リディム・オフィシャル・ウェブサイト
THE MAZE

Usugrow

●実はUsugrowってアメリカ人だと思ってたんだけど（笑）。それは『Juxtapoz』（誌）とかで見て勝手に思ってたからだけど。で、コンソリからマル（丸山晋太郎）のデッキが出た時に日本人だって初めて知りました。先ず絵がとても繊細でモノトーンの作品が多いですね。使ってるのがロットリングだそうだけど、それに行き着いたってのは？　あれってデザインの道具ですよね。
Usugrow（以下U）：グラフィックデザインの学校に行ってたんです。マックでデザインする前の最後の世代で、版下の作り方とか習ってました。それでロットリングを持っていて、黒がはっきりと濃いから使い始めました。自分でシルクプリントでTシャツを作ったりしてたのですが、写真みたいなグラデーションだと製版が難しいのですが、点（ドット）でグラデーションを表現すれば白黒がはっきり分かれて２階調になるので、製版がきれいにできるんです。コピーでフライヤーを作ってる時も同じ理由ですね。カラーが高くて使えなかったんで限られた中での方法ですね。昔は使えるものが紙とペンしかなくて、フライヤーを作る時に１色がいい（安い）からそれで始まって。細かいのを描くのは実は好きじゃなくて、大雑把が好きです。頭の中にあるから必要に迫られてしょうがないなーと思いながら描いてます。
　
●でも絵を描くのは好きなんですよね？
U：いや、描いてる作業は面白くないです。頭の中に絵があってこれを描きたいなと想像してる時が一番好きです。出来た時は嬉しいですけど、1枚書くのに２週間位はかかります。もっと早く描けたらいいんですけど。描いてる時間が楽しい人ってきっと天才なんですよ。
　

●書体がオリジナルで凄いですね。文字に感動します。これはどこからインスパイアされてるんですか？　ダイレーテッド（ピープルズ）のRakaaにグラフィティのChazを紹介された事があるんだけど、ちょっと彼みたいな世界もあったり（※LAグラフィティ界のゴッドファーザー的なChazは漢字の影響を受けている）。
U：やっぱり漢字が好きだったんでアルファベットと混ぜたんですよ。Chazさんとは2007年に一緒に大阪でライヴ・ペイントもやりました。筆とか同じ道具を使ってるから似てる所があるんですけど、Chazさんは「全く違う所で同じ様な書体が出来て来たのが面白い」って言ってました。書体はずっと自分のが欲しいっていう思いがあって、AからZまで全部の書体が頭の中にあります、残しては無いですが。そうしないと毎回同じ感じになったら嫌なんで、その描いてる場で常に変わって行く様にしているんです。じゃないと切り貼りしてる気がするんです。
　
●個展はいつからやってるんですか？
U：レコードのジャケットとかTシャツとかフライヤーで描いた絵が溜ってきて、2000年になる前に個展をやろうと決めていたんですけど中々できなくて、05年になってやっと仙台でギャラリーを借りて初めてやったんです。
　
●アメリカでも個展をやってますよね？
U：仙台の後の06年です。LAのメルローズにあるBrooklyn Projectsっていう知り合いのスケート・ショップがあったんですけど、そこにごっそり持ち込んでやりました。そして07年にサンフランシスコのFifty24sfとポートランドのFifty24sfでやって、その後マイク・ジャイアント（タトゥー・アーティスト）と2人でサンフランシスコのWhite Wallsというギャラリーでやりました。
　
●そういえば１月にグループ展があるんですよね。
U：「Shinganist Showcase」といって、Toshikazu Nozaka、Mozyskey、 Bene、Jun Kaneko、自分の５人のグループ・ショウです。このショウのためにブックも製作して、５月にサンフランシスコ、７月にロンドンと巡回してきました。1／22から東京でも開催します。

［Offical Homepage］www.usugrow.com
　
「シンガニスト ショウケース3 東京」
薄黒／文字図形／野坂稔和／べん／金子潤
［会期］1／22（金）〜25（月）※開場時間はウェブサイト又はお電話でご確認下さい。
［会場］ トーキョーヒップスターズクラブ２階（www.tokyohipstersclub.com）
［問］オーガニックコントラスト／03-3738-9491
［Web］www.shinganist.com
shinganist.blogspot.com
shinganist.ocnk.net