HOME > 320 > NATURAL EXPRESSION / LEE EVERTON and CHRIS MURRAY

topics

LEE EVERTON and CHRIS MURRAY
NATURAL EXPRESSION
 
LEE EVERTON 
Text by Takahisa Matsunaga / Photo by Hiroshi Nirei
 

 "スリング・スタイル"なる独自のリディムを構築。そのレイドバックしたサウンドが話題を呼んだスイス出身のシンガーソングライター、リー・エヴァートンの新作『シンガソング・フォー・ミー』は、哀愁だけでなくその先にある希望も響かせる、ドラマ性の高い内容になった。アルバムの魅力を直撃した。
 
 昨年リリースしたデビュー盤『インナー・エグザイル』では哀愁が滲む独特のハスキーなヴォーカルで、「ソウルでもヒップホップでもなく、ルーツ・レゲエよりも遊びがある」という"スリング・スタイル"なる独自のピースなリディムを構築。多くの人を魅了したスイス出身アーティスト、リー・エヴァートン。前作からわずか1年、9月にリリースした2ndアルバム『シンガソング・フォー・ミー』は、よりドラマティックかつ躍動的な"スリング・スタイル"を響かせ、新たな彼の一面を伝えている。
 
 「実は前作を作っていた頃は、いろんなことがあったんだよ。7年間付き合っていたフィアンセと破局し、また昨今の音楽業界の不況のせいでかなり制約を受けた活動を余儀なくされていた。はっきり言って、音楽を作るにはよいとは言えない状況だったんだ。でも今は、別れたフィアンセとヨリを戻し、またライヴを通じていろんな人と出会う事ができた。そのことにより、いいモチベーションでレコーディングに臨むことができたんだ」
 
 今回のアルバムのなかで印象的なのが、エレキギターの存在だ。前作はアコースティックのレイドバックした音色が目立っていたが、本作でエレキを駆使することにより、アルバムを彩る雰囲気が鮮やかになった。
 
 「今回は僕のお気に入りのギター・アンプでレコーディングできたのがよかったのかも(笑)。また、前作をリリースして以降、いろんな場所でライヴをしたんだ。そこでの楽しいヴァイブが自然と反映された結果、鮮やかな音色に響いているのかもしれないね」
 
 しかし、本作は斬新な部分だけでなく、前作同様のレイドバックしたレゲエ・サウンドも展開。そのなかでも特に印象的なのが、「Lullaby」だ。哀愁を漂わせながらも、明日への希望を見いだそうとする心境がうかがえる、力強いバラードに仕上がっている。
 「実はこの曲、今年の初めに亡くなった母親へ向けた楽曲なんだ。子供の頃に、彼女は僕に何を伝えたかったのか、思い出しながら書いたよ」
 
 他にもボブ・ディランやトム・ウェイツのカヴァーも収録された本作。どの曲からも彼の真摯さや、音楽への愛を感じることのできる楽曲ばかりが揃った。
 
 「僕は聴いた人の気持ちが明るくなるような、気分が和むような音楽を作るように心がけている。聴いた人が自分の持っているエモーショナルな部分を思い出してくれるような音楽をね。つまり僕が作りたいのは、リスナー自身の心に耳を傾けるきっかけを与えられるような音楽なんだ」
 
 11月には、初の単独来日公演が決定。ここでも心地よい愛のヴァイブを感じることができそうだ。
 
 「5月に『グリーンルーム・フェス』で来日した時は、すごくいいヴァイブを感じることができたから、今度の公演も楽しみにしているよ。また今回はバック・バンドを連れてのパフォーマンスだから、弾き語りだった『グリーンルーム・フェス』とは異なる楽しさを感じてもらえると思うんだ。ぜひ遊びに来てほしいね」


"Sing A Song For Me"
Lee Everton
[Victor / VICP64759]
 
 
 

 
 
 
 
CHRIS MURRAY

Text by Hiroshi Brown (Oi-Skall Mates / Rude Bones) / Photo by Vanessa Iroz
 

 長年、LAのRude Boys & Girlsに毎週送り続けているHOTなスカ・ショウ「Blue Beat Lounge」をオーガナイズする等、LAスカ・シーンには欠かせないChris Murrayが久々の来日! 「SKAViLLE JAPAN 09」では心地良いサウンドで観客を沸かせたChrisにライヴ終了後のバック・ヤードで色々と聞いてみちゃいました! Muchas Gracias Amigo!
 
