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RUDEBWOY FACE
BOB
 
Interview by Takashi Futatsugi / Photo by Miura
 

"裏テーマはMAD"という4作目のフル・アルバム『BOB』。より切れ味と黒さを増したRudebwoy Face。"常に、予測できないスタイル、リディムでやるのが本物のラガだと思う"と信じてやまない彼の最新発言集。
 
 「今、DeeJayでもいっぱい若い奴がいて、それぞれ上手いけどヤーディーな感じがあんまないかな、と思っていて。声のキャラもできてなかったり。この前、Chozen Leeとも『これから、大切になってくるのは、やっぱり"言葉の響き"』って話をしてて...。そこを意識しないと、変にポップに聴こえるじゃないですか。リリックや言葉の意味ももちろん重要だけど、そこを伝えるために"分かりやすく"するのは違うかな、と。ジャマイカのDeeJayの曲を初めて聴いた時も、パトワの言葉の意味は分からなくても、引っかかるところがあって、カッコよかった。そういうカルチャーの面白さや黒さが今、足りないと思いますね。ジャパレゲとか言うより前に、ブラック・ミュージックをやってるワケだから。(ドイツ人の)Gentlemanの7インチを初めて聴いた時も、普通にジャマイカ人かと思って(笑)。そういえば、この前の『Fresh Air』で、Bon君(Papa B)とJunior Deeの早口合戦に飛び入りしたんですけど、めちゃくちゃ楽しかった。完全にジャマイカのノリというか日本のフェスにはない感じで。H-ManやRueedも出てきて...。早口のフレーズって、昔のPapa Sunとかじゃないですけど、あんまり意味ない言葉とか使うじゃないですか(笑)。そこが"黒いな"と改めて思いましたね」
 
 「新作は、相変わらず時間かけずに作ったんですけど(笑)。取り掛かったと言うかオケを集め始めたのが、今年の2月からで...ひどい時は1日に3曲リリック書いたり。でも、そこは"フレッシュなものを出す"事にかけても天下一品のジャマイカのDeeJayのいいところを見習って...という事で。逆にじっくり時間かけて...とかだと自分が飽きちゃうし。プリプロの時に、このテイクでいいじゃん!とか思ってしまうから(笑)。今回、1番最初に仕上げたのは「Emperor Selassi-I」なんですけど、これは一気に書いたというか、止まらなかった。夢の中にセラシアイが出てきて"お前が行け!"と言ったのは事実です。"俺にJah降臨"というラインもそうで。夢見たんだからしょうがない、言うしかない、と(笑)。
 
アルバム・タイトルの『Bob』は、この曲や、「Reggae Reggae」のリリックにも出てくる通り、ボブ・マーリーの事でもあるんですけど、それだけではないんですよ。何というか..."黒さ"の象徴で。その部分でも、今回のアルバムも思いっきりハードコアですね。自分が1番カッコいいと信じ込んでいるのがラガマフィンだし。そこは譲れない部分というか。そんな自分が、今カッコいいと感じる音(オケ)に乗せて、新しいスタイルやフロウを交えて歌うのが、常にコンセプトといえばコンセプトなんですよ。この前もとあるジャメーカンに"イケてるDeeJayは、最低でも年に2曲はヒットを出す"という話をされて。分ってはいた事なんだけど、やっぱりそうなんだな〜と。もちろん、他のDeeJayでもカッコいい人はいっぱいいるし、この前もBoogie(Man)さんの昔の曲聴いて、やっぱり"黒いな〜"と改めて思ったくらいだし。リリックを書くスピードもより早くなりましたね。向こうの"サッと録って、サッと出して、ババッと浸透する"というノリやサイクルにはやっぱり憧れますね。
 
まあ、そういう事もあって、今回は主に"サウンドマンにプロデュース"してもらったんですよ。Captain-C、YardbeatやRacy Bullet...Black ChineyのBobby(Chin)とか。セレクターにかけてもらいたい、というのがダンスホールの基本だし、その人のセグメントでジャマイカのチューンと並べてかけてもらってこそ意味があるから。Stephen McGregorやArif Cooperのオケもそう意味でサウンドマンにウケるじゃないですか。ただ、アルバムというフォーマットの中でのヴァラエティは欲しいんで、あとはHome G、Kon"MPC"Ken、で、ジャンルは違うけど昔から一緒にやってるSubzeroやKnock、DJ SN-Zとかヒップホップの人も。「Dancehall Killer」は俺の1番好きかもしれないオケ"Tempo"を使ったラガ・ヒップホップです。 
 
ゲストは、Tomo、Youngshim、Akaneで、みんなシンガーです。Youngshimは、Kon"MPC"Kenさんが彼女のリミックスを手がけて、"DeeJay乗せてよ"と言われて、すぐ書いて...というのがキッカケで。Tomoも流石にカッコよかったですね。「Badness To Pay」は、NanjamanやChucky Smartの曲名にもあったけど、やってみたかったテーマでストーリー的にも上手くハマったかな。全体的にはやはり"フロウ=歌いまわし"にこだわりましたね。自然に降りてきたものが殆んどだけど、フロウを聴けばそいつがレゲエをどれだけ知ってるか、現場が分かってるか、が伝わるじゃないですか。分かる人には。その部分で上手く遊び続けたいですね。カッコいいものは取り入れたいのは誰でも一緒だと思うんですけど、それが例えば本人の前でも出来るスキルのある"遊び"じゃなくて、ガチガチなパクリとかだとカッコ悪いだけ。俺としては、これからも"黒さ"を意識する事を忘れずに、止まらずやっていくだけですけど」


 

"Bob"
Rudebwoy Face
[Magnum Records / ZQML-1945]

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