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319    COLUMN    PLAY IT LOUD

PRAISES TO THE KING / THE TWINKLE BROTHERS
[REGGAE ON TOP / ROTLP027 / 輸入盤]
TBの新作と言うよりノーマン・グラントのソロ作と言うべきか、近年同レーベルより発表した作品と新曲及びそのダブからなる本作。自らのバンドではなく、B・アイザック、H・アイザチャー、D・ワードロップからなるレゲエ・オン・トップ・オールスターズによる打込みを主体としたトゥインクル節が炸裂のヘヴィ・サウンド。クラシック「Don't Mash Up Creation」オケを使用したシステム・チューンもいい。(楳原豊人)
 
INCREASE THE PEACE / MATIC HORNS FEAT. HENRY 'BUTTONS' TENYUE
[COPTIC LION / EB2 / 輸入盤]
ガッシーPの作品でモダン・ルーツ界でも人気のマティック・ホーンズがバニー・リー、キース・ハドソン等のクラシック・ヴァージョンに自らのホーンをフューチャーした作品。ベースとなってるオケを演奏しているのは勿論ジャマイカの大御所達だが、自らのリーダー作のように伸びやかにプレイし古き良き名曲達をその豊かなスキルとセンスで味付けし現代に煌びやかに蘇らせた。聴く度に味わい深さが増す逸品。(楳原豊人)
  
SOUNDMAN SHOTS THE CARIBOU & DOWNBEAT 78 STORY / V.A.
[SNAPPER MUSIC / SBLUECD705X / 輸入盤]
78回転SP盤がジャマイカのサウンドシステムを盛り上げていた頃の瑞々しい曲をチョイスした2枚組CD。1枚目はメント、カリプソをセレクト。レーベルはCaribou。自然にダンスしたくなるリズムシャワーに圧倒されます。2枚目は心がウキウキしてくるリズム&ブルースをセレクト。レーベルはDownbeat。サウンドマンはいつも探している、ダンスに花が咲く曲を。ここに詰まった夢を是非。(磯野カツオ)
 
ヤード・セール/クリス・マーレイ
[スカ・イン・ザ・ワールド / SIWI-121 / 国内盤]
アコースティック・スカの名手と言えば誰も彼の右に出る者はいない。長年、温めてきた未発表曲集をリリース。時代がようやくクリスに追いついたのだろう。世界の様々なミュージシャンとセッションを重ねた記録でもある。最新の曲から15年前の曲まで網羅されているが、どれも新鮮なんだ。リズム・アレンジ、ギター1本のスタイル、録音方法など、クリスの革新の歴史をどうか多くの方に感じてもらいたい。(磯野カツオ)
 
シング・ア・ソング・フォー・ミー/リー・エヴァートン
[ビクター / VICP64759 / 国内盤]
スイスのチューリッヒに生まれ、キングストンでの長期滞在を経て、NYでスタジオ・エンジニアとしても活動してきたリー・エヴァートン。サーフ・ロック陣にも通じるレイドバックした作風で日本でも人気を得る彼の新作が登場した。レゲエに軸足を置きながら、ソウルやカントリーのニュアンスも感じさせるその味わいはさらに深みを増し、シンプルながらも聴きごたえのある内容に。丁寧で実直な歌声がたまらない。(大石始)
  
ザ・メニー・ムーズ・オブ・サミア・ファラー/サミア・ファラー
[ビート / BRSAM9022 / 国内盤]
エイドリアン・シャーウッド周辺作品にちょこちょこ顔を出すほか、99年に発表されたデビュー作も高い評価を得ている彼女。もともとはチュニジア人の両親の元にフランスで生まれ育ち、アル・グリーンやニーナ・シモンも敬愛する嗜好性の持ち主だ。およそ10年ぶりに発表されるこの新作は、スモーキーなダブ・サウンドの上にサミアのコケティッシュな歌が乗る異色作。個性的なフレンチ・レゲエ作品だ。(大石始)
 
スピリット/アイリー
[ジェネオンユニバーサル / GNCL-1225 / 国内盤]
大阪で7Heroesらと共に合宿状態で制作した前作『Roots』は、試行錯誤し続けていた彼がようやく辿り着いた場所であり、お陰でリラックスして制作した素晴しい内容だった。本人もその経過や結果に満足したのだろう、このフル・アルバムも同メンバーによる共同作業で生まれた。ルーツ・ロック・レゲエを基調とし、それは時に攻撃的でもあるが、彼の透き通る声と程よく調和され、作品としてバランスが素晴しい。(大場俊明)
  
アニメーション・フォー・オインク, オインク!/次松大助
[P-VINE / PCD26030 / 国内盤]
The Miceteethの看板として活動してきた次松だが、同バンドの活動休止を経て、初のソロ・アルバムのリリースに漕ぎ着けた。The Miceteeth後期は次松のシンガー・ソングライターとしての側面も色濃く打ち出しつつあったが、今回はそれをさらに発展させ、優美なストリングスをまとったマジカルなポップ・アルバムとなった。もはやスカ色は皆無だが、そのカラフルな音楽世界は本誌読者にも強くお薦めしたい。(大石始)
 
