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323    COLUMN    PLAY IT LOUD

CRUCIAL TIMES / SIZZLA KALONJI
[GREENSLEEVES / GRE2055 / 輸入盤]
リリースペースの早いシズラだけに新作の登場かと思いきや、これはちょっと面白い趣向のアルバムだ。彼の育て親のひとりであるホーマー・ハリスの元で録音された楽曲がセレクトされていて、初録音曲とされる「Foundation」や日本でも根強い人気を誇る「No Pain」、最近曲までを収録。ユニークなベスト盤といった趣だ。インナーにはホーマーとシズラの関係性に追ったテキストも掲載されていて、こちらも興味深い。(大石始)
 
MOVIN' AHEAD / LORENZO
[IRIE ITES RECORDS / IICD08 / 輸入盤]
軽快なミディアムからヘヴィなステッパーまでオールマイティなフランスの同レーベルから看板シンガー、ロレンゾのソロ・アルバムがリリース。類稀でピュアな声質と聴く者を圧倒する歌唱力、そしてシンガーからDJまで柔軟にこなし、リリック構築力も抜群な天賦の才を持ったアーティストだ。バックは同レーベルには欠かせないマフィア&フラクシーを中心にチナ・スミス、ボンゴ・ハーマン等、一流処が勢揃い。(楳原豊人)
  
PRESS PLAY / NESIAN N.I.N.E.
[BLIND MAN SOUND / BLMS406332 / 輸入盤]
ハワイのレゲエ・バンドです。メンバーと共にFijiがプロデュースしています。生演奏にスウィート・ハーモニーの絡むラヴァーズ・サウンド満載。余計なものが全く無く澄み切った作品。涼しい気分を満喫できるよ。ソウル・ミュージック・ファンの心を掴む歌と歌とメロディをぜひ聴いて欲しい。コモドアーズの「Sail On」をカヴァーするなんて渋い選曲しますな。ラストのアコースティック・バラードにときめいたぜ。(磯野カツオ)
 
ORTHODOX / THE RASTAFARIANS
[MAKASOUND / MKS23 / 輸入盤]
フランスのレーベルより1981年録音の貴重な作品がCD化された。ナイヤビンギ主体のグループと思いきや聴いてビックリ。創造性豊かなルーツ・ロック・レゲエ・バンドやった。楽器の編成が多彩だし、アレンジが斬新。予想をくつがえす展開に嬉しくなりまっせ。ほんまに飽きないんです。さすがMakasound、目の付けどころが違う。約30年経過したけど熱は冷めていない。流行廃りじゃない音楽さ。(磯野カツオ)
 
RIGHTEOUS ARE THE CONQUER / MICHAEL PROPHET
[GREENSLEEVES / GRE2052 / 輸入盤]
70年代末期にヤビーUと組んで幾つかのルーツ色の濃い作品をリリースした後、1980年にヘンリー"ジョンジョ"ロウズによるプロデュースによってヴォルケーノからリリースした作品。今回は2曲の12インチ・ミックスを加え嬉しいリイシューだ。後にリリースされ彼の代表作となる『Gunman』と同じプロダクションによる作品だが、こちらの方がより哀愁のダンスホール臭が濃く漂う。ルーツ・ファンも必聴。(大場俊明)
  
CLASSIC REGGAE RECUT CHAPT.1 / V.A.
[CULTURAL WARRIORS / NO NUMBER / 輸入盤]
スイスの同レーベルから昨年先行リリースされた4曲を含む全曲ダブ・ヴァージョン込み全16曲からなる初アルバム。タイトル通りクラシック音源をガッシーP、ラスD、ヴァイブロニクス、レーベルを主宰するライオンポウがリカットし新たな魅力を十分に引き出している。収録曲はE・マウス「No Wicked」やM・ローズ「I Love King Selassie I」等名曲揃い。更にボーナスとしてライヴ音源が付いているのが嬉しい。(楳原豊人)
 
スウィート・スウィート・ジャマイカ/ギルジーン &ザ・ブルー・ライト・メント・バンド
[ライス / HMR-5125 / 国内盤]
枯れた味わい深い歌に惹かれるジャマイカのダンス・ミュージック、メントが充分楽しめる作品。レゲエのお父さんやでぇ。とてもエネルギッシュでリズムが弾けています。躍らずにはいられません。ダンスホール・レゲエに負けないパワーを生み出す4人のアンサンブルが素晴しい。録音とミックスした場所は、数々の名曲が誕生したハリーJスタジオです。タスキは繋がるはずさ、これから出会う人達に。(磯野カツオ)
  
ライフ/ヒビキラー
[ドクター・プロダクション / DRCD038 / 国内盤]
何かとお騒がせの彼だが、全てレゲエに対してこれでもかとばかりに真摯に向かい合っているからのこと。集大成的な『Be Free』から半年でリリースされた本作は、6曲入りのミニ・アルバム。とは言え、これが粒揃いで完成度が高い。ふっと力が抜けるタイトル曲で引き込んでおきつつも、彼ならではの口技が冴える「ジャパンパン」でニヤリとさせられる。確かにこれを聴けば「生活に潤いとハリ」が得られます。(大場俊明)
 
