロモーション・ヴィデオも編集しているところで忙しかったはずだ。だが結局、Kanyeも参加してくれた。また、Erykah Baduもフル・ヴォイスで歌ってくれたよ。オモシロい事に観客がいるとみんないつも以上に一生懸命になるもんだな。オレ達も彼女がいたときは"見せびらかした"さ。本当さ」
 
説明するまでもないが、"見せびらかすこと"にかけてBentleyは超一流だ。

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