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THE MAZE

DON'T TURN OFF YOUR LIGHT - Japanese Hip Hop
Open Tha Black Box
JUSWANNA
　　
　

最後は、『Kaikoo』を始め、数々の異ジャンル交流の現場に立ち異彩を放っているDJ Baku。"般若"がまだグループの名前だった頃のメンバーだった彼は、その稀代のMC＝般若（Ultimate MC Battle 2008の覇者）と、10年以上の時を経て、音源、そしてステージで組んだばかりだが、この初のオフィシャル・ミックスCDは、広い意味でメイド・イン日本の"尖った音楽"のショウケース（ハードコア、パンク含む）であり、またスクラッチ＆リビルドのセンスとスキルが冴え渡った"手の込んだDJ作品"となっている。
　
　「（日本のヒップホップ・シーンについて）今は凄い面白いんじゃないですか？　MCもDJもダンスもグラフィティも、技術とか世界的に変わらないところまで来てると思うし、というか、ヘタしたら最先端くらいと思いますよ。ただ、何故かTVとかに取りあげられない人達のほうがレヴェルの高い人の数は多い気はするんですけどね。ただその中でもMCの人達は日本語だけにある意味イバラの道をいってますよね、外国の人に理解されにくいっていう。もし日本語が世界共通語だったら......って思うと日本のMCは恐ろしいですよ。僕の感覚だと日本のMCバトルの優勝者は日本語を使った、世界トップですね。 僕が10代の頃はBuddha Brandとか「証言」の12インチとか、買ってました。日本語でここまでいけるのか、と。このミックスCDのタイトルは、"JAP+ADAPTA"という意味です。世界に繋がる、接続してくっていう。　
　
次は"フィーチャリング・アルバム"をリリースしようと去年の段階で思っていて、そのリリースの前にまず日本モノだけに絞ったミックスCDを聞いてもらって、DJ Bakuにはこういう面もあるっていうことを知ってもらおうと思いまして。今までのアルバムがインスト中心だったんで。去年のツアー中に沢山の出会いや音源をもらったのもあるし、オーストラリアのツアーで日本のアーティストが海外で活躍しているのも感じていたし。今一度日本モノの集大成みたいな......。
　
ただやっぱり権利関係もそうだし、良い曲が多すぎて１枚にはいりきれなかったですけどね。やっぱりただ新譜をつないでく、ミックスしてくっていうモノだと、他のミックスものと同じ感じになってしまうからそこは僕の考えだったり、僕なりの繋ぎかた、流れ、ストