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SING J ROY
 
Interview by Hajime Oishi
 

 Sunset The Platinum Soundとのタッグによるアルバムは、2007年の『Good Time』に続き2作目。地元・福井に根を張った活動を続けるSing J Royの新作『DeeJay Daddy』は、Papa B、Soldier、G2らをゲストに迎え、様々なトピックが凝縮された内容となった。これがまた、いい作品なんですよ。
 
 "『Good Time』が名刺代わり(の作品)だったとしたら、今回はSing J Royっていう一本の映画、一冊の本を作った感覚に近いんですよ。1曲1曲が違う物語で、なおかつ似た言葉を使わないように意識しました。そこはSunset(The Platinum Sound)を交えて何度もやり取りしましたね。僕がリリックを書いてくると、彼らが「同じ意味なら、こういう言い方もできるんじゃないか?」っていう提案をしてくれるんです。ジャマイカのスタジオもそういう作り方なんですよ。アーティストだけじゃなくて、周りのプロデューサーも交えて曲を書いてる。だからこそ、みんなに届く歌になるんでしょうね。
 子供が生まれてから、まず、「子供と嫁さんと一緒に聴けるような音楽をやりたい」と思うようになったんです。Uロイも言ってたんですよ、「家族と一緒に聴ける音楽じゃないと駄目だ」って。そこはこだわりたいですね。
 
 G2とやった「Mottai-Nai」っていう曲は、もともとこのテーマで曲を書きたいと僕が思っていて。そうしたら、福井の郷土料理を伝えている丸山敏子さんっていうおばあちゃんとのライヴをやらないか、という話が福井新聞から来たんですよ。リサイクルとかエコをテーマにした企画だったんですけど、福井新聞から、使わなくなったガラスの瓶でマラカスみたいな楽器を作ってる人と一緒にやる、というアイデアもいただいて。今回のアルバムに入ってる「Mottai-Nai」でも、その楽器の音を使ったんですよ。
(本作に収録された)「だんねーざ 福井弁の唄」で使われてる福井弁は、今ではなくなりつつあるものなんですよ。若い子はほとんど使わない。だから、保育園や小学校で教科書代わりに使ってくれたら嬉しいですね。もちろん、地元のライヴでやったらドッカンドッカン盛り上がってますよ(笑)。
 
 福井は地域間での繋がりもすごく強いんです。例えばね、僕の隣のウチはお風呂がないんで、ウチで入るのが普通なんです。みんな通りに出てるし、ちょっとそのへんもジャマイカっぽい。自然も多いですし、みんな普段から自然体で生きてるんです。
 
 アルバムを通して伝えたいのは......やっぱりレゲエの楽しさですね。レゲエは楽しくていい音楽だ、ということをいろんなスタイルで伝えていきたい。"レゲエ界のお父さん"になりたいと思ってるんで、今回このアルバム・タイトルを付けたんです"(以上、全てSing J Royの発言)
 
 デニス・ブラウンの唄声にトークオーヴァーした「Sea Of Love」、Papa Bとラバダブ調の掛け合いを聴かせる「喝!喝!喝!」、SoldierやG2を迎えたコンビネーション・チューン、ジャマイカでの家族旅行のワンシーンを綴った「Go To Negril」などなど、曲のヴァリエーションは実に幅広い。だが、それらすべての曲には、福井の古民家に住むSing J Royのハートビートがしっかりと刻み込まれていて、なんとも言えぬ温もりに溢れている。僕の場合、こういうアルバムと出会った時に「レゲエを聴いてきて良かったな」などと思うのである。


 

"DeeJay Daddy"
Sing J Roy
[Platinum Entertainment / PE-002]

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