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324    COLUMN    PLAY IT LOUD

ESCAPE FROM BABYLON TO THE KINGDOM OF ZION / ALBOROSIE
[GREENSLEEVES / GRE2065 / 輸入盤]
イタリアはシチリア島出身、現在はジャマイカを拠点に活動するアルボロジー。今作は昨年UK盤として発表されていた2作目のUS盤で、一部の楽曲はヒット曲「Kingston Town」などと差し替えられている。ド渋のワンドロップに乗るシングジェイはどこまでも泥臭くてタフ。楽器演奏やミックスも自身でこなすなど多才なところも披露していて、その本気ぶりには圧倒されるばかり。レゲエの滋味に溢れた力作だ。(大石始)
 
VIBES / GLENN WASHINGTON
[COUSINS / COUDCD497 / 輸入盤]
Kemar McGregor全面プロデュースの哀愁レゲエ決定盤だよ。ジャケットは目をつぶって下さい。ハスキー・ソウル・ヴォイス・シンガーの声がどこまでも響くグッド・ヴァイブス、それは青春の鼓動を思い出す。カヴァー曲に頼らずオリジナルで勝負、ほんまにクオリティの高い楽曲揃いや。イントロが始まった時にドキドキしてしまうNo Doubtレーベル産のリズムと出会ったグレンは山の頂きに登った。最高さ。(磯野カツオ)
  
WALK LIKE RASTA / SOLO BANTON
[REALITY SHOCK RECORDS / RSRCD003 / 輸入盤]
1年前、本作収録の「Old Time Something」をダギー・コンシャスがミックスする映像がYouTubeにあがるや否や知名度を一気に高めた彼のアルバム。ルーツ・シーンで培った確かな実力を伴ったハードなトーストはダンス・リスナーも必聴。DJアルバムとしては近年で最も充実した作品と言えよう。プロデュースは当レーベル主宰のクリス・ケミストを始めマフイア&フラクシー等、ミックスはダギーとラスDが担当。(楳原豊人)
 
ROOTS TRIBE SHOWCASE , LOVE JAH MORE / V.A.
[ROOTS TRIBE RECORDS / RTR 005 - CD / 輸入盤]
アムステルダムを本拠とする同レーベルの新作はベテラン、リリカル・ベンジーを始め、昨年ヒットを連発したダン・アイ等の欧州を中心に活躍するアーティスト達の新曲ばかりをコンパイルした全曲ダブ・ヴァージョン及びエクストラ・ミックスとなっているショウケース・スタイル。ド派手なミックスをあえて押さえたかの如く、各曲をじっくりと聴かせる好内容。現場プレイにもって来いの正統派本格ルーツ・レゲエ。(楳原豊人)
 
REGGAE ANTHOLOGY-HENRY "JUNJO" LAWES -VOLCANO ERUPTION / V.A.
[VP / VP4162 / 輸入盤]
近年良心的かつ丁寧な復刻音源をリリースし続けているVPだが、今回はヘンリー"ジョンジョ"ロウズ率いるヴォルケイノの名曲集。80年代のジャマイカ音楽業界をリードした深みのあるワンドロップ・リディムに、イエローマンなど個性派アーティストの名人芸。レゲエ史の財産とも言うべき楽曲が並ぶ図は壮観ですらある。加えて、今回は同レーベルの歴史に迫るDVDも付属。こちらも全レゲエ・ファン必見の内容だ。(大石始)
  
THE LOVERS ROCK SELECTION / V.A.
[S&G RECORDS / SGCD1 / 輸入盤]
人恋しい季節にピッタリの甘いレゲエは如何ですか? ラヴァーズ・ロックの言葉に反応するスウィート・サウンド・ファンにお薦めです。聴けば体温も微笑みも上昇しまっせ。選曲センスが抜群で、次から次へと大好きなケーキが運ばれてくるみたいな瞬間がやってくる。シュガー・マイノットの「Lovers Rock」が流れるとカツオは思わず手を上げてしまった。春到来の少し前に大切な人とスロー・ダンスでゴー。(磯野カツオ)
 
