HOME > 316 > ラガラボMUSIQ / RAGGA MUFFIN WAY

topics

ラガラボMUSIQ
RAGGA MUFFIN WAY
 
Interview by Koji Yawata / Photo by Hiroto Sakaguchi
 

Boogie Man(中)、Vader(右)、Arm Strong(左)の三人のマイク持ちが"研究員"を務めるラガラボMUSIQ。彼らの日々の研究成果を収めた『I Am Raggamuffin』が登場した。三人を代表して、研究所の所長で、ジャパニーズ・レゲエのパイオニアの一人でもあるBoogie Manに話を聞く。
 
 なんか、東京は吸えないんですねぇ。大阪は御堂筋ぐらいですよ、タバコ吸えないのは。うん、みんな普通に吸ってますもんね...。う〜ん、もう、20年、いや、20年以上ですね、DJは。でも、自分の中では変わらないですね、気持ちとか、そういう意味では。
 
 "Little Boogie Man"から始めて"Boogie Man"になって、「パチンコ・マン」があって(94年に20万枚以上のヒット)、そこから、また色々とあったんですけど、「メジャーでやってた」とか、「売れた」とか、そういうのは自分の中では、多分周りが思ってるほど気にしてなかったし、プレッシャーとかもなかったし、始めた頃から何も変わってないですね。トキワが出て来たり、リョー(ザ・スカイ・ウォーカー)や、プシンがメジャーに行っても、「今は彼らが目立ってるな」ぐらいで、一緒だと思ってましたし、自分も地元の小さなクラブとか、地方を回っていて、目立たなかったのかもしれないですけど、ずっと動いていましたし、気持ちは全然変わらなかったですね。いや、「自分が下の世代に貢献した」とかいうのもないですね。それより一緒と言うか、「絶対誰にも負けない」って気持ちでやってきましたし、年齢とかそういうのも考えたことはないですね。周りは気にしてくれたり、アーム(・ストロング)とかも、今でもステージで「ブギーさん」とか言っちゃうことがあってアレですけど、自分としては一緒ですよ。
 
 メジャーや事務所を離れて、一人になりましたけど、もともと一人でしたし、不安とかはなかったですね。その後に、一時期カエル・スタジオにマネージメントをしてもらってたのは、ジャマイカに長期で行ってた時に、あっちでジュニアとつるむことが多くて、その流れだったんですけど、結局自分はそういうつもりがなくても、みんなが年下で、自分に気を遣うのが伝わってて、自分も「裸の王様」になるんは嫌やったから、お互いに話し合って、離れることにしたんです。
 
 で、「自分でどこまでやりたいことを出来るか?」って考えてたんですけど、同時期にヴェイダーもカエル・スタジオを離れてて、二人でゲームとかしている時に、「なんかコンビ曲でも作ろう」と話になって、あと、一緒にステージも上がることも多かったから、なんか二人の窓口というか、「なんかあった方がええやろ?」と"ラガラボMUSIQ"にしたんです。2006年ですね。名前は二人で焼肉屋でアイディア出してて、最後に残った「ラガマフィン」と「ラボラトリー(研究所)」を足した感じです。広くは「レゲエを追究する、研究する」という意味ですけど、やりたいこと、やるべきことをどこまで追究していくか、ってことですね。ただ、自分らが一番苦手なマネージメントはAruz Studioのズラにお願いしたんです。うん、彼は彼で自分のレーベルとかスタジオも(運営)してますし、あくまでマネージメントとして、あとカットも出来るので、ライヴのカット・マンとして手伝ってもらってます。アーム(・ストロング)は、最初から近くにいたんですけど、正式に入ったのは去年の4月20日です。入るんは分かってましたけど。
 
 それで昨年の「ハイエスト・マウンテン」にラガラボとして三人で一緒に出ることになって、「なんか三人の曲もあった方がええやろ?」って、今回のアルバムにも入っている「I Am Raggamuffin」の一番だけ作って実際にやってみたら、その時の感覚が「この一曲で終わらすのはもったいないな」になって、「三人でミニ・アルバム、いや、アルバム作ろか」と盛り上がってきて、年末か年の始めから集中して作り出した感じですね。うん、早かったですし、面白かったですね。二人でやるのは一人でやるのと大差ないんですけど、三人は難しいんですよ。バランスとか、自分が引かないかんところもあるし。あと「二人がどんなリリックやフローでくるんやろ?」って考えて、それぞれが分かれて作るんですけど、いつも他の二人の作ったパートを聞いて、もうビックリするんですよ。もう、二人ともヤバいですし、「えっ! そーくるかー?」みたいなスゴいの出して来ますから。いや、「そりゃないやろ」のもありますけど。うん、負けられないですし、スゴい刺激になりますよね。
 
 う〜ん、なんでしょうね......、いや、辞めようとか思ったことなんか一度もないですよ。逆に居なくなった人たちに「なんで辞められたの?」って、知りたいですよ。結局、情熱なんでしょうかね......、レゲエの持つパワー......、うん、「音」だけじゃないですね......、ある部分「ジャマイカ」なんでしょうね。アソコのええ意味のええ加減、ハズせば最悪なんですけど、その面白さ、ええ加減がハマるとしっくりくると他にはない魅力がありますよね。それなんでしょうかね......、う〜ん、「ラガマフィン」っていうのもレゲエにしかないもんですけど、「生き方」ですよね。「コレがラガマフィン」というひとつの答はないと思います。ただ、「何がラガマフィン?」って訊かれたら、自分は「自分自身」って答えますね。20年以上やってきているその経験......、ある意味、硬派と言いますか、自分の筋を通さないかんと言いますか、やりたいことをやり続けてきた、ということでそう答えますね......、振り返ったりはしてないんですよ、前しか見てないし、いつも「次、次」にしか興味はないんですよ。ええ、それも「ラガマフィン」なのかもしれないですねぇ。
 
 
 

"I AM RAGGAMUFFIN"
ラガラボMUSIQ
[Victor / VICL-63352]

top
top
magazine

magazine

magazine

magazine

magazine

magazine

columns

GO BACK

ISLAND EXPRESS
UK REPORT
WHAT THE DEAL IS
PLAY IT LOUD
RECORDS & TAPES
RAW SINGLES
CHART
RING RINg RING
BOOM BAP
Day In Da West

columns
columns

columns
columns
columns
columns
page up!
Riddim Nation

"Riddim"がディレクションする
レゲエ番組「Riddim Nation
第19配信中!

Go RiddimNation!

nation