サウンド・システム・インターナショナル・ダブLP/キング・タビー&ザ・クランシー・エクルズ・オール・スターズ
[ビート / プレッシャー・サウンズ / BRPS65 / 国内盤]
レア音源を次々と発表するプレシャー・サウンズの手腕には正にリスペクト! 本作品はレア中のレアとも言うべきクランシー・エクルズのプロデュース作をキング・タビーがダブ・ミックス。ジャマイカのミュージック史上、名作中の名作ロード・クリエーター「Kingston Town」のダブを含む10曲に5曲を追加収録。噂だけで誰も聴いた事がなかった極めて初期のタビー・ミックスが堪能出来る真にスペシャルな1枚。(楳原豊人)
 
アイ・ビリーヴ〜ビューティフル・レゲエ・ソングス/V.A.
[ビクター / NCS-707 / 国内盤]
CDショップの売り場がそれぞれ個性溢れるものだった時代から比べると最近はどうもスーパーマーケット化してしまって寂しい。とは言え、店頭に立つ担当者は何をどう仕入れどう配置すれば売上と共にファンを増やせるかと日々格闘している訳で。本作はそんなタワーレコードのバイヤー達が美メロ曲をセレクションしたもの。流石その匙加減は絶妙で、直球と変化球の混ぜ具合も素晴しい。入口としては申し分なし。(大場俊明)
 
レディ/トレイ・ソングス
[ワーナー / WPCR-13549 / 国内盤]
2年ぶりとなる3枚目。リード曲「I Need A Girl」をスターゲイトが手掛ける他、アルバムにはトロイ・テイラーが大きく関与、ショーン・ギャレットやブライアン・
M・コックスらの名前も確認され、作風も相当なヴァリエーション。そんな中、懐古趣味に過ぎることなく、ムリに悪びれることもなく、きれいに時流に乗って、如何なく歌ぢからを発揮するここでの姿に、彼が持つ真のポテンシャリティを見る思いだ。(石澤伸行)
 
アイ・ルック・トゥ・ユー/ホイットニー・ヒューストン
[BMG / BVCP-40096 / 国内盤]
7年ぶりの新作には、彼女の復活を祝福せんが如く豪華布陣が集った。舞台作りは恩師クライヴ・デイヴィス。のっけからアリシアとスウィズの共作がドロップされ、以降もR・ケリー、スターゲイト、トリッキー・スチュワート、ジョンティ・オースティン、デンジャらが才を競う。様々なベクトルを持つ楽曲に囲まれる中、どこを切ってもホイットニー印を映し出しつつ、自らを鮮やかにアップデイトする営みに感服。(石澤伸行)
 
エピファニー/クリセット・ミッシェル
[ユニバーサル / UICD-6164 / 国内盤]
ニーヨとタッグを組んでのセカンド。前作ではサウンド面での振り幅が印象的だったが、今回は完全に彼女の喉が主役。ニーヨ提供曲を始め、ミッドの出来が素晴らしく、クラシカルながら瑞々しさもいっぱいのヴォーカル・ワークには、わかっていながらコミ上げてしまうことしばしば。他にもロドニー・ジャーキンスらが参加するが、そんな重鎮さえをも歩み寄らせてしまうシンガーとしての力量に心底圧倒される。(石澤伸行)
  
レディ・ラヴ/ラトーヤ
[EMI / TOCP-66873 / 国内盤]
3年ぶりのセカンド。デビュー作では時流を的確に切り取り、自らの世界観として見事提示した彼女だが、本作でも"イマ読み"が強く意識されている。ニーヨとの連携ではポップかつ劇的な楽曲に挑み、タンクとのコラボでは80's風味を巧みに取り込んでいる。そしてそれに輪をかけて素晴しいのが、彼女のヴォーカルだ。時に雄々しく時に繊細にと、歌い手としての表情を追っているだけでも、楽しくなってしまう。(石澤伸行)
 
アディクション/チコ・デバージ
[BMG / BVCP-40056 / 国内盤]
6年ぶりとなる新作は、古巣キダーの下に移籍してのリリースに。溢れんばかりのロマンチシズムに通底する哀感やサグ感をして、彼のトレードマークとするならば、本作で彼は、新たに"癒し"みたいなものを表出してきているような。キーマンは盟友のジョー。いくつかの共作ミッド曲におけるアコースティックなアプローチの中、二人の歌声は、我々の優しく耳を撫でる一方で、力強い鼓動のようにも響いてくる。(石澤伸行)
 
アメリカン・ミーハ/ララ
[BMG / BVCP-40056 / 国内盤]
フィンガズが全面プロデュースするウェッサイな歌姫のデビュー作。制作陣の仕事については、西海岸特産のエレクトロ風味がそこかしこで聞こえてくるが、至ってオーソドックスかつポップな意匠がメインで、トガることを旨とはしていない様子。しかしながら、歌い手のおっとりとした表情には、これがうまくマッチしているような。ザ・ゲーム、ファット・ジョー、マック10ら豪華ゲストが招集され、華を添える。(石澤伸行)
  
