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326    ARTISTS    MAJESTICS

MAJESTICS
 
Text by Takeshi Miyauchi / Photo by Tomoyo Nakamura
 

 沖縄の地を中心に、マイペースに活動を続けてきたオーセンティック・スカ・バンド=Majestics。3年4ヶ月ぶりとなる新作『Lullaby of Sababa』は、バンドにとって縁の深い、海沿いのカフェバーにて収録されたライヴ・アルバムだ。
   
 Majesticsが奏でる音楽は、内地のオーセンティック・スカ・バンドが奏でるそれとはどこか違う、大らかであたたかみのある空気が音からにじみ出ているような気がしてならない。それが、彼らが拠点としている沖縄という土地柄によるものなのか、あるいは──この空気感を持ちながら沖縄県内に留まらない活動を展開している彼らに、公開レコーディングされたという今作について訊いた。
 
永井大助(ベース):「"Sababaで演る"というのが一番のこだわりでした。マイク一本で一発録りするぐらいの気持ちで、いろんなアレンジで演って、いいテイクを集めた感じかな」
金城則夫(ギター):「Majesticsが練習やライヴをする場所でもあり、仲間と集う場所でもあり、Sababaの空気感そのものがMajesticsの一部でもあったように思います」
大城達哉(トロンボーン):「(レコーディングにおいて)Sababaという場所に助けられた部分も多かったのかな。Sababaの空気感や空間を詰め込んだからこその臨場感が、このアルバムで表現できたかと思います」
上間鉄哉(バリトン・サックス):「タイトル(Lullaby of Sababa=サババの子守唄)どおり、Majesticsが贈るSababaの子守歌を感じてもらえたら嬉しいです。夜とお酒にぴったりハマる大人向けの子守歌を(笑)」
 
 ゆったりとしたナイヤビンギ「Still Waiting」で幕を開ける『Lullaby of Sababa』は、重厚なキラー・チューン「Big East」「赤土」、お店に集った客たちの歓声も熱い「Bap Ska」、そして楽しい一日の余韻を味わうようなゆるやかなスロウ・ジャズ「Mood for Slow」と、ある日のライヴを追体験するように構成された全7曲が収められている──古い雑居ビルの一階にあったSababaの窓から見える名護湾の青、燃えるような夕暮れの赤、浜風が運ぶ海の匂い──それらすべてが堆積したような店の壁や床やソファや棚に並んだボトルやグラスの水滴や客の笑顔に反響したMajesticsの演奏には、まさにその場所でしか成立しない独特のリヴァーブがかかっていて。それはせわしない現代に鳴る音とは到底思えない、ロマンティックでヴィンテージな薫りを纏っている。
 
永井大助:「無理な瞬発力を求めることもなく、音楽を生活の一部としてマイペースにやってきたから続けてこれてると思うんです。ゆるく、長く、ずっとやっていきたい。生涯現役で(笑)」
 
 Sababaという象徴的な店は閉店してしまったが、愛してやまないスカという音楽があって、愛してやまない仲間たちがいて,集まればそこに、Majesticsという"場所"が生まれる。彼らは13年もの間、そうして音楽を奏でてきた。そして、音楽は続いていく。

[Majestics公式サイト]


 

"Lullaby of Sababa"
Majestics
[Swing Dragon / SD-009]

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