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321    COLUMN    PLAY IT LOUD

GREEN FA LIFE / KIDDUS I
[MAKASOUND / MKF18 / 輸入盤]
映画『ロッカーズ』に出演していた伝説のシンガー。レーベルは"イナ・デ・ヤード"シリーズでお馴染みのマッカサウンド。ここ何年かに録音された曲を集めたアルバムです。存在感のある歌声は健在で、喉がブルージーだ。肩に力が入っていない円熟の味が冴え渡る。好調さ加減が伝わります。木や森の様に眺めているだけで空気が美味しいのと同じさ。不思議なくらいリラックスして聴けますぞ。新録やで。(磯野カツオ)
 
THE BEST OF GLORY / CARLENE DAVIS
[GLORY / VP / VP2411 / 輸入盤]
長きに渡りジャマイカ音楽界で活動を続け、90年代初頭にはポピュラー音楽界まで進出した彼女も、本国ではいまやゴスペル・シンガーとしてその地位を確固たるものにしている。本作はそんな彼女のゴスペル・チューンを集めたベスト盤。古くは86年のチューンもあるが、基本的にはここ10年にリリースされたアルバムからのチョイス。軽快で明快なレゲエ・ビートの上を相変らずの声が伸びやかに響く。(大場俊明)
  
BROKE AGAIN / KING GENERAL & THE BUSH CHEMISTS
[CONSCIOUS SOUNDS / CSCD004 / 輸入盤]
キング・ジェネラルのソロ・アルバムとしては『Money Run Tings』(96年)以来の2作目。一度聴いたら何時までも耳に残るその独特の声質と歌い回しで90年代初頭よりUKシーンを盛り上げてきた一人。同レーベル特有のヘヴィでキレの良いスピード感溢れるデジタル・サウンドは今巷で人気高い80s〜90s UKダンスホール・スタイルに通ずるキャッチーな部分も兼ね備えている。幅広いリスナーに支持される作品だ。(楳原豊人)
 
BABYLON IS DEAD / FRANZ JOB
[CONSCIOUS SOUNDS / CSCD03 / 輸入盤]
トバゴ出身、UKをベースに活動する"Country Boy"ことフランツ・ジョブをコンシャス・サウンズのダギーがプロデュース。同レーベルとしては異色の生音を前面に出した暖かみのあるオケで、心の底から沸き上がる想いを紡ぐかの如く歌うヴォーカルと自ら奏でるギターを最大限に生かしている。ヴォーカル、サウンド共に実に伸びやかで、ダギーによるオールド・スクール・スタイルのミックスも見事。稀にみる秀作。(楳原豊人)
 
WEDNESDAYS / ROOTS CIRCUS
[RUB-A-DUB / RUBCD-33 / 輸入盤]
スウェーデンのレゲエ・バンドです。ヴォーカルは女性、ストレートにのびのびと歌う声が魅力的。親しみ易いポップなメロディ、メロディカを使用したもの悲しいルーツ・ロック、ギターがぐいぐい引っ張る重厚チューン、どれも派手さはない。されど自分のレゲエ心がくすぐられてしまうのです。コーラスやハーモニーを重視した歌に惹かれたのだろう。地に足の着いた演奏も見逃せない。出会えて良かった盤ね。(磯野カツオ)
  
SATELLITE CITY / NOISESHAPER
[GROOVE ATTACK / CNR-B-0004 / 輸入盤]
ベルリンのアーティストです。エレクトロ・ビート&ダブ&4つ打ち&ラガ&ブルースなど何が飛び出すか分らない好奇心旺盛な作品。複数のヴォーカリストが参加。中でもサミー・ドレッドの歌う曲が素晴しい。サウンド・システムで聴きたいぜ。レゲエを軸にして冒険に出る新たな方程式は生き物だ。耳から身体に入って更に進化を遂げる。新陳代謝しませんか、カツオは今作でリフレッシュ。こっそりお薦めさ。(磯野カツオ)
 
STRICTLY THE BEST VOL.40 / V.A.
[VP / VP1879 / 輸入盤]
VPがお届けする毎年恒例のヒット曲集。こちらはシンガー編で、ジョン・レジェンド&ブジュ・バントンの「Can't Be My Lover (Curtis Lynch Remix)」から始まり、ジャー・ヴィンチ「Baby Girl I Am Alone」に終わる全17曲を収録。この季節にマッチした充実の歌モノが揃っていて、今回もレゲエ・ファン以外にも広くオススメしたい内容となった。美メロをガッチリ支えるタフなトラックもじっくり味わいたい。(大石始)
  
STRICTLY THE BEST VOL.41 / V.A.
[VP / VP1880/ 輸入盤]
こちらはディージェイ編。各地のサウンドに重宝されてきたヒット曲が網羅された、問答無用のセレクションだ。その年の流行をおさらいするには最適の内容で、サウンドマン/マニアからビギナーまですべてのレゲエ愛好家は抜かりなくストックしておくべき。ジャマイカの現行シーンとリンクし続けてきたVPだけに、言うまでもなく"Strictly The Best"。普段CDを買わない方も、これだけは持っておきたい。(大石始)
 
