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315    ARTISTS    T.O.K.

OUR WORLD
T.O.K.
  
Interview by Minako Ikeshiro / Photo by William Richards
 

 待望のサード・アルバム『Our World』を6月にドロップするT.O.K.とニューヨークで対面。最新作は、地/水/火/風いう地球の4大要素と各自の個性にマッチさせたアートワークからして、本人達の考えが反映されていると言う。18曲中8曲がエクスクルーシヴという自信作について、じっくり話してもらった。
 
●『Our World』というタイトルに込めた思いを話して下さい。
フレックス:俺たちの最初のウェブサイト、tokworld.com(現在はリニューアル中)を立ち上げた時、世界中のファンがログ・インしていることに気がついたんだ。アフリカ、ヨーロッパ、スペイン語圏の国、南北アメリカ、それからもちろん日本...。だから、このタイトルにしたんだ。
 
●『Unknown Language』から4年が空いた理由は?
クレイグ:これと言った決定的な理由はないけれど、ジャマイカで俺達は何万もの曲をレコーディングしているから、それを絞るのは大変な作業だったのは確かだ。今回はそのやり取りが困難を極めて、この4年間で4回はトラックリストの候補を出しては引っ込めて、という作業があった。まぁ、タイミングが合わなかったんだろうね。
 
●シングルの候補曲である「Couple Up」はメントですね。結構珍しい選択だと思いますが?
アレックス:あの曲ではオーセンティックなジャマイカ音楽に立ち戻ろうと思ったんだ。この作品では、60年代の音楽もやれば、ケリー・プライスとR&Bっぽいヴァイブや、ニューエイジっぽいヴァイブも入っているよ。
フレックス:トニー・ケリーが作った「Me & My Dawg」はヒップホップとダンスホールの融合だし。
 
●ベイ・Cとクレイグが歌っている割合が増えている気がするのですか?
クレイグ:深い理由はないけれど、時期が来たというか、いろんなことを試すのが好きな性格が、今回は歌という形で出たかも知れない。
ベイ・C:俺はDJと歌を意識して変えてないんだよね。トラックを聴いて感じるままにやったら、結果的にシング・ジェイになっていることも多いし。
 
●フレックスがパトワで歌う率も増えていますよね? 
フレックス:俺も新しいことに挑戦するのが好きだってのが大きいかな。それから、今、ジャマイカでは以前ほどはワン・ドロップが流行っていない上、ラヴ・ソングが飽和しているように思う。それで、普通にワン・ドロップのラヴ・ソングを英語で歌うより、違うことをしてみたんだ。
 
●「Gimme Little」では、オートチューンを使っていますね。アレックスの声はステージでそのまま再現できるのが強みかと思いますが、USの技術的な流行はどれくらい意識しているのでしょう? 
フレックス:俺達はミュージック・ヴィデオをよく観ているし、ラジオもよく聴いている。長年、この業界にいて、自然と自分達に合うトレンドがわかる嗅覚が身に付いているんだ。ただ、すぐに "オートチューンを使おう"とは思わない。スタジオでビートを聴きながら、ヴァイブによってその方法を決めるんだ。
アレックス:あとさ、俺達はT・ペインが流行らせるずっと前から、「She's Hot」や「Gal Ya Lead」で、オートチューンを使っていたんだよ。そんなにモロに分かるように使っていなかっただけで。
 
●ベイ・Cは先頃、自分でプロダクションを手がけた『Bay-C from T.O.K. presents Bombrush Hour』をリリースしたばかりですが、T.O.K.のアルバムにもその経験は生かせていますか?
ベイ・C:プロデュースは結構前から始めていて、ファーストの『My Crew My Dawg』でもトラックのアイディアを2つくらい出したんだけど、仕上げたのはほかのプロデューサーだから、みんな気がつかなかったんだ。今回は自力でアルバムを一枚仕上げた後だから、確かに音作りに対する考え方や姿勢が変わったと思うけど。
 
●それぞれ、前作からプロダクション/歌い手として成長したと思う点をお知らせ下さい。 
クレイグ:さっき、話に出たように前作より多く歌っていること...。以前より、スタジオで自分を出せるようになったことかな。最近は実験的なことを進んでするようになった。最初のアルバムはフロー重視で、前作は逆にリリックの内容に注意を払いすぎた。だから、今回はそのバランスに気をつけた。正しいフローで出さないとみんなきちんと聴いてくれないとことに気づいたんだよね。
 
ベイ・C:多くのツアーを経験して、インターナショナル・レベルでいろいろな試みが出来るようになったと思う。以前はとにかく自分達が好きな音を作っていたのが、今は好きな音を作りつつ、ほかの人がどう楽しんでくれるか、という点まで作る段階で考えられるようになった。『Our World』は、自分達だけの世界だけでなく、俺達が住む地球、という意味をも含んでいるからね。
 
アレックス:自分の声をコントロールすることを身につけたのが大きいかな。元々、クリエイティヴなタイプだから、考えたことより感じたことを表現するのが得意なんだけど、その方法論は変えないまま、人間的な経験や考え方が自然に曲に反映できるようになったと思う。楽しみながら作れるようになったのも大きいね。
 
フレックス:『My Crew My Dawg』のアルバムでは、ほかの才能のある3人とどう違いを出すかを気にしていた。特にアレックスとは混同されることが多かったけれど、段々それも減ってきて、みんなが4人の個性が分かるようになってきたと思う。最近は、リリックを書くときに、考えすぎないで自由に表現した方がいいことに気づいた。今はファンだったらフレックスが誰で、どんな声で、どんな内容を歌うか把握してくれるようになったんじゃないかな。

 

"Our World"
T.O.K.
[Victor / VICP-64736〜7 (限定盤)]

 
 

"Bay-C from T.O.K. presents
Bombrush Hour"

V.A.
[Victor / VICP-64688]

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