タイム・イズ・ノット・マッチ/レディ・6
[ Pヴァイン / PCD-93285 / 国内盤]
ニュージーランド出身のソングストレスによるデビュー作。これまでいくつかのバンドを渡り歩く中で着実にキャリアを積み、その人脈は本作に参加した制作陣にも繋がっている。用意された音世界は極めてフレッシュ。クラブ志向という括りに間違いないが、ファンクやレゲエの要素をグルーヴに溶け込ませる際の手管はかなりに上等だ。そして、巷のオートチューン使いを押し退けるような男勝りヴォイス!推薦盤也。(石澤伸行)
 
ダスク・ティル・ドーン/ブレイケストラ
[ウルトラ・ヴァイブ / STRUTCDJ-048 / 国内盤]
アメリカ西海岸を拠点に、ヘヴィー・ビートを発射し続ける大所帯バンドの4年ぶりとなる新作。本作に据えられた男女それぞれのヴォーカリストも熱く、そして渋いことこの上ないが、打ち鳴らされるビートの硬いこと堅いこと! ディープ・ファンク・シーンに居を構えるグループは数あれど、ここに詰まったファンキネスの容赦ない様は、ちょっと他ではお目にかかれない類のものかと。これは予想以上に凄い!(石澤伸行)
  
GOOD ENERGY / RSD
[PUNCH DRUNK / DRUNKCD001 / 輸入盤]
スミス&マイティやモア・ロッカーズの一員、また本名での作品で、ダブとブレイクビーツの歴史を作り続けているロブ・スミスのダブステップ名義によるシングル集。刻々と変化するダブステップのトレンドに流されないサウンドは、「俺こそがオリジナル」と音そのものが証明している。たとえダブステップが一時の流行として過ぎ去ったとしても、ここに収録されている音楽はいつまでもスピーカーを揺さぶるはず。(飯島直樹)
 
EVERYTHINKS A RIPPLE / DUB_FX
[CONVOY UN'LTD / NO NUMBER / 輸入盤]
様々なエフェクターを駆使し、そのサウンドを全て自らの声だけで表現するヴォイス・ミュージシャン。YouTubeで公開されたストリートでのパフォーマンス映像が日本でも大きな話題となった彼の初のスタジオ録音作。ポップな感じからヒップホップ、ヘヴィなダブステップやグライム、ドラムンベースなど多彩且つ曲としてのクオリティも高く、この手にありがちな、奇抜なアイデアで驚かせるだけでないところが好感。(飯島直樹)
 
WE HEAR YOU / LUKE VIBERT
[PLANET MU / ZIQ240CD / 輸入盤]
英国を代表する数々の先鋭的ブレイクビーツ/エレクトロ・レーベルから素晴しい作品をリリースしてきた鬼才の新作。現在よりももっと大味に音楽のクロスオーヴァーが行なわれていた90年代前半の良さを現在にアップデートした様な内容。最先端のビート&サウンドに懐かしさとそこはかとないユーモアも同居するその世界は、闇雲な多幸感とその裏側......までを含め、ディズニーランド的でもあり、そこがまた英国的。(飯島直樹)
 
THE INCREDIBLE ADVENTURES OF KENZOLIKA & QUE-TZALCOATL AMONG THE AIR CASTLES / BLASTA
[ARGON / ARGCD002 / 輸入盤]
ロシアのプロデューサーが、ダブステップのシーンでも個性的なサウンドを多く輩出するレーベルからアルバムをリリース。一般的なダブステップのイメージとは大きく異なるコズミックなフュージョン的香りとジャジーでソウルフルな響きを最新型のビートに溶け込ませた、新鮮であり懐かしくもある現代版エレクトロ・ファンクといった趣。しなやかなグルーヴに絡む滲み出るメロウネスと音の質感がとにかく素晴しい。(飯島直樹)
 
PLANET PAPRIKA / SHANTEL
[ESSAY / AY23 / 輸入盤]
東欧ジプシー/バルカン・ミュージック流行の立役者であり、そこにブレイクビーツとダブを注ぎ込んだ『ブコビナ』で一気に名を上げたシャンテルの最新作。イイ意味で期待を裏切らない、サウンドの流行と共に成長したリスナーの耳も満足させつつ新たな刺激も与えてくれる内容。大ヒット「ブコビナ」のオリジナル・ヴァージョンが収録されているのも聴き所の1つ。レゲエに通じるのは"裏打ち"だけではないはず。(飯島直樹)
  
ジャズ&ミルク・レコーディングス・プレゼンツ・ディグ・ユア・デスク/オリーヴ・オイル&V.A.
[ルーディメンツ / RMT-CD018 / 国内盤]
ドイツはミュンヘンを拠点する、ジャズ〜アフロ〜ファンクがクロスオーヴァーしたブレイクビーツをリリースするレーベルの楽曲を、国内外を問わず幅広いジャンルのリスナーから絶大な支持を得ている福岡のOlive OilがDJ Mix。これまでも様々なジャンルのサウンドを聴き手の予測不可能なレベルでミックスさせてきた彼の才能が、相反する多くの要素を衝突/共存させて、DJ Mixの枠を超えた1枚に仕上げている。(飯島直樹)

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