TETSUNIQUES
Interview by Kazumi Kamada / Photo by Match
それぞれが地道なキャリアを重ね、幅広い活動を続けているメンバーが集うテツニークスが4年振りにアルバム『Tetsuniques 2』をリリース。70年代のハリー・J辺りの雰囲気漂うスカやロックステディ、アーリー・ルーツを軸にした音と、日常的な感覚から発せられる歌世界で、何とも彼らならではのオリジナリティに溢れた傑作となった。そこでテツニークスのリーダー的存在の小粥鉄人、タフ・セッションでもドラマーとして活躍しているヤギー、そして紅一点のアイカのお三方に本作に対するこだわりを語ってもらった。
鉄人:まず4年ぶりって事で、曲はたくさん作っていたんですが、全部を収録出来る訳じゃないから、ここに入れた曲は本当に絞りに絞った曲ばかりですね。最初は10曲しか入れられないって話だったんだけど、どうしてもコレだけは外せないって選んだらどうしても12曲になっちゃって。頑張って急いで録りました(笑)。とにかく現時点で自分達の中で一番熱い曲を選んでいますね。うーん、だから自分で言うのも何だけど、"良い曲が揃ってるな"って感じがしますよ。
●オープニング曲(「メロディ」)のイントロからしてかっこいいですもんね。なんかお洒落だなあと思って聴いてると鉄人さんの唄が入ってきて一気にテツニークスの世界に引っ張り込まれる。
ヤギー:良いですね! キャッチフレーズは「唄が入るとテツニークス」にしようかな。今回は全体的に唄物が多いけどインストの曲も面白いのが出来たと思うんですよ。
●ヤギーさんはドラマーとしてタフ・セッションの時とテツニークスの時とで演奏スタイルを区別しているのですか?
ヤギー:ベース奏者のタイプが全く違うから、演奏的には違ってくる部分はあるんだけど、ドラムを叩いていること自体に関してはそんなに違いは無いです。まあ、テツニークスの方がたくさん唄っているかなってくらいですね。このバンドって唄い手がバランス良くバラけているからコンピレーションっぽい感覚で聴けるのも面白いと思います。一つのバンドでここまで唄い手がいるのってあんまり無いでしょ?
●歌は基本的には歌詞を作った人がそれぞれ歌っているようですね。ただ例外として鉄人くんが詞を作ってアイカさんが唄っている曲(「タイムマシン」「ぼくらのかみさま」)など、男臭かったこのバンドにアイカさんが加入していいフックになってます。
アイカ:レコーディング中はずっと鉄人さんとヤギーさんに怒られながら唄ってました。「そのイントネーションは何だ!」とか言われながら(笑)。とにかく足を引っ張らないよう一生懸命唄いました。
鉄人:アイカちゃんの加入はファースト・アルバムの後だから、レコーディングにフルで参加してもらったのは初めてなんです。
アイカ:一曲レコーディングするだけでも集中力を高めなくちゃならなくて大変だったのに、それが何日も続いて、レコーディング終ったらげっそりして体重減っちゃったもん(笑)。
鉄人:そういえば(サックス奏者の)西内(徹)さんがコーラス録リの時、ものすごく張り切ってて、本当は1曲ぐらいメインで唄いたかったのかもしれない(笑)。
●最後にメッセージを。
アイカ:全体的に四季とか晴れだったり雨だったりとか、そんな日常的なイメージが湧く作品になっていると思います。凄く良い仕上がりになってますのでぜひ聴いて下さい。
鉄人:6/22に新宿Openで砂と、7/10には下北沢GardenでCool Wise Menと一緒にリリース・パーティをやりますので来て下さい。
"Tetsuniques 2"
Tetsuniques
[Positive / HMS-65]