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Review by TAKASHI FUTATSUGI
 
 
MIX CD
 
1. V.A. / LocoHAMA CRUISING 002 Mixed By DJ PMX (Victor)
日本でのウェッサイ・ブームの再々認識を高めた洋邦2枚組で贈る傑作ミックスCD第2弾。旬と定番をバランス良くプレイするDJであり、またDS455のメンバーで数々のアーティストにハイクオリティなビートを提供しているDJ PMXだけに今回の内容/構成力の高さも言わずもがな。Feat. Kayzabro、Mr. Oz、Two-J、Koz、U-Pacによる"自分達の血と骨となるもの"について歌ったウェッサイ・アンセム「Tha Rootz」に、洋サイドではGame、Snoop Dogg、Warren G、Mr. Criminal、Mr. Capone-Eま
で、抜群の流れで聴かせるセレクション。
 
ALBUM 
 
2. Jadakiss / The Last Kiss (Def Jam)
D-Blockの一番星がロカフェラ移籍後初にして「Kiss 3部作」の最終章となるソロ新作をリリース。Ne-Yo参加の「By My Side」や「Can't Stop Me」が話題を呼んでいるが、とにかくその豪華さは過去の比ではない。制作陣はJust Blaze、Neptunes、Swizz Beatz、Drumma Boy Don Cannon、The Runners、Alchemist他で、映画『Notorious』のサントラ収録の「Letter To B.I.G.」や故Luther Vandrossとの擬似デュエット、Barrington Levyとの「Time's Up」 他、ゲスト曲多数。だが主役はあくまでもあの極悪声のリリシスト、である。
 
3. Flo Rida / R.O.O.T.S. (Route Of Overcoming The Struggle) (Poe Boy / Atlantic)
"記録破りの秒殺ラッパー"の本領発揮となる2nd。その「渋いジャケ」からは想像もつかない位、今作もド派手だ。ブリトニー他を手がけたDr.ルークによるデッド・オア・アライヴの「You Spin Me Round」ネタのリード曲に続きエッフェル65のこれまた全英No.1ヒット「ブルー(ダ・バ・ディー)」ネタの2ndシングルがウケまくりだが、Ne-Yo&スターゲイトとのメロウ・チューンや、エイコン、ウィル・アイ・アムのコンビとのエレクトロ・チューン等もヒットしそう。その他のゲストは元プリティ・リッキーのプレッシャーPから、ネリー・ファータド、ワイクリフ、そしてリック・ロス、ピットブル等。
 
4. Jim Jones / Pray IV Reign (Sony)
バードギャングを仕切るハーレム・キングことJim Jonesのソロ通算5作目にしてColumbia移籍第1弾。旬の男Ron Browzによるストリート・スマッシュ「Pop Champagne」や、よりキャッチーな「Na Na Nana Na Na」と、相変わらず羽振りのいい曲が目立つのはこの男ならでは。ここ数年のメイン・プロデューサーのChink SantanaやRyan Leslieらの手がけたキャラを活かしたビートもさることながら、ゲスト(Juelz Santana、Ludacris、Oshy、Starr、Rell、Noe)との絡みも主役の特異性を引き立てている。憧れ2PacやBiggieの域に迫る日も近い?
 
5. Guru / Guru 8.0 Lost & Found (BMG)
Guruの"言い分"(=ミニミニ・インタビュー)「アルバムのテーマは、ヒップホップがゴミ箱に捨てられちまったけど、俺たち=7グランドがちゃんと受取票を持って現れたぜ!というシリアスな内容さ。Jazzmatazzのプロジェクトとも、もちろんGangstarrとも違うテイストのアルバムだよ。ソロとしては2枚目。相棒Solerとは凄く上手くいってる。ストリートのヒップホップ...ハンで押したようなお子ちゃまなポップ・ラップは一切ない。頭を振りたくなるビートと、Guruのスピット。あとは、シンガーのOmarや日本のAishaも参加している。本物のヒップホップをサポートしてくれるヤツは聴いてくれ!」
 
6. Mims / Guilt (EMI)
言った者勝ち的な「This Is Why I'm Hot」で大ブレイクしたNYのラッパーの2nd。今っぽいドープさのエレクトロで、ラップのテンポ・チェンジが面白いリード曲「Move」や、新作の公開が迫るLe Toyaをはじめ、J. Holiday、Ky-Mani Marley、Tech N9ne、Nice & Smooth(ボーナス曲)といった、レーベル・メイト以外は"(先が)読めない感じのゲストの人選"も○。前作のヒットに貢献したThe Blackout Movementに、シカゴの注目株=Da Internz、売れっ子Jim Jonsinらプロデューサーも大回転。主役の舌の回りもより滑らかに。
 
