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316    COLUMN    PLAY IT LOUD

MORE THAN WORDS / FIONA
[VP / VP2404 / 輸入盤]
知名度はそれ程でもないが、近年ではJoe Fraserから「Stop Talking」など心に残る佳曲を残してきたシンガーの3枚目となるフル・アルバム(Lloyd Brownとのデュエット作『Really Together』もあり)。がっしりとした体型で如何にも声量がありそうだが、決して感情の赴くまま歌い上げるタイプではなく、甘い歌声と確かな歌唱力で非常にムード作りが上手い。飾り気の無いサウンドも彼女の唄にやさしく寄り添っている。(大場俊明)
 
ONE MORE REASON / SOOTHSAYERS MEET THE RED EARTH COLLECTIVE
[RED EARTH RECORDS / REDECD006 / 輸入盤]
ロンドンを拠点に活動するスーズセイヤースの3枚目。70年代から続くUKレゲエのモノクロームで都会的な雰囲気は現在まで受け継がれていると実感。大御所ジョニー・クラーク、マイケル・プロフェット、リンヴァル・トンプソンがフューチャーされてる中でフィメール・デュオの片割れ、ミッチー・ワンの姉妹メロー・バクがいい感じでしっとりとした歌声を聴かせてくれる。勿論ミッチーもMCでバック・アップ。(楳原豊人)
  
TRANSFORM I / DUBKASM
[SUFFERAH'S CHOICE / DUBKCDLP01 / 輸入盤]
レーベル初となる待望のアルバム。ファースト・リリースから瞬時に完売し大いに話題となった最新作のダブ・ジュダまでシングル全てがジャー・シャカを始め様々なサウンドでプレイされ、今ではモダン・ルーツ界の重要レーベルのひとつである。テナステリン、クリスティン・ミラー等の未発表作品を含むヴォーカル&インスト全17曲収録(CDにはボーナスとして映像入り)。LP、CD共に入手したくなる。(楳原豊人)
 
KOKOO GIRL / JAQEE
[ROOTDOWN / 26003158652 / 輸入盤]
スウェーデンで活動する女性シンガーのサード・アルバムです。何と言っても彼女の魅力は声と歌唱。ジャズとR&Bをベースにして独自の響きを持っている。初めてどっぷりレゲエにつかった本作は弾けてまっせ。自由な解釈で体当たり。入口は入り易く出口は深いクセになる盤。忘れられない声の持ち主が唄うレゲエ、スカ・ビートにカツオのアンテナがビビーンと反応したぜ。常に今を唄う彼女に注目してね。(磯野カツオ)
 
ROCKSTEADY : THE ROOTS OF REGGAE / O.S.T.
[MOLL SELEKTA / 8813905652 / 輸入盤]
ロックステディのドキュメンタリー映画(日本公開は未定)の別プロジェクトとして応援のスター達がタフ・ゴング・スタジオに集結。名曲に新しい命を吹き込みました。バンドマスターはアーネスト・ラングリン。参加ミュージシャンの名前を並べればそれはつまりジャマイカ音楽の歴史。懐かしの歌謡集ではなくて、俺達は生涯現役だぜという心意気が伝わってくるよ。ロックステディの新たなテキスト誕生さ。(磯野カツオ)
  
ナウ/ザ・ペッパー・ポッツ
[スカ・イン・ザ・ワールド / SIWI-117 / 国内盤]
スペインの人気スカ・バンドが新作をリリース。女性ヴォーカル3人の、呼吸のあったハーモニーは絶品。前作よりもキュート度倍増、ドリーム度満点のハートが騒ぐ音楽ですよ。今回、新しい装いを見せています。みんなが憧れるモータウン・サウンドさながらの弾むリズムを追求し磨きをかけているね。ソウルやリズム&ブルースを聴いた時のワクワクドキドキ感は永遠に心の中で躍る。今作はまさにそれだ。(磯野カツオ)
 
竜巻気流/メガリュウ
[エイベックス / CTCR-14631-2 / 国内盤]
芯の太いDJと甘〜いヴォイスのシンガーによるこのユニットも本作で5枚目というから既に中堅。ジャケットからも想像できる通り、前作以上に自らのルーツに立ち戻ろうとしたのか、どの曲も基本的にシンプルなトラックなので、二人の唄が無理無く乗っている。しかも余分な力が抜けた分、彼らならではの真っすぐな唄が有機的に絡まっていると思う。初回盤には彼らのダンス・チューンのミックスCD付き。(大場俊明)
  
ラッシュ/あらかじめ決められた恋人たちへ
[MAO / maocd-27 / 国内盤]
随分以前から名前は気になっていたが、失礼ながらこうして作品を聴くのは本作が初めて。基本的にはピアニカ奏者の池永正二のソロ・ユニット。通常作品では自らプログラムするトラックで演奏し、ライヴではバンド形式で演奏するそうで、本作はそのギャップを埋めるべく公開レコーディングされたライヴ音源。プレイボタンを押したとたん飛び出す躍動感溢れるロックなサウンドの塊に胸ぐらを捩じ伏せられた。(大場俊明)
 