アイ・ビリーヴ〜ザ・ベスト・オブ・T.O.K. / T.O.K.
[ビクター / VICP-64801 / 輸入盤]
"全曲ビッグ・チューン"という謳い文句に偽りなし、「I Believe」「Footprints」といった大ヒット曲を完全網羅した初のベスト盤の登場だ。こうやって改めて聴いてみると、彼らのビッグ・チューンの多さ、唯一無二のコンビネーションの素晴らしさに驚かされる。注目は06年の「横浜レゲエ祭」および02年の単独来日ツアーでのライヴ音源。この3曲からは、ライヴ・パフォーマーとしての魅力もしっかりと伝わってくる。(大石始)
  
ゲット・バック・アップ/デヴィッド・ヒルヤード&ザ・ロックステディ7
[スカ・イン・ザ・ワールド / SIWI123 / 国内盤]
スラッカーズのサックス奏者が新作をリリース。音楽冒険活劇と形容できるほど楽しくてスリルがあってワクワクします。スカ、レゲエ、アフロ、ジャズなど、リズム地図を飛び回るデヴィッド・ヒルヤードのプレイは圧巻。偉大な先人たちの空気を漂わせつつも未来を切り開く姿勢は立派だ。何よりそのサックスの音色に魅せられてしまう。スピード感あふれるアレンジでカヴァーしたソウルの名曲「Sunny」も収録。(磯野カツオ)
 
春の予感/Dr.プロダクション feat. CHEE
[DR.プロダクション / DRCD-039]
Treasure Niceとしての活動も評価の高かったCheeが、"アイ"をテーマにドクプロとがっちり組んで制作した企画ミニ・アルバム。タイトル・チューンで使用されている "Thank You Lord" リディムを筆頭に、春のほんわかとした空気感にしっくりする上質なミディアム・トラックの上をCheeがやさしく囁くという必殺胸キュン・チューンが6曲収録されている。アパッチ田中のミックスはやっぱり彼女と相性がいい。(大場俊明)
 
ダブ・レベル・ワイズ / SAK-DUB-I
[R-ベース / RBASSCD001]
大阪を拠点に数々のパーティを主催する他、DJ/プロデューサーとして精力的な活動を展開するSak-Dub-Iの初アルバム。ニュー・ルーツ的なデジタル・ダブを指向しながら、そこにブレイクビーツやミニマル・ダブの要素も盛り込んで独自の世界を展開。あまりに壮絶な秋本武士とのセッションやTony the Weed&Hamataiを招いたライヴ・テイクもあって、聞き所も多い。これはちょっと驚きのヘヴィ・ダブ盤だ。(大石始)
 
レゲエ夜/V.A.
[レゲエ夜&TODOROKI / RGY-001]
2001年から良質なルーツ/ニュールーツ・サウンドを横浜の夜に提供してきたパーティ「レゲエ夜」が、開催100回を記念してコンピ盤を制作。Earl 16やWilli Williamsら海外勢、Mighty MassaやYoyo-Cなどの国内勢が「レゲエ夜」らしいコンシャス&ヘヴィな楽曲を提供している。また、3月には主宰者であるEikoがその歩みを記した書籍『レゲエ夜手帖』も刊行。ぜひとも併せてチェックしたい。(大石始)
 
ショック・ヴァリュー・2/ティンバランド
[ユニバーサル / UICS-1201 / 国内盤]
3枚目となるソロ作。"異形のビート職人"から"バーサタイルな音の仕掛け人"へとその役回りをシフトして久しい彼だが、本作においても、相当な毒気を振り撒きつつ、確実に市民権を獲得するであろうトラックを量産している。集うは、ジャスティン・ティンバーレイクやネリー・ファータドといった盟友に加え、ここを1stステージに羽ばたいていくことを約束された新顔たち。ティンバ工場は今回もフル稼働だ。(石澤伸行)
 