JOE GIBBS: SHOWCASE VOL.1 -12" DISCO MIXES / V.A.
[VP / VP4159/ 輸入盤]
Joe GibbsがErrol Thompsonと作り上げた名曲は数多くの編集盤でも聴けるが、まだまだレアな曲も多い。その中でも特にレアな12インチでのみで聴けた"Disco Mix"が目出たく3枚のCDに編集された。本作はその1枚目。Dennis BrownやRuddy Thomasといったシンガーの曲が終わったとたん、TrinityやRankin JoeといったDJ達へ繋がるスリリングな瞬間は何度聴いても心がざわめく。無名に近いDJも多いが全曲シビれる。(大場俊明)
 
アウター・ワークス/マイティ・ジャム・ロック
[ユニバーサル / UICL-9079 / 国内盤]
Mighty Jam Rockの外仕事集。「全曲知ってますよ!」というマニアックなファンも当然いるだろうけど、やっぱりこうしてまとめて聞けるのは嬉しい。どの曲も主役はMJRではないが、曲作りの段階で自分たちが納得いくまで主役たちと練り上げたものばかりだからその濃度はどれも高いのだ。つまり三者とも傍役としても天下一品の技を持つ達者だと言わざるをえない。さて次は10枚目となるフル・アルバムだ。(大場俊明)
 
ハレ、トキドキあられ / ARARE
[サニーサイド / SUNNY02 / 国内盤]
一時の活動休止を経て、再度マイクを握り始めたArareが2年4か月ぶりに発表する新作がこれ。ごくありふれた日常のなかに転がる"気づき"をすくいあげ、それを飄々と歌い紡いでいく様には彼の成長がくっきりと。昨今注目を集める中南米産辺境ビート、クンビアを採り入れるなど、トラックのオリジナリティにも注目。6曲入りのミニ・アルバムながら、今後の活動に多いに期待を持たせる仕上がりだ。(大石始)
 
カヴァーズ・クリスマス / V.A.
[ビクター / VICP64780 / 国内盤]
長年レゲエを聴き続けてきた方ならば、"クリスマス・ソングのレゲエ・カヴァー集"と聞いて何枚かは愛聴盤があるはず。今作は『Covers』シリーズを手掛けてきたカイザー・ソセ2が96年に制作していたもので、デニス・ブラウンやアルトン・エリス、ブレン・ダウなど現在は他界してしまった面々の歌声も聴ける。肩の力を抜いた歌唱から、各自の歌力がじんわりと滲む好内容だ。ただの企画盤と侮るべからず。(大石始)
 
メモワール/マライア・キャリー
[ユニバーサル / UICL-9079 / 国内盤]
通算12作目となる新作。トリッキー・スチュアートやザ・ドリームら旬のクリエイターを招き、サウス・ビートやオートチューン使いも余裕綽々でこなす様に、まずは彼女の横綱相撲をみる。絶妙なのは、その甘辛感覚か。ニック・キャノンとの順調な交際が伝えられる中、ある意味当然といえるハッピーな雰囲気が全体を覆うが、そこには厳しく突き詰めたであろう、創り込み感もきっちりと注入されていて、痺れる。(石澤伸行)
  
ターン・ミー・ルース/レデシー
[ユニバーサル / UCCB-1031 / 国内盤]
メジャー・デビュー後2作目となるオリジナル作。インディ時代から名刺代わりだった爆発力満点のヴォーカルが、のっけから炸裂! ジャム&ルイス、ラファエル・サディーク、チャッキー・トンプソンら大御所が提供する仕事には、ゴリゴリのファンクやドラマをトラック上に描いたかのようなエモーショナルなミッドが並び、姐さんの熱いシンガー魂に容赦なく火を付けている。これは、来日公演も楽しみだ。(石澤伸行)
 
フォーミュラ/ティム・ベンソン
[マンハッタン / LEXCD-09013 / 国内盤]
シカゴ出身の21歳によるデビュー作。クリス・ブラウンやボビー・ヴァレンティノらを手掛けてきたインソムニアが全面プロデュースにあたるが、その青臭くも、しなやかさを備えたヴォーカル・ワークが縦横無尽にトラック上を駆け巡る様は、まさにニーヨが開いた道を歩むかのようだし、"ドライな耽美主義"といった風情には、ジョーの面影がチラホラと。ラルフ・トレスヴァント曲の今様カヴァーも、超クール。(石澤伸行)
 
ラヴ・アンド・ビヨンド/ジャッキー・ボーイズ
[スター・ベイス / STBC-001 / 国内盤]
実の兄弟デュオによる2枚目。フロー・ライダやマドンナへの楽曲提供を通じ、最近ではソングライターとしてその名を馳せている感の強いふたりだが、本作ではクラブ寄りのサウンド・アプローチで時流読みの巧みさをアピール。ライト感覚なんて言葉を宛がいたくなるようなヴォーカリゼーションも相俟って、ここにもニーヨの影響が認められる。中盤以降に展開されるキラキラ・メロウな世界観はクセになるかも。(石澤伸行)
  