フロム・ファー・イースト/キラ・シスタ
[キラ・シスタ・ファー・イースト / KSFECD001 / 国内盤]
2003年の結成以来、どこにも迎合することなく独自の活動を続けてきた女性3人組ニュー・ル−ツ・バンドの正に待望と言えるファースト・アルバム。ライヴやCD-Rなどでその音やグルーヴにやられたファンも多いだろうが、盟友ラス・ダッシャーが全面的にエンジニアを務めた本作こそ彼女たちが求めていたサウンドなのだろう。ピアニカをメインとした鍵盤類がこのバンドの特色だが、リズム隊も素晴しい。(大場俊明)
 
ダブズ・オン・ザ・コーナー/ラットヴィル
[パブリックリディム / PRDM-001 / 国内盤]
こちらは2005年結成の、京都ならではのアンダーグラウンド臭漂う3人組ダブ・ユニット。1年前にリリースされたDJ Baku絡みのコンピ『Kaikoo Planet』でその音が気になっていた彼らのファースト・アルバムが届いた。現在、あらゆるフィールドに拡散しながらも進化し続けているダブ・ミュージックを自らの手元に引き寄せ、自らが思うがままのサウンドへと再構築しているが、そのどれもが凶暴で美しい。(大場俊明)
 
ダイアモンド・レゲエ・ヒッツ2008-2009/V.A.
[コヤシ / KHCD-020 / 国内盤]
"現行のヒット曲をきっちりと押さえて収録"と言えば、まずVPからの『Reggae Gold』シリーズや『Strictly The Best』シリーズを頭に浮かぶだろう。この新参シリーズも上記シリーズとほぼ同じ企画なのだが、セレクションは日本が誇るレゲエ専門店、Rockers Islandが担当。つまりイケイケからミディアムまで日本人レゲエ・ファンのツボをばっちり押さえた間違いのない選曲となっている、と言わざるを得ない。(大場俊明)
 
ガンバレゲエ〜16ポジティヴ・ダンスホール・ビッグ・チューンズ/V.A.
[ヴィレッジ・ミュージック / VRCL-5040 / 国内盤]
「吹っ飛ばせ不景気! 取り戻せみんなの元気!」をテーマにポジティヴ・チューンだけを収録した本作は、カジノ891がセレクト&制作したコンピ盤。実際厳しい世の中だけど、メディアが垂れ流す不の気に浸かってても何も始まらない訳で...。当然本作にはどうすべきかの答はないが、きっかけとなるキーワードは色々と詰まってます。子供向けの有酸素運動マンの脱力系からNG Headの大人な唄まで、カジノならでは。(大場俊明)
 
ションテリジェンス/ションテル
[ユニバーサル / UICT-1047 / 国内盤]
リアーナのマネジメントに発掘されたバルバドス産の才色兼備によるデビュー作。弁護士を目指しつつ、自らの筆でソカのヒット曲を生み出す等、まさに"看板に偽り無し"な経歴を持つ大型新人だ。本作に通底するのはカリブ風味。しかしながら、現行R&Bに、東洋趣味なトラック捌き、そしてダンスホール、ルーツ・レゲエと、作品の落とし込みは実に幅広く、まろやかさを信条としたメロディとヴォーカルも格別。(石澤伸行)
 
レット・ザ・トゥルース・ビー・トールド/ローラ・イジボア
[ワーナー / WPCR-13470/ 国内盤]
アイルランド出身の21歳によるデビュー盤。ダブリンの労働階級に育ったという彼女は15歳にして国内のコンテストを制覇、その流れでJB、アレサ、ザ・ルーツといったビッグネームの前座を務めることに。制作に4年をかけた本作は、全編が本人の筆により描かれ、彼女の凛とした歌唱が仁王立ちしているといった印象。これといったゲストを招いていないにも関わらず、聴後の耳とココロは幸せに満たされる。(石澤伸行)
 
ラヴ&ウォー/ダニエル・メリウェザー
[BMG / BVCP-40013 / 国内盤]
やんちゃな青年時代を過ごし、音楽で身を立てんとストリートに出た男のデモ・テープを拾ったのが、今をときめくプロデューサー、マーク・ロンソン。この気鋭が提供するサウンド・ワークは、まさにパフォーマーの迸る感情を乗せるにふさわしい、強固でエッジィな器となっている。疾走するビートに絡みつくヴォーカルは、青臭くも耳残りのするものであり、両者のぶつかり合いが醸す化学反応こそが本作の肝だ。(石澤伸行)
 
リーチズ・アウト・フォー・ユー/トゥオモ
[Pヴァイン / PCD-93247 / 国内盤]
前作からのカット曲「Don't Take It Too Hard」が、ここ日本でもヒットした"北欧のスティーヴィー"による新作。静謐なフェンダーローズの調べが堪らない冒頭曲に始まり、従前からのブルーアイドソウル的な旨みをたっぷり含んだ軽快アップ、イマとムカシを行き来するオレ印ファンク等々、どの楽曲においても、そのしなやかな歌声には、成功に裏打ちされた自信が漲る。ネクスト・レベルを感じさせる秀作なり。(石澤伸行)
  