ストロンガー・ウィズ・イーチ・ティア/メアリー・J・ブライジ
[ユニバーサル / UICF-9065 / 国内盤]
夫と共に立ち上げたレーベルからドロップされた新作。"苦難を乗り越えて強くなった女"としての"姐さんキャラ"も本作でいよいよ極まった感が強いが、本作では単なる"痛み"だけが吐露されるのではなく、圧倒的に明るくポジティヴ。特に、中盤に据えられた、ニーヨ提供の快活アップやスターゲイトの手によるキラキラ・メロウ曲あたりで、それは顕著だ。彼女の歌が時折見せる、丸みを帯びた表情も悪くない。(石澤伸行)
 
グラフィティ/クリス・ブラウン
[ソニー / SICP-2582 / 国内盤]
2年ぶりの3作目。自らが起こした元カノ、リアーナに対する暴力事件について触れた楽曲が含まれ、お騒がせな話題性を背負ってのリリースとなった本作だが、きっちりと作り込んできているのはエラい。スウィズ・ビーツやポロウ・ダ・ドンらによるトンがったトラックが冴えまくり、本人の余裕綽々なパフォーミングも光っている。生前のMJ氏がトリビュート・パフォーマーに選んだ件にも、俄然納得の秀作だ。(石澤伸行)
 
ハスラー・4・ライフ/LV
[Pヴァイン / PCD-93162 / 国内盤]
"ウェッサイR&Bの雄"として90年代に活躍したシンガーが、10年ぶりに新作をリリース。仕上がりは、まさに"看板に偽りなし"。イカついビートに乗って吼えまくる様や、西海岸の波風を体現したかのようなメロウネス溢れるトラックでのジューシーな歌いっぷりが随所に立ち現われ、あの時に味わった旨みがみっちりと詰まった作品集になっている。現行シーンをふまえたアップデイトぶりも、流石の一言。(石澤伸行)
 
ヤ・カ・メイ/ギャラクティック
[Pヴァイン / PCDT-5 / 国内盤]
90年代にニュー・オリンズで結成されたファンク・バンドの新作。出自はそのまま作風にも反映され、随所でセカンド・ライン風味を醸すだけでなく、アラン・トゥーサンやアーマ・トーマスといった生けるレジェンドまでも引っ張り出している。ヒップホップやロック、エレクトロも貪欲に取り込み、仕上がりはまさにゴッタ煮状態。ワイルドな臭みもタップリに唯一無二な旨みを発している。来日ライヴが楽しみ!(石澤伸行)
  
キングス・バラッド/ジョージア・アン・マルドロウ
[ウルトラ・ヴァイブ / URCDJ-264 / 国内盤]
弱冠22歳にしてストーンズ・スロウからアルバム・デビュー後、自らレーベルを立ち上げ、ユニークなグルーヴを生み出し続ける才媛の新作。容赦ないファンキネスを土台に、メロウな質感ながら確実にどっかヘンな旋律をなぞる彼女のヴォーカリゼーションは、やみつき度満点だ。そのサウンド・スケープは、都会のビル群を彷徨い、ジャングルを駆け巡り、宇宙に弾き飛ばされるといった心持ちにさせられる類のもの。(石澤伸行)
 
オール・オア・ナッシング/ジェイ・ショーン
[ビクター / VICP-64806 / 国内盤]
前作のヒットが奏功し、キャッシュマネーとの契約で米国デビューとなった新作。NY勢の手によるプロデュースは、まさに現行R&Bの旨みを凝縮させたものであり、わかりやすい参照行為が多く含まれるものの、自らのマイルドな歌声を活かしきった楽曲構成は、極めてクオリティ高し。US盤とUK盤の"美味しいとこ取り"が施され、リル・ウェインとクレイグ・デイヴィッドの共演が一遍に楽しめる邦盤でどうぞ。(石澤伸行)
  