リスペクト!!! ザ・ブルー・ハーツ〜ア・レゲエ・トリビュート・トゥ・ザ・ブルー・ハーツ/V.A.
[アリオラ / BVCL-53 / 国内盤]
ブルーハーツのカヴァー・アルバムはこれまでにも各種リリースされてきたが、今回はレゲエ版。本誌読者にもお馴染みの名前がズラリと並ぶなか、ルーズなラガ感が漂うRudebwoy Faceの「The Rolling Man」(渋い選曲!)や、曲調にうまくハマった笑連隊の「緑のハッパ」が突出した出来だ。歌メロの良さを活かしたRickie-GやEelmanもグッド。原曲と聴き比べることで、その面白さがより深く理解できるはずだ。(大石始)
 
愛レゲエ 3/V.A.
[徳間ジャパン / TKCA-73505 / 国内盤]
第一弾は累計出荷枚数5万枚を記録しているというコンピ・シリーズの最新作が登場。愛をテーマにした楽曲を集めたもので、それぞれの視点から愛の物語が綴られている。収録曲全て既発曲だが、個人的に嬉しかったのはChozen Lee「元気でなにより」(97年)の収録。このジャケットを見て思わず手が引っ込みレゲエ・ファンもいるかもしれないが、中身は充実。統一感のあるコンピとして安心して楽しむことができる。(大石始)
 
アンタイトルド/R・ケリー
[クラウン / CRCP-40261 / 国内盤]
14作目。ここまで自作自演を通してきた感の強い彼だが、本作ではジャジー・フェイ、ザ・ドリーム、そしてジャック・スプラッシュといった外部の才を招き、クラブ寄りの意匠や今様ディスコなアプローチが印象的な作りとなった。しかしながら、RはR。エロ道への邁進がないがしろにされるハズもなく、サグなスタンスを纏う中、そのやんちゃ振りには拍車がかかっているような。でも、Rはこれでイイのだぁ〜。(石澤伸行)
 
エレメント・オブ・フリーダム/アリシア・キーズ
[ソニー / SICP-2462 / 国内盤]
2年半ぶりの5作目。ビヨンセの参加は話題となろうが、デビュー以来の盟友、ケリー・ブラザースとのタッグは継続され、制作陣に大きな変化はないものの、アルバム総体としての作風には、新たな方向性への力が働いているとの印象。これまでの最新ファンク路線が後退する一方で、シアトリカルな楽曲・サウンドが全体を支配、結果として主役が仁王立ちするかのような歌世界が広がる。"女王"感際立つ重量作。(石澤伸行)
 
アンエクスペクテッド/アンジー・ストーン
[ユニバーサル / UCCO-2015 / 国内盤]
2年ぶりの新作。父親の死という"予想外"をタイトルにしたという本作で、彼女は"脱ネオ・ソウル"を標榜しているとのことだが、結論から言って彼女のソウル道はイイ意味で全く変わっていない。オートチューン使いにはややびっくりさせられるものの、スライや故MJらのお馴染み曲をネタに余裕綽々で歌う様には、単なるベテラン以上の風格が備わっている。"スウィート表現の最高峰"を思わせる安心作なり。(石澤伸行)
  
イン・ラヴ&ウォー/エイメリー
[ユニバーサル / UICD-6166 / 国内盤]
デフ・ジャムに移籍しての新作。前作は米国での発売が見送られたりと、アゲンストな風に吹かれていた最近の彼女だが、本作ではそんなモヤモヤもすっきりと吹き飛ばしてくれている。テディ・ライリー、ウォーレン・キャンベル、ショーン・ギャレットら強力な布陣の下、のっけから勢いのあるアップで攻めることで、デビュー当時の瑞々しさが取り戻され、特にど真ん中ヒップホップ・ソウル曲で輝きまくることに。(石澤伸行)
 
オリュージョン/オマリオン
[ソニー / SICP-2579 / 国内盤]
3年ぶりの3作目。グッチ・メインを招いた「I Get It In」がヒット中だが、アルバムの方も、時流をふまえたビート仕様が実にイイ感じ。タンクやマーカス・ヒューストンらを除けば、制作陣には主に新進気鋭が名を連ねており、そんなことも奏功したのだろう、作品の隅々にまでフレッシュな空気が充満している。なかでもクリス・ブラウン参加曲は、艶と雄々しさを備えた共演となっていて、話題になること必至!(石澤伸行)
 
ウィズ・ユー/トミィ
[ソニー / SICP-2404 / 国内盤]
スロバキア出身の男性シンガーによる新作。2年ほど前に日本デビューを済ませている彼だが、前作同様ほぼ全ての楽曲を自作自演で作り上げつつ、耳馴染みの良さという意味でポップな作品に仕上げてきた。ひたすら柔らかな声質のみならず、どこを切ってもメロディックな旨み溢れるトラック捌き含め、やはりニーヨとの共通項が認められるが、その実、きっちりとマイペースを貫いているあたりが清々しくもあり。(石澤伸行)
  
