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316    ARTISTS    MISHKA

MISHKA
ABOVE THE BONES
 
Interview by Kazumi Kamada / Photo by Kohei Konoma
 

 元祖サーフ系とも言われるMishkaが最新作を引っさげ「Greenroom Festival '09」に登場。予想以上にタイトでグルーヴィなショウを見せてくれた彼にインタビュー。
 
 ミシカが『Mishka』と題したアルバム・デビューしたのは、今からちょうど10年前。当時、プライマル・スクリームやオアシスといった人気バンドを抱えていたアラン・マッギー率いるUKの重要レーベル、クリエイションと契約し、すぐさま前述のファースト・アルバムを発表。そのプロモーション資料には確か、彼は家族でボートで生活し海の上で育ったなどと紹介され、その特異な経歴も手伝って日本でも話題に。FMラジオを中心にヒットした「Give You All The Love」など、当時の印象としては、優しくじんわりと盛り上げる耳障りの良い曲調と、それに合うアコースティックな質感のサウンドを作るロック系レゲエ・アーティストといったところ。
 
「コテコテなジャマイカのレゲエは苦手だけど、こういうやさしいレゲエ・サウンドなら好き」な人は、世の中には意外と多いんだろうな、と毎日の様にジャマイカ産ダンスホールを聴いていた身としては、正直なところ嫉妬にも似た捉え方をしていたような気もする。あれから10年経って完成した彼のサード・アルバム『Above The Bones』を今こうしてじっくりと聴き、このインタヴューの前日には彼のライヴを観に行く事になったのだが、その10年前の印象とは全く別のものとなった。
 
●10年前にもあなたのステージを観ていますが、作品共々随分とパワフルになりましたね。
Mishka(以下M):その当時、つまりクリエイションと契約し、公の前で音楽を始めた頃は、やっぱりただ単に芽が出ただけのようなものだったからね。今はちゃんと幹も育ち、葉も付いたってことだと思うよ。
 
●この10年の間に何を得て、何が変わったと思いますか?
M:10年前、僕は曲は作っていたけど、ライヴなどの下積みの経験の無いままデビューする事になったんだ。ただ当時はレーベルがしっかりしていて、ブッキングやツアーのサポートなど色々とケアしてくれたんだけど、突如レーベルが倒産してしまい、それまでの恵まれた環境から一気にゼロの状態に戻ってしまったんだ。ある日突然、車の手配から運転も自分でやってツアーを回らなくてはならなくなったんだ。だからクリエイションが倒産してから、本来音楽家として経験すべき下積み業務をやる事になったんだよ。当然、そうした地道な経験を重ねるうちに自分が強くなったとは思うけど、根底にあるスピリチュアルな部分は、あの頃と何も変わってないよ。
 
●今回の作品はダリル・トンプソン(ピーター・トッシュやブラック・ウフル等のバックで活躍した名ギタリスト)がプロデュースしていますね。彼との出会いはどういったものだったのですか?
M:僕は04年にスライ&ロビーのツアーに前座として出演していた事があって、ダリルはずっとスライ&ロビーと一緒に活動しているギタリストだから毎日ツアーで顔を合わせていたんだ。ツアーが終る頃にはすっかり親しくなって、お互いの連絡先を交換してね。その時にダリルが「もし君がアルバムを作る事があったら無償で協力するよ」って言ってくれたんだ。実際にアルバムを作ろうと思い連絡をしたのはその1年後くらいだったんだけど、彼は喜んで引き受けてくれたよ。作業中の彼は、僕のアイディアを尊重しながらも更に細かい部分に色んなアイディアをくれたんだ。お陰で凄く良いプロダクションになったと思うよ。
 
●では、ハリウッドの人気俳優マシュー・マコノヒー(今回の作品は彼のレーベルからの第一弾作品になる)はあなたにとってどういった存在ですか?
M:良い友人でもあり、良きビジネス・パートナーでもある。彼は積極的にどんな事にもチャレンジして行く人だし、凄く音楽に対して愛情のある人だ。一般的にはレーベル・オーナーが制作の現場に関わるって事はあんまりないと思うんだけど、今回の作品では積極的に色んなアイディアを出してくれたんだ。

 インタヴューでの発言の通り、作品もライヴも脇を固めるバンドとの相性が素晴しく、彼がこうして進化して行く過程で実に良い仲間達と巡り合えているのが分かるはず。間もなく開催される「サマーソニック 2009」での出演も決定しているので、ぜひご一聴を。
 

"Above The Bones"
Mishka
[Surf Rock / Tearbridge / NFCT-27159]

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