FUERTE Y CALIENTE / ONDA VAGA
[UNION DE MUSICOS INDEPENDIENTES / NO NUMBER / 輸入盤]
アルゼンチンを拠点に活動するバンドOnda Vagaによる1stアルバム。アルゼンチンの土着的音楽を感じさせつつ、所謂"フリー・フォーク"的な気風、さらにはManu Chaoやバルセロナのミクスチャー・サウンドにも通じるところもある、心地よくメロディアスな、郷愁を感じるフォーキー・サウンド。ジャケのユーモアからも感じる独特な雰囲気、歌心とグルーヴが、何度でも繰り返し聴きたくなってしまうほど魅力的。(飯島直樹)
 
FABRIC 50 / MARTYN
[FABRIC / FABRIC99 / 輸入盤]
昨年リリースしたアルバムが様々なメディアでベスト選に挙った彼のDJ Mixが、ロンドンを代表するクラブのシリーズ50番として登場。アルバムでのインナーでハウシーなグルーヴからは予想できないHudson Moawkeに始まりDorian Conceptで締める選曲、ファンキーでパーカッシヴな流れを聞かせる前半など、意外な一面も楽しませてくれる。所謂ダブステップの曲以外からの選曲が素晴らしく、幅広く楽しめる内容。(飯島直樹)
 
DEEP MEDI RELEASES VOL.1 / V.A.
[DEEP MEDI MUSIK / MEDICD001 / 輸入盤]
ダブステップ発展の功労者の一人であるMala率いるレーベルがこれまでにリリースしてきたシングルを集めたCD。敢えて"ダブステップ"と呼ぶことで逆にそこから自由になれる......というほど拡散しているサウンドだけに、日々リリースされるシングル単位では「?」という状態になるかもしれないが、こうしたコンピを聴くことで魅力を俯瞰できるはず。現時点でのダブステップの王道ともいえるサウンドが満載の1枚。(飯島直樹)
 
ヘリゴランド/マッシヴ・アタック
[EMI / TOCP-66942 / 国内盤]
『100th Window』を飛び越え、永遠の名作2nd『Protection』と3rd『Mezzanine』の中間に位置する様な、ソウルとロックが完全に解け合った、彼らにしか生み出すことのできないサウンドを新たに確立している。鋭さに磨きをかけられたその響きは、冷たさと同時に生暖かい感触を持ち、繊細さと同時にこれ以上ない太さを持つ。もはや欠かせないメンバーとも言えるホレス・アンディも相変わらず素晴しい歌声を聴かせる。(飯島直樹)
 
ソルジャー・オブ・ラヴ/シャーデー
[ソニー / EICP-1324 / 国内盤]
デビューから26年、そして10年振りとなる6枚目。そのニュースはTwitter上でも瞬く間に広がり、その人気と熱望ぶりを実感したが、シャーデー・アデューをフロントとした不動の4人は、これまでと何ら変わらない"シャーデー流ブルーズ"を聴かせてくれる。ソフトなサウンドの上で、愛と哀を静かにそして大らかに歌い込む彼女の歌声は、51歳となる現在でも変わることなく我々を包み込み力を与えてくれる。(飯島直樹)
  
フォー/ザ・バンブース
[ビート / BRC253 / 国内盤]
昨年クァンティックの素晴しいアルバムをリリースした英ブライトンのレーベル、トゥルー・ソウツにおいて、クァンティックと共に生演路線を推進してきたオーストラリアのファンク・バンドによる4作目。これまで通りの土臭いファンク・サウンドから、カイリー・オウルディストによるゴスペルも感じる正統派ヴォーカルが活きたソウル、シタールが入った異色の曲まで、徹底的にライヴでファンなゴキゲンな内容。(飯島直樹)

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