ルーツ・トゥ・リッチーズ/ママズ・ガン
[エイベックス / NFCT-27231 / 国内盤]
ジャケに映るアフロ君を中心に結成されたUK拠点のバンドによるデビュー作。エリカ・バドゥの作品名に吸い寄せられて本盤を手に取るなら、ちょいとイメージ違いになるかもしれないサウンドの意匠は相当なロック色。しかしながら、通底するメロディックなアプローチには、瑞々しいソウルの香りが含まれているし、プロダクションの色彩感も手伝って、アルバム全体はテンションも高いまま耳を楽しませてくれる。(石澤伸行)
 
トリビュート・トゥ・メイズ・フィーチャリング・フランキー・ベヴァリー/V.A.
[Pヴァイン / PCD-17314 / 国内盤]
15年ぶりに来日公演を果たした"業界の宝"へのトリビュート盤。冒頭に収められたミュージック・ソウルチャイルドによる「Silky Soul」でのなりきり振りに仰け反り、メアリー・Jの「Before I Let Go」に諸手を挙げたかと思いきや、ジョーの「Can't Get Over You」にはらはらと涙...と、珠玉の作品群が、分かってらっしゃる人選によるパフォーミングで更に輝き出しているんだから、悪かろうハズがない!(石澤伸行)
  
JARVIK MINDSTATE / PEVERELIST
[PUNCH DRUNK / DRUNKCD002 / 輸入盤]
ブリストルのダブステップ震源地であるレコード・ショップを切り盛りし、ピンチとともに彼の地のシーン発展に大きな貢献を果たしているTom FordによるPeverlist、初アルバム。これまでにリリースされたシングルは習作とばかりに殆ど収録せず、アルバム全体でトータルな世界観を提示。レイヴ・カルチャーとテクノとダブが身体に染み付いた彼だからこそできる、最高のマインド・トリップ・ミュージック。(飯島直樹)
 
METAFICTION / DFRNT
[ON THE EDGE / OTECD001 / 輸入盤]
サウンドシステム〜クラブを中心に進化を遂げてきたダブステップに大きな変化が現われている事を実感する1枚。スコットランドのDFRNTによる初のアルバムと本作では、アンビエントの空気感にテッキーながらオーガニックな感触のグルーヴ、そして60年代末〜70年代頭のジャズ/フュージョンを感じさせるムードが全般に漂う、踊らせるだけが目的ではないダブステップの"音響"が持つ可能性を気付かせてくれる。(飯島直樹)
 
KALEAN / BAD SOUND SYSTEM
[ZUZAK / ZCD-001 / 輸入盤]
バスク出身のレゲエ〜ダブ・クルー。同地のErmin MuguruzaやグラスゴーのMungo's Hi-Fi、バルセロナのChalart58、イタリアのRude Hi-Fi等、様々なアーティストによるリディムを使用した作品で、ダンスホールにダブ的なブレイクビーツ、スカ、更には中近東風といったバラエティに富んだリディムに、ラガMCや効果音的なスクラッチを乗せた1枚。なかなか音盤には残されなかった現場の空気も伝わる好内容。(飯島直樹)
 
MY HEART BEATS LIKE A DRUM / NATURAL SELF
[TRU THOUGHTS / TRUCD199 / 輸入盤]
ダークながらウォームなニューオリンズ〜ヴ−ドゥ−〜アフロなグルーヴを感じるファンキー・ブレイクビーツが人気のNatural Self通算3作目。本作ではエレクトロ(ニカ)な音色が増え、従来の空気感は保ちつつも新しい感触を聴かせてくれる。これまでの土臭さがFlying Lotus周辺にも通じるロウビートなテイストに昇華され、サウンドの表層に出していたものが音のひとつひとつやその隙間にこもった様な雰囲気。(飯島直樹)
 
DUBSTEP ALLSTARS: VOL.7 - MIXED BY CHEF & RAMADANMAN / V.A.
[TEMPA / TEMPACD015 / 輸入盤]
ダブステップの黎明期からリリースを重ねる名門レーベルの人気シリーズ。今回は本場クロイドンのChef(24歳)と、若手注目株筆頭のRamadanman(20歳!)がそれぞれのディスクを担当した2枚組。これまで同様(現時点での)未リリース曲を多く収録し、ダブステップの最新形は勿論、ジャマイカから英国に渡り進化を続けているダブプレート〜サウンドシステム・カルチャーの進行形を感じるのにも最適。(飯島直樹)
  
バター/ハドソン・モホーク
[ビート / BRC243 / 国内盤]
10歳でミックス・テープを、12歳からプレステでトラックを作り始めたという23歳。ヒップホップ/ブレイクビーツをベースにしつつヴォーカルをフィーチャーした曲ではPrince的なセンスを感じたり、ビートやシンセのサウンド、サンプリング素材を切り刻みつつの不思議な高揚感はAphex Twinにも通じる所も。この黒く渦巻くサウンドがグラスゴーの白人青年の脳内から生まれたという事が1つの事件とも言える傑作。(飯島直樹)

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