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320    COLUMN    UK REPORT

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND
 

Alton Ellis and His Number One Fan Laul 1987
 
Greetings Friends,
 
●Duke Reidがかつて仕事場としていた33 Bond StreetにあるTreasure Isleスタジオの1階に、2007年、新たなスタジオが作られた。建設資金の一部を提供したのが誰なのか、ご存じだろうか? 実は、スタジオ所在地と同エリアで育ったあのヴェテラン・シンガー、Horace Andyなのだ。正確には2人の"Horace Andy"がこの件に関わっている。1人は、その個性的な歌声で数え切れないほどのヒット・ソングを生んだ世界的に有名なシンガー、そしてもう1人は彼と同名の息子だ。息子は24歳になるが、同年代の頃の父親とまるで双子のように似ている。彼は父と同じような笑顔を持ち、その声が父親そっくりなので、息子の活躍に今後大いに期待したいと思う。現在、Horace Jr.はエンジニアの技術をTicky 'Carlos' Berryから学んでいる最中だ。歴史的な古いスタジオが再び音楽を生み出していることに加え、若い世代のアーティストが順調に成長しているのはとてもいいことだと思う。
 
●ジャマイカのアスリート、Usain Boltは次々と短距離走の世界記録を塗り替えているだけではなく、同国の若者のロール・モデルの役割も果たしている。彼はそれらの輝かしい記録に加えて、「Order Of Jamaica」賞を最年少で受賞するという記録を打ち立てた。Bruce Golding首相が統括するジャマイカ政府は彼の競技トラックの内外での活躍を称えるために、Highway 2000(首都Kingstonから主要都市に伸びる全長230Kmの高速道路)にBoltの名前を冠すると発表した。それならば、Ranglin、Ellis、Dunbar、Shakespeare、Boothe、Wilson、McGregor、Griffiths、Holtなどのヴェテラン・ミュージシャンの名前をストリートにつけたらどうだろうか? どれもストリートに相応しい響きの名前だと思う。もし、首相が彼の小さな持ち船(この船の写真がAltonの家に今でも誇らしく飾ってある)を「Alton Ellis」と名付けたらと僕が首相に提案したら、彼はどんな返答をするだろうか?
 

Shinehead 1992
 
●Michael Jacksonの死後、彼のCDが再びレコード・ショップの店頭を賑わせ、夥しい数の彼に関する書籍や伝記も発売されている。New Yorkを拠点にしているShineheadのレーベル、African Loveもこの商機を逃すまいと、Shineheadの初ヒットともいえる「Billy Jean / Mama Used To Say」と、同じトラックを使って彼が新たにヴォーカルを録り直した「Reprimand / Lady In My Life」をカップリングにしてリリースした。もし、このオリジナル盤を持っていないなら、ぜひ購入をオススメする。「Lady In My Life」だけでも買い直す価値があると思う。
 
●ヴェテラン・ルーツ・シンガー、Peter Broggsの痛々しい写真がBlood And Fireフォーラムにアップされている。Broggsは以前から病と闘ってきたが、この写真から判断する限り、病状はあまり芳しくないようだ。彼は体の半分が麻痺しており、視力も失いつつある。悲しいことに、社会保障が十分に整備されていないジャマイカでは、彼のように満足な治療を受けられない患者がたくさんいる。僕は実際にそのような人々をみてきた。ヨーロッパから長い間彼を支えてきたSpringline Recordsは、他のレゲエ・アーティストと共にBroggsの治療費を集めるための募金活動を始めた。www.reggaedubwise.comで直接Paypalを使って募金が可能だ。詳細はwww.springlinerecords.comで確認を。
 
●かつてのレゲエ・スーパーグループBlack Uhuruのファンに朗報だ。彼らの正真正銘のファースト・アルバムがGreensleevesから再発売されたのだ。このアルバムは当初、Englandで『Love Crisis』というタイトルでD-Royによりリリースされたもの。Michael Rose(オリジナル盤には"Toney"とクレジットされている)、Duckie Simpson、Errol Wilson(ヴォーカル・トリオのThe Jays出身)をフューチャーし、Prince Jammyがミックスしたアルバムはストレートなルーツ・サウンドが魅力の1枚。その後、Black Uhuruは、Wilsonの代わりに女性ヴォーカリストのPuma Jonesが加わり、Sly & Robbieがプロデュースを始めると、レゲエ・グループ(またはアーティスト)としてBob Marley以来の国際的な名声を得る。そうした時代にこのアルバムの商業的ポテンシャルを見出したJammyは、ホーン・セクションを加えた新たなミックスを制作。タイトルを『Black Sounds Of Freedom』とつけてGreen-sleevesからリリース。さらにJammyはこのアルバムのダブ盤『Uhuru In Dub』も発表。共にオリジナル盤よりも好セールスを記録してしまうのだ。2009年も残すところあと2カ月ほどとなった今、Greensleevesは前述のアルバム3作(オリジナル、ホーン・ミックス、ダブ・ミックス)と、U. BlackによるDJミックス4曲を加えたCD2枚組を『Black Sounds Of Freedom』というタイトルで発売した。これ以上のものは望めないほどいい企画だと思う。
 
Till Next Time, Take Care..............
(訳/Masaaki Otsuka)

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