"Welcome to Jamrock"
Text by Reiko NAGASE SMITH
キングストン在住じゅんちゃん(トチノジュンさん)が、キングストンのガイド・ブック『Welcome to Jamrock JAMAICA BOOK』を発行。長くジャマイカにかかわって、キングストンで民宿ラブリッシュを営んでいるじゅんちゃんしか書けないガイドブックができました。
私もジャマイカで観光業に就いていたので、とてもわかる。毎日同じ質問の嵐に、一口じゃ説明できないジャマイカ事情。お客さんの、ありえないようなトラブルの対処に駆け回る日々。この本をまるごと読んでくれたら、トラブルもかなり回避できるでしょう。質問攻めもないはず。Yuh see it.
訪れる人にとっても、渡ジャマの前には妙に脅されたり、武勇伝を聞かされたりするものだけど、これで予習もばっちし。
このガイドブックは、ありきたりのガイドブックとは一線を画す、じゅんちゃんの言葉で書かれたキングストンの楽しみ方。ドラム缶ジャークとお店で出すジャークチキンの違いから、ダンスのスケジュール、ダブプレートの録り方はもちろん、アパートの探し方や車の買い方から、果てはジャマイカでの離婚の仕方まで。観光客からレゲエ・ファン、長期滞在、在住者にとっても便利な本。それぞれのジャマイカ、それぞれのキングストンを賢く満喫するためのお手伝いとなること必至。
空港に着いた途端、あることないこと起こるジャマイカ。スーツケースが出てこなかったり、シャンプーの途中で水がでなくなったり、でもひょっこり好きなアーティストに出くわしたり、それもこれも、ウェルカム・トゥー・ジャムロック、ようこそキングストンへ。ここで生きるセンスを学びましょう。
じゅんちゃんのガイドブック、全国のレゲエ・ショップなどで発売中。アマゾン・ジャパンで入手可です。
年末年始のジャマイカは、アップ・ダウンが激しくて、気流が強すぎて酔いそうでした。
ケンタッキー・キッドのポリスによる射殺事件で騒然となりました。こころからお悔やみもうしあげます。
そしてマイアミでの、ブジュのコカイン関与事件。売買取引容疑での逮捕のニュースに、ジャマイカ中、いや世界中のレゲエ・ファンの気分は急降下。
その他小さな事件も諸々あって、そして突然ガリとガザがウェストキングストン・ジャンボリーのステージでユナイト。予期していなかったグッド・ニュースに、救われた気分になりました。その後マヴァードとヴァイブス・カーテルは、首相のオフィス、ジャマイカ・ハウスで平和協定を結び、なんか無理矢理の感もあるけど仲良し宣言。この協定を破ると、公的に罰せられることもあり得るとか。
ピース・モードはしばらく私たちを穏やかな気持ちにさせ、クリスマスを迎えられると思ったのも束の間、政府からの重々しくも苦々しい新・税金投入が発表され再び急降下。これは落ちました。キングストンの国際空港での、アメリカン航空の事故もこのころでしたし。
そしてお騒がせ、リサ・ハイプのポートモア・エンパイア脱退宣告。これを機に改名してリサ・ハイパーになるって。
2010年が明けたらガリ・ガザ抗戦は完全に過去のこと。シャギーのチャリティ・ショウで、キラー番長のカニエな瞬間。ショウのラストにサプライズで登場したマヴァードとボウンテイ・キラー。Music is a mission, so do it sincerely. いいヴァイブスのショウと定評のあるこのショウで、キラー番長がステージ上で、このお上品な観客を前にして、バッドワードを駆使してバティマン・バッシングしちゃったんである。
これもそれも、どれもキングストン。Welcome to Jamrock!
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