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314    ARTISTS    JUSWANNA

DON'T TURN OFF YOUR LIGHT - Japanese Hip Hop
Open Tha Black Box
JUSWANNA
  
Interview by Takashi Futatsugi
 

 あのD.Lも「今年聴いた中では、今のところ間違いなくベスト」と太鼓判を押すほどのスーパー・タイトな1stフル・アルバム『Black Box』。タイプ、個性の異なる2MCの絶妙なスイッチ・ワーク、そしてライヴで光るDJらしいDJ、そんな見事なバランスの3角形を描く稀有なグループ=Juswannaにこの出来立てのクラシック・アルバムについて話を訊いた。
 
●それぞれの生い立ち、Juswanna結成当時のいきさつについて語ってください。
MEGA-G:地元の友達の影響で(マイクロフォン)ペイジャー聴いてから日本語ラップのファンになって、『さんピン』のヴィデオや『雷おこし』とか『鬼だまり』のライヴの興奮が忘れられなくてラッパーを志しました。Juswannaの結成のきっかけは、昔からクラブで遊んでいたDJのドモンという人物がいて彼のミックステープをLibra Recordから出すので「フリースタイルを録らせてくれ」とのオファーを受けたのが最初ですかね。
 
メシアTHEフライ:ヒップホップとの出会いはスケボーですね。中1ぐらいの時はバリバリのスケーターだったからスケボーのヴィデオでピストルズとかハードコアとかヒップホップがかかってて、良いと思ったらなんでも聞いてました。高校ぐらいでMethodmanのPV見て、その衝撃でヒップホップを聞くようになり、パーティとかで歌うようになりました。結成の時はDJが2人のみで、その2人もめちゃくちゃフリースタイルやるんだけど、本職はDJなので......ラッパーとして俺とMEGA-Gが入った感じです。で、DJが2人ともいなくなっちゃって、MUTAが入って今に至ります。
MUTA:小さいころに兄貴が聞いてたのがヒップホップで、それがヤバいって思って。それから自分なりに色んな音楽を聞いて情報を集めて自分なりに吸収していった感じです。東京に出てきて、Libraのイベント『Hotpotspot』に出させてもらって、JuswannaのDJをしないかって話をもらって。メシアさんもMEGA-Gさんも知ってたんで、一緒にやったらヤバい事出来そうだなと思って。
 
●アルバムの構成が凄くタイトですが、構成やトラック集めで特に気を使った部分は何ですか?
MEGA-G:トラック集めに関しては仲のいい人が中心ですね。普段遊んだりしてる中でデモを聴かせてもらったりして選びました。ただD.Lさんはお願いする前からヤル気満々でした(笑)。アルバムの構成については狙ってたわけではないのですが、メシアが曲作りが早くてそれに合わせて自分が違うフレイヴァーを足していった感じです。やはりアルバムはバランスが大事だと思うのですがその点は前作『Wang Gang Seaweed』より上手くできたと思います。
メシアTHEフライ:お互い好きなトラック持って来てこれにしようとか、そんぐらいラフです。そうしないと俺らっぽくならないので。だんだん曲がたまってきたら今までに無いような曲調にしてみようぐらいです。タイトに仕上げるって所は多少意識してました。
 
●アルバム・タイトルやコンセプトについて語ってください。
MEGA-G:ニュースなんかで聞く"Black Box"って言葉の響きがずっと気になってて。この世のタブーを詰めておくものって言うか......それに飛行機の墜落事故の時も壊れないタフな箱でもある。そんな普段テレビじゃ感じられないようなブラックな音や言葉を詰めたアルバムを意識しました。
メシアTHEフライ:アルバム・タイトルの前に「Black Box」っていう曲をシングルで作ってて、この曲に関してはクラブという暗がりの箱の中でヘッズから女、大人、輩、様々なヤツがいて、いろんな考えがあって何があるか分かんないパンドラの箱みたいなイメージで作りました。全体的にもいろんなもんが詰まってるアルバムなんでタイトルにこれをつけました。
 
●パンチライン含め、とにかくリリックが"入ってくる"アルバムだと思いました。個人的に思い入れの深い、特に達成感のあった曲、リリックについて語って下さい。
MEGA-G:どの曲も計り知れないぐらいの思い入れがありますが、タイトル曲のフックはニューヨークでKRS-OneとMarley Marlのライヴを観てる時に出来ました。それがレコードやPVになったのはとても感慨深いですね!! それと「Ten Budz Commandments」はリリック書くために一日30回位ビギーの曲聴きましたね。
メシアTHEフライ:まず「ピエロスタイル」。とにかくラップがおこちゃますぎねーかと。何か人目を気にし過ぎて言いたい事の一つも満足に言えてないような気がして。聞いてるのはガキだけじゃないし、ヒップホップ聞いてる人だけでもないって事を言わないと、いつまでもピエロ扱いされそうで。あと自分のソロ。タイトルだけは結構前から決めてて地元が東京の最南端なんでこれは「サウスパーク」にしようって事で即決しました。地元の少年野球チームの名前や小汚い川に生息してたボラの群れなんかのワードは好きです。昔っから一緒にラップやってたBesや仙人掌とやれたのもデカいです。最後のサブ・フックはBesが昔フックで歌ってたのを少し変えたりと一緒にラップやってきた仲間ならではなので楽しかったです。
MEGA-G:ゲストについても基本は仲のいい人が中心ですね。613は共同生活してるメンバーで、L-VokalやDag Forceは自分のコネクション、Besや仙人掌はメシアのコネクション、山仁君はLibraのコネクション。普段から私生活やライヴで一緒に遊んでる面子ですね。知らない人とデータのやり取りだけで曲作りなんてしたことないんで信頼できる仲間を選びました。
 
●今のシーンに足りないものは何だと思いますか?
MEGA-G:アナログに対する愛。クラブでの楽しい遊び。本物のラップスター。情報を伝える雑誌。俺達の作品を受け入れてくれるファン。
メシアTHEフライ:闇。光り物に惑わされるな!
MUTA:個性かなと思います。前よりラッパーの数もDJの数も増えてるとは思うんですけど、この人だからやれる、とかこの人って一発で分る様な個性。スタイルとして、そういう振り幅が逆に小さくなってるのかもな、と思います。

 

"Black Box"
Jaswanna
[Libra / LIBPCD-002]

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