7. The Beatnuts / U.F.O. Files: Rare & Unreleased Joints
その深い"掘り"を思わせるサンプリング・メソッド満載のビートと下ネタ、軽くちOK!なパーティ・ラップを得意とする稀有なデュオ=Beatnutsのアナログ・オンリー、未発表、レア・リミックス、幻のオリジナル等からなる機密ファイル。「No Escapin This」のデモ・ヴァージョンや、アナログ音源「Fluid」、"こりゃクリアランス出来ないだろ!"的なディスコ・ブレイクをミックスした替わりネタ・ビートの「Disco」等。D.I.T.C.関係で知られる掘り起こし専科No Sleep Recordingsならでは、の濃い内容!!
 
8. DOOM / "Born Like This." (Lex / Ultra-Vybe)
MadlibやDanger Mouseと超合金ロボの如くコラボしたかと思ったら、孤高の世界に閉じ篭ったりする変名上等の鉄仮面男、ヴェテランのMF DoomがDOOM名義での新作をUKのLexからリリース。そのユニット以外では実に4年ぶりとなる本作は、ビートメイカーとしても有名な本人に、J Rocc、Jake One、故J Dillaらのトラックに、Raekwon、Ghostface Killah、Kurious(!)ら、最小限のゲストが参加した熱い仕上がり。KMD時代からそうだが、とにかくラップがヤバイんです。キレてる...。
 
9. The Grouch & Eligh / Say G&E! (Mary Joy)
カリフォルニアのLiving Legendsの中でもベスト・タッグの呼び声も高きG&Eが6年ぶりに共同制作した3枚目。漂いながら主張する不安定で安定したビートに、角度を変えながら飛ばしてくるスピットと知恵の輪ライム...という持ち味をアップグレードした世界観は、待ちわびたファンには堪らない! AtmosphereのSlugにBlackaliciousのGift Of Gab、Sage Francis、ハイフィーのMistah F.A.B.、Pigeon Johnなど、派閥、タイプの異なるインディの猛者が集結。ゲスト・プロデューサーは、Flying Lotus、そしてZion IのAmp Live。覚醒開始!
 
10. Azzurro / The B-Side (White Stone / Ultra-Vybe)
ヒップホップを起点に世界を拡げる音の求道者(その終点もヒップホップ!)=Azzurroのソロ3作目。シングルの「B-Side」を意識したというコンセプトが表すものは、彼の音楽、DJプレイや生き方を知る者にとっては大いに納得出来るキーワードだが、本作はそれ以上に"裏の表"を強く打ち出している印象。3曲では久々にゲストMCをFeat.し"Bイズム"を爆発させる一方、盟友DJ K-OgeeにギタリストShigeru Tanabu(Beat Pharmacy)、仏国のダブ・ユニットVolfoniqや米国フルート奏者Sarah Eliaらが一部参加したインストも進化。その全てに(音には雄弁な)彼の美学がある。目下の所、最愛聴盤。
 
11. URALi / Departure (KSR)
東京に拠点を移したばかりのラップ・ジプシー=Norisiam-Xが3枚目のソロにしてURALi名義では初となるアルバム。これまでよりもニュー・ウェイヴや、ダンス・ミュージックの側面を強調した本作には、エジプトからフランスまで様々な国を旅して様々な人や音楽に出会った彼女の"旅立ち"となる本作には、客演にシンガーのEmi Mariaとイタリア人シンガー/プロデューサー=Hystを迎え、トラックメイカーでは大阪の先鋭=Hi-A+ProductionにRYU-JA(Nitemen)、Smog Zombieらが参加し、主役の多彩なヴォーカリゼーションを好サポート。
   
12. V.A. / Raw-T Presents Nice Dream (Kix)
東京ヒップホップ・シーンを掻き回す強者集団Ice DynastyのRaw-Tが指揮を執る"ファイト・ミュージックで夢を掴む"MC達にスポットを当てた筋の通った録り下ろしコンピ。G.K.Maryan、剣桃太郎、そして神、Face2Face、若手筆頭のバラガキらKixの中核をなすメンバーから、Ice Dynasty、Simon、Ashra、Luck-Endの十影、Big-T、寿、Cazino、麻暴、Guinness、Blackee、UBGのBraidz、名古屋はBallersのLoop、Yorq、シンガーのL&J、静岡はSugar CruよりGoma Da Flybeats、Boukun、北海道よりBustabuddyが参加。トラック勢には大阪のVaxim、Jam Kaneらも。

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