●まず久しぶりの日本ツアーはどうだった? ここ日比谷野音は04年の「Tokyo Ska Craze」以来だけど。
Chris Murray(以下C):今回はショート・ツアーだったけど最高だったよ! 福岡は毎回最高だし、初めて行った熊本もとても良かった! 「SKAViLLE JAPAN」は信じられないくらい最高だった!! ヒロシ、呼んでくれてありがとう!!! 2004年にもChris Murray Comboで出演したけど、この時は初めての日本ツアーで、しかも最初のショウなのに出番の3時間前に日本に到着してそのまま会場に直行してプレイしたから疲労困憊だったなぁ。でも今回は時間に余裕があってとてもリラックスすることが出来たし、最高の状態でショウをすることが出来た。そして、The Ska FlamesやOi-Skall Matesなど最高のバンドと共演することが出来てとても光栄だよ。日本のオーディエンスと自分の音楽を共有することが出来たしね! ホント最高の経験になったよ!
 
●日本にはコンボ・スタイルで過去3度来日公演しているけど、ソロとの違いはあるの?
C:Chris Murray Comboのメンバーは才能溢れるプレイヤーだったから、サウンドも全く問題なかった。3ピース編成なのにそれ以上を感じさせるビッグ・サウンドを表現することが出来たし、お互いのプレイヤーをとても尊重することが出来たからね。ソロになると全てが俺自身の役割になるんだけど、歌を歌うことが大好きなので全く問題ないね。 ソロとコンボ編成の音以外の大きな違いと言えば、ソロの方がよりオーディエンスを感じるってことだね。コンボ・スタイルでの一番の目的は、素晴らしいパフォーマンスをすることなんだけど、ソロの場合はそれプラス、オーディエンスとコミュニケーションを取り音楽を共有してひとつになることなんだ。
 
●ニュー・アルバムの『Yard Sale』が完成したばかりだけど、簡単に紹介してよ。
C:『Yard Sale』は、15年以上LAに住んでいる間に録音したものを20曲収録したもので、数曲はコンピレーション等に収録されているけれど、殆どが未発表曲だよ。アルバムの大部分を占めるのは色々なアーティストとのコラボで、The SkatalitesのLloyd Knibb、 Lloyd Brevett、そしてCedric Brooks。その他にもThe SlackersやThe Aggrolitesなど沢山の才能に長けたミュージシャンとセッションした曲なんだよ。
 
●アルバムでは沢山のアーティストとコラボしてるけど、日本のアーティストともコラボする予定はある?
C:是非やりたいね! 4度の来日経験でヒロシを始め沢山の素晴らしいプレイヤーを見ているからね。ツアーの間にコラボするのはとても難しいので、ゆっくり時間をとって近いうちに是非実現させたいね!
 
●ライヴが終わって楽しんでいるトコロ話を聞かせてくれてアリガト! 最後に日本のみんなにメッセージをヨロシク。
C:初来日から5年以上に渡ってサポートしてくれている沢山のファンにとても感謝しているよ。So, Thank You!! Peace.


"Yard Sale"
Chris Murray
[Ska In The World / SIWI121]

top
top
magazine

magazine

magazine

magazine

magazine

magazine

columns

GO BACK

ISLAND EXPRESS
UK REPORT
WHAT THE DEAL IS
PLAY IT LOUD
RECORDS & TAPES
RAW SINGLES
CHART
RING RINg RING
BOOM BAP
Day In Da West

columns
columns

columns
columns
columns
columns
page up!
Riddim Nation

"Riddim"がディレクションする
レゲエ番組「Riddim Nation
第19配信中!

Go RiddimNation!

nation