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RING RING RING
 
【KZAの巻】
ソロ・アルバムを準備中のKZA(Force Of Nature)にインタヴュー。
●KZAさんは、最初はヒップホップ・ユニットのメンバーとして知られていましたが、当時からそのコレクションの幅広さには定評があったと思います。僕がライターとしてDJシャドウの以前の来日時(随分と前ですが)、会見し、その終わりに、彼が「これからForce Of Natureの2人とレコード・ハンティングに行くんだ」と楽しそうにしていたのを覚えています。DJシャドウは既に世界的にそのレコード・コレクションで知られていたので、印象に残っています。つまり、KZAさんはヒップホップもしくは、そこを入り口として多様な音楽を大量に集めるところから始めた。そして、そこからあえてハウス〜テクノをプレイし始めたDJの1人だと思いますが、そこの辺りからお聞きしたいです。
KZA(以下K):そうですね、同時期にそうした動きをした人として、DJ Kensei、また最近では桑田つとむ、とかいると思うんですが、それでも個人個人のプレイ、各々がやっていることは随分と違うと思います。僕の場合、もう10年以上前ですけど、元々(下北沢のクラブ)Zooの頃から、下山(正紀)さんのDJはハウスだったりとか、(渡辺)俊美さんのDJはヒップホップだったりとか、そういう環境で育ったっていうことはあるので、自然なんですね。でも、重きがハウス〜テクノになった、とのは 
いつのまにか、なんです。
 
●現在、(レゲエやヒップホップを別として)クラブのメインストリームでプレイされているのは、ハウス〜テクノに大きな枠では分類される音楽が多いと思います。そのリズムから踊りやすさを考えると、当然の成りゆきであるように思えますし、クラブでブーガルーやブレイク・ビーツが同じDJにプレイされていた頃を知っているお年寄りたちにしてみれば、それは音楽的な偏り以上の何かを意味しているかも知れません。しかし、年配の方々が何を言おうと、(客として)そこにいないのでは話になりませんが......なぜなら、経済的にクラブも成り立たなくてはいけないからです。
K:音楽的にもハウス〜テクノは面白いです。ただ、ヒップホップとの比較でいえば、個人的には、スクラッチがあまり巧くなくて、というのはあるんです(笑)。でも、ハウス〜テクノのロング・ミックスとかはやっていても楽しい、というところでもあります。
 
●その一方で、クボタ・タケシのようなDJもいますね。
K:そうですね。色々な音楽がかかるなかでテクノとかもプレイするようですね。最近会ってないですが。マコちゃん(ヒップホップ・ユニット、キミドリのメンバー)がクボタ君とDJ一緒にやったようで、その時にミニマルからセットをクボタ君が始めたらしいです。「ちょっとびっくりした」ってマコちゃんが言ってました。
 
●クラブ、いや、パーティという言葉を使いましょう。パーティは多岐に渡っています。クラシックなロックン・ロールからジャイヴまでがプレイされるクラブもあります。例えば、ロンドンのDJレディ・カミカゼとエル・ニーニョがやっているレディ・ラック・クラブは40年代ファッションの発火が来る前から、それにのめり込んでいたパーティで、数年前の『ルヲモ・ヴォーグ』誌にパーティの風景がきちんとした写真として数頁に渡って残されました。見れば、DJとパーティの参加者がいかにエネルギーをそこに割いているのかは一目瞭然です。むろん、こうしたクラブはレディ・ラックが初めてではないし、最後ではないでしょう。これとトランスのクラブを一緒にしていいのか、とさえ思います。そして、その間の最大公約数としてハウス〜テクノがあるとライターの凡庸な視点で簡単に分類ごっこは出来ますが、DJ Sahibのようにテクノロジーの発展と切り離せないダンス・ミュージックの性質を問題の要点としてテック・ハウスを捉えるアーティストもいます。
場の変化、ということで言えば、Force Of NatureはニューヨークのPS1も含めて何回も海外でもプレイしましたが。
K:はい。海外はやっぱり楽しいし、修行の場でもありますね。収穫がある感じというか、あと、やりやすいです、日本よりか。日本でも盛り上がってくれますけど、海外の方がより、というのはあるかも知れませんね。今プレイしているのは、テック・ハウスとか......あえてジャンルで言うと、テクノとか、ニュー・ディスコと呼ばれているものですかね。ブレイクということで言うと、ヒップホップとディスコって同時に入ってくるものでもありましたね。ディスコもプレイしています。クラシックというか、レフトフィールド・ディスコと呼ばれているようなものですね。今レコード屋さんでも新譜よりもエディットものの方が売れているぐらいの感じで、いっぱい出ているんですよね。そういうのはアナログだけで流通しているんで、アナログで買って。
 
●イクィップメントの面でいえば、この間僕はDJ Kenseiのプレイで盛り上がったのですが、彼はアナログ・オンリーでした。確認のために言うのですが、以前ラップトップも使っていた彼の(少なくともその場での)きわめて意識的な選択だと思われます。つまり、東京ではセラートからiPod Battleまでが行われているわけですから。
K:俺はわりとアナログとCDを使ってるんですよね。セラートはまだ必要性を感じていませんね。CDJがロング・ミックスに向いていると思いますし。セラートもそうかも知れませんが。
 
●ソロ・アルバムが実は用意されているらしいですね?
K:Force Of Natureは事務所に所属してなくて、フリーでやっています。以前は所属していたのですが、別に問題があって、フリーになったわけではありません。マネージメントは自分たちでやっていますが、(CDの)リリース先は(レーベルが)決まっています。海外の流通もしっかりしているところで、10月ぐらいにはソロ・アルバムが出ますね。
 
●楽しみに待っています。

 このインタヴューは彼が10年以上も前に作った「La Previsione Del Tempo」の今日性に触発されて行われた。ジャスティスからカシオキッズまでをそれは想起させる。これはKZAの先駆性について書きたかった、遅れてきた失敗のインタヴュー。

 
荏開津広(One Hand Clappin')
イアンさん! 本出すなら声ぐらいかけてね!! 会ったのずいぶん前じゃんよ。プーチンに合わせて妹と会って、久しぶりに密談! テヘランからウォーター・パイプ空輸で到着!

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