ドゥー・イット/ルイス
[スワンキー / SWIP-7514 / 国内盤]
ドイツ出身の女性シンガーによるソロ作。音楽大学を卒業した後に、ジャズ・ボッサ・バンドでキャリアをスタートさせたという彼女だけあって、本作にもオーガニックな雰囲気が横溢。それもほっこりとした陽だまり感を湛えたもので、彼女の繊細ながらキュートな存在感を放つヴォーカリゼーションは、さながら"アクの抜けたエリカ・バドゥ"といった趣きだ。タイトル曲のライヴ・ヴァージョンでのノリが最高!(石澤伸行)
 
エターナル・プレゼント/福原タカヨシ
[ヴィレッジ・アゲイン / ZLCP-0007/ 国内盤]
数年前までsimmone名義で活動していたシンガーによる新作。ゴスペルを軸にハウス、ヒップホップ、ジャズを自在に渡り歩いてきた彼の音楽性は、本作でもキレイに花開いている。その多様性を束ねているのは、実直さ。Muro手掛けるキラキラ・メロウ・グルーヴ曲やミニー・リパートンのカヴァー等で感じられるのは、遊び心よりも、音楽への真っ直ぐな姿勢だ。繊細な声が淡い音像に溶けていく様はクセになる。(石澤伸行)
  
THE OTHER SYDE / KROMESTAR
[DUBSTAR / DUBSTARCD002 / 輸入盤]
変名/匿名も使いながら怒濤のリリースを重ね、09年始めのアルバム『My Sound』も素晴らしい内容だったKromestarの自作DJ Mixと作品集を合わせた2枚組CD。ブリブリでハードなバンガー・チューンの多い彼の作品だが、あ、そうか!と使い方の一例を披露してくれる様な、嫌味にならない押し引きに最後まで乗せられる。100以上を数える作品からのベストとも言えるCD2も、時間軸を超えた収録で新鮮な発見が満載。(飯島直樹)
 
JOIN THE DOTS / THE NEXTMEN
[UNIVERSAL / 2714748 / 輸入盤]
英国流のヒップホップに、やはり英国ならではのレゲエ・テイストを注入して人気の彼らの2年ぶり新作。前作『This Was Supposed To Be The Future』が70年代のソウルも感じさせる大作の趣だったのに対し、今作はリラックスしたムードが全編に漂う。とはいえ、それが悪いということではなく、最新のビート&ベース・ミュージックの要素をギリギリにポップへ変換させつつ、親しみやすい作品に仕上がっている。(飯島直樹)
 
BEAK> / BEAK>
[INVADA / INV100CD / 輸入盤]
PortisheadのGeoff Barrowが地元ブリストルのミュージシャンと結成したトリオ編成のバンドの初アルバム。Portisheadが3rdアルバムで聴かせたクラウト・ロックへの傾倒を更に先へ進めた内容。70年代のアンダーグラウンドなロックをストレートに蘇らせたような、ヴォーカルもサウンドの一部と化したインスト曲がメイン。実験的なサウンドではあるものの、Portisheadにも通じる叙情性も感じることができる良作。(飯島直樹)
 
MARGINS MUSIC: REDUX / DUSK & BLACKDOWN vs. GRIEVOUS ANGEL
[KEYSOUND / LDN014 / 輸入盤]
音楽ジャーナリストとしても活躍するMartin ClackとDan Framptonによる傑作『Margins Music』を気鋭のプロデューサーG.Angelが丸ごとリワーク&DJ Mix。オリエンタルでディープなダブステップを聴かせてくれたオリジナルに、エフェクトやヴオーカル(歌&MC)を追加することで、ひと味違う世界観へと再構築。アルバム未収のトラックも織り交ぜながら、オリエンタルなムードとデジャヴ感で不思議な気分に。(飯島直樹)
 
STEPPAS & DELIGHT 2 / V.A.
[SOUL JAZZ / SJRCD222 / 輸入盤]
ロンドンの名門レコード店によるレーベルからのダブステップ・コンピ第2集。今後のキーとなる才能を集め、ここ1年のシーンのビッグ・チューンに加えエクスクルーシヴも多数、そして多方面へのサウンドの広がりも反映させつつ収録。サブタイトル通り"ダブステップの現在から未来"を感じさせてくれる内容。「最近みんな面白いって言ってるけど、実際どうなの?」っていう方には、間違い無くオススメ。(飯島直樹)
  
ブラックマジック/ホセ・ジェイムズ
[ビート / BRC-246 / 国内盤]]
Gilles Petersonのレーベルから新世代の本格ジャズ・ヴォーカリストとしてデビューした彼の2年ぶり新作。前作同様、スタンダードでスタイリッシュなジャズのムードも漂わせながら、LAのFlying LotusやデトロイトのMoodyman、日本からはDJ Mitsu The Beatsもプロデューサーとして参加し、これ迄とは違った角度から彼のヴォーカルに深みを与えている。Ben-ga作のダブステップ名曲のカヴァーも聴き所のひとつ。(飯島直樹)

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