ザ・レイ・マン・スリー/ザ・レイ・マン・スリー
[Pヴァイン / PCD-93244 / 国内盤]
豪州はシドニーを拠点に活動する3人組のセカンド作。"ディアンジェロ愛"な音楽嗜好は、本作でも如何なく発揮され、アルバムの隅から隅までがドープなメロウネスで溢れかえっている。ギター、ベース、ドラムという質実剛健なバンド体制から繰り出される音世界は、厳密にいえば、ディアンジェロのそれよりも少しばかりドライな一方で更に甘みも加わったもので、そんな"地肌"にこそ彼らの魅力があるような。(石澤伸行)
 
インヴィジブル・シティーズ/ノモ
[ウルトラ・ヴァイブ / URCDJ-250 / 国内盤]
デトロイト出身の白人黒人ミックス・バンドによる新作。2005年に自主制作盤を発表して以降の活動は、ジャイルズ・ピーターソンらの賞賛を受け、このたびの西海岸の雄、ユビキティとの契約へと繋がっている。本作でものっけからお尻までノモ節が炸裂! アフロ・ビートとファンキー・ホーンが縦横無尽に暴れまわる一方で、スピリチュアルでありながら人懐っこくもある旋律の重なりに、なぜか癒されたりも。(石澤伸行)
  
クンビア・ルナティカ / エクスペリメンターレ/ディック・エル・デマシアド
[ウタカタ・レコード / UTKT-004 / 国内盤]
「リー・ペリーとトン・ゼーがチャネリング」「デジタル・クンビアのゴッドファーザー」と讃えられるオランダ生まれの55歳、D.E.デマシアドの編集盤。映像制作やアート・パフォーマンスも行なっているというのも頷ける、ミニマルに反復するクンビアのリズムをサイケデリックに捉えた、型破りなエクスペリメンタル・サウンドを楽しめる。風変わりでパンクな歌詞の対訳が付いているというのも意義深い日本企画。(飯島直樹)
 
サン・ピープル/ニコデマス
[ミュージック・キャンプ / ESL / MCN-3025 / 国内盤]
NYの音楽コスモポリタンによる4年ぶりのアルバム。クァンティックとの共演がiPodのCMに起用されるなど大きな期待を集める中にあって、いたってダウン・トゥ・アースかつグローバルに自身のヴィジョンをサウンドへと反映させた素晴らしい内容。適度にオシャレな雰囲気を纏いつつ、その奥で世界中の"血"をこれまで以上に濃く混ぜ合わせることに成功。今作も世界中あちこちの路地裏/地下を華やかにするハズ。(飯島直樹)
 
ZZK SOUND VOL.2/ジゼック
[ミュージック・キャンプ / ナシオナル / BG-5070 / 国内盤]
アルゼンチンはブエノスアイレスで突然変異の如く生まれ、1年余りで世界中から熱烈な支持を集めるデジタル・クンビアの先頭集団ZIZEKのレーベルからのコンピ第2集。様々なスタイルの影響からデジタル・クンビアが生まれる過程を捉えた様な前作から先へ進み、そこから拡がる様々なスタイルを世界各地から集め提示した様なバラエティに富んだ内容で、この妖しい色使いのジャケの様にカラフルなサウンドが満載。(飯島直樹)
 
トラディション・イン・トランジション/クァンティック・アンド・ヒズ・コンボ・バーバロ
[ビート / BRC-235 / 国内盤]
コロンビアに移住し充実の活動を行なっているクァンティックの新プロジェクト"異邦人の集団"。ラテン・アメリカの一流ミュージシャンらを招き、その音楽的背景の恩恵も存分に受けたクラシカルなサウンドに加え、先日ムラトゥ・アスタトゥケとの素晴しいコラボを発表したヘリオセントリクスのマルコム・カットのファンク・ドラムがいいアクセントとなり、ただの良い音楽なだけで終らない魅力的な1枚に仕上っ。(飯島直樹)
 
イエスタデイズ・トゥモロウ/ザ・サンダルズ
[ルーディメンツ / RMTCD-017 / 国内盤]
90年代、英国で生まれ世界中を巻き込んだアシッド・ジャズのムーヴメントの渦中にあり、その独創的な表現とパフォーマンスが話題をよんだサンダルズの未発表だった2ndアルバムが奇跡のリリース。軽く10年を超えているだろう空白の期間が嘘の様に、ひと回りしているのではない同時代性に驚かされる。今リリースする事を最初から決めていたかの様な、そして今の時代にあっても先進的なサウンドがここにある。(飯島直樹)
  
ファンタズマ/EKD
[FZMX / EKDCD-002 / 国内盤]
07年のデビュー作は手売りからスタート、1年後に大型輸入盤店でも扱われ、各地からライヴのオファーも途切れる事なく...と、"インディペンデント"のあり方をあらゆる面で体現しているEKDの新作。初期衝動をパックした様な前作からは当然の成長を見せつつ、今回も完全自主制作の4トラック・カセットMTRの音質も楽器とばかりに、レゲエ、スカ、クンビアなど、世界各地の裏打ちビートを日本ならではの感覚で昇華。(飯島直樹)

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