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Review by TAKASHI FUTATSUGI
 
 
MIX CD
 
1. DJ George / The Z -Best Of Zeebra- Mixed by DJ George (Pony Canyon)
昨年の"20周年プロジェクト"に繋がる初のZ・オンリーのベスト・ミックスが遂に登場。その大役を担ったのは、本誌「年間ベスト・アルバム(ヒップホップ部門)」の選考委員としてもお馴染みの関西を代表するウルトラ・ビジーなパーティロッカー=DJ George!! では、以下は、Zではなく、"G"のコメント「このミックスは、武道館公演の最後にも使われたものなんですけど、勝手に作ったものをジブさんが『いいじゃん!!』と言ってくれて、気がついたら...。ギドラ時代や客演含めて50曲突っ込んでるので、どんな人も引っかかる部分はあると思います。楽しんでください!」
 
ALBUM 
 
2. Fabolous / Loso's Way (Universal)
アル・パチーノの『カリートの道』をモジった通算5作目は、そのものズバリの自伝的なコンセプト作。デフ・ジャムらしく、今回も客演は、Ne-YoからWeezy、Jay-Zまでと豪華そのもので、殆んどの曲にゲストの姿が。前作同様、この開き直りが彼の強みなのだろう。トラックメイカーではStreetrunner、The Runners、Alchemist、Jarmaine Dupri、Tricky & The-Dream、Justice League、Ryan Leslieらがバックアップ。レーベルが力を入れる新人シンガーJeremihとの「My Time」を始め、相変わらず旬の要素も多く、全米初登場1位にも納得。
 
3. The Residents / Open House (Goontrax)
Lightheadedにも関わってきたトロントのプロデューサー/MCのMuneshineと、EmskeeとのThe Good Peopleやソロで活躍するNYはロングアイランド出身のSaintがガッチリ組んだ新ユニットの初アルバム。サンプリング・ミュージックの気持ちいいツボを心得たビートメイキングに、小気味いいラップの応酬が冴え渡っているのは言うまでもないが、お馴染みRob Swiftの鋭いカットや、レジェンドEdo. OGやCadence、そしてLightheadedのOhmega Wattsといったゲストが絡む曲もすこぶる良い出来! フェンダー・ローズやヴァイヴの音色に眼がない人は間違いないのでは?
 
4. Q-Tip / Kamaal The Abstract (Jive)
Kamaal The Abstractと改名してのソロ第2弾、となる予定だった('02年時点)幻のアルバムがオフィシャル・リリース。「誰も到達した事がない新しい世界を見せたかった」と本人が語る様に、全て同じバンド(=ローズ)で録音した、という本作は、ヒップホップから意図的に逸脱しようとするその時の彼の心境が透けて見えるようで...。本作に影響を受けたプロデューサー達がこぞってそのエッセンスを広めたため、今の時代に衝撃度的ではないかもしれないが、確実に普遍的なクラシックとなったワケだ。日本盤には、Qティップも認めるディガー/DJ/プロデューサー=Muroのスぺシャル・リミックスが!

 
5. The South Central Cartel / Chucc N It Up (P-Vine)
ウエッサイのメッカ=SCの名を屋号に上げる唯一の重鎮グループの実に4年ぶりの9作目。重鎮、とは言え現在グループを牽引しているのは、ヤング・プロディジーであり、彼が前面に出ている現在は「伝統の〜」という言葉にまつわる重さは希薄で、前作もそこが良かったりしたのだが、今作はそれ以上かも? ユーロGというカテゴリーの中でもトップクラスのDJ AKがトークボックスで参加した重厚なファンクから、メロウなクルージング・チューンまでバランスも絶妙! EPMDのカヴァーも◎。
 
6. V.A. / Cruisin' -Fun Time Starts From Here!- (h.g.p.)
横浜Bridgeでスタートして早4年となる、ウェッサイの若手の登竜門的イヴェント「Cruisin'」がプロデュースする画期的なショウケース・アルバムが登場。そのシンプルにしてディープなお題=「Cruisin'」をそれぞれの自由な解釈で楽曲に落とし込んだブランニューを寄せたのは、北関東から沖縄までのイキのいいアーティスト達。そのリレーはまるで「テレフォン・ショッキング・ウェッサイ版」(資料より)。その録り下し12曲をメドレー・スタイルで聴かせて見せる「Megamix PV」が中心となるDVDとの2枚組で贈るETC不要のお徳盤。
 
7. Muro / Da Creator (Crown)
来年の「40スぺシャル」に向けてのカウントダウンの意も込めた(?)、自身のIncredible立ち上げ以降のセルフ・プロデュース・トラックのベスト・インスト・ミックス。「左とん平のヘイユウブルース」をサンプリングした新曲「Ayo! Blues」は、KGE、Jazzy Blaze、Bes(Swanky Swipe)がマイクを回したサウンド・プロデュースに徹したもので、その他ボーナスに用意されたBombrush!の例の曲のリミックス以外は全てインスト。Muro曰く「今、DJプレイを楽しみに来てくれるお客さんにルーツを示しつつ、日本語ラップの今、その一端もチェックして貰えれば」
 
8. Microphone Pager / 王道楽土(改)(Crown)
あの奇跡のリユニオン作のリミックス集。参加メンツは、Muro、DJ Yas 、Ben The Ace、枯枝楽団、DJ Watarai、Syzzzy Syzzza、刃頭、I-DeA、CUT CREATOR$、S.U.I、DJ Ameken、そしてDJ XXXL。そんなMPと縁深い連中が渾身のアレンジを施したマテリアルは、また新たな輝きをみせている。オリジナルのインスト盤が付いた初回限定盤と、アルバム参加MCたちのパンチラインを抜いて構成したMuro作の「王道楽土リプライズ」が聴ける通常盤の2種あり。
 
9. Hab I Scream / Palpable (AAA Organization)
Soul ScreamのHab I Screamがソロ3作目をドロップ。バンド・アンサンブルが効いた1st、そしてSOSCのカラーも出た2ndを経た今作は、初コラボとなるプロデューサーとの"化学反応"が楽しめる内容に。Jay'ed、Coma-Chi、Youngshim、Truthful、Soil & "Pimp" Sessionsの丈青とタブゾンビに、KeycoのバンドのTea、Stoned Rockers、Bach Logic、そして盟友 DJ Celory。フロウの変化に驚く人も多いだろうが、それ以上にリリシストとしての進化を見せている点に注目して欲しい。新しい発見多し!
 
10. Large Iron / New Funk Form (Ultra-Vybe)
B.I.G. Joeの帰還、結成10周年の節目を迎え、より活発な動きを見せている"北"のMic Jack Pro-ductionから"鉄の化身"ことLarge Ironの1stが到着。武骨な日本人というイメージ通りのキャラクター、初志貫徹のスピリット、そして盟友であるJ.F.K. as Jay-K & Ini from Mic Jack Production、Jerry "Koji" Chestnutsらによるファンクネスに溢れたサウンド・プロダクションがガッチリと噛み合った本作は、MJPの底力を感じさせてくれる。
 
11. Sound Market Crew / Super Circle (Ultra-Vybe)
地元=仙台で根を張る大所帯のアーティスト集団(5MC、4DJ)が、9年目にして初のフル・アルバムをリリース。『Zoom One Out』(04年)等のミニ・アルバムや、仲間のGagleの3rd等で感じさせてくれた"風通しの良さ"は、ここにきて更に...。多彩な、耳馴染み最高のビートに乗せて"夢や現実"を歌う等身大表現をメインにしつつ、オモロな要素は、思わず飲みたくなる(?)ビールでBe Coolな「Beer親善大使」、ホストに変身したメンバーが甘く誘う(?)「ダンディ5」等で、という具合で自由度高い傑作に。
   
12. SmoKing-P&T-es / Jugameman & Pipeman (Getdirteee & Focus)
カオスでナンボの関西シーンを代表する個性派ラップ集団、M.M.T.から、T-es とSmoKing-P の2人がスプリット作を発射。そのチーチ&チョンばりのコンビは、お上に物申す「はみだしものの唄」などで味わえる。清水ユーエスケー、Zin Back、Super-Bを迎えたポッセカットもアツい。なんと言うか『太陽を盗んだ男』のジュリーが2人に増殖し、雄弁になった感じ? Vaxim、NAOtheLAIZA、Money Jah、Eyepatch Zombieらプロデューサー陣のアグレッシヴな音も◎。キーワードは、馬鹿バッカ、いや、ハートに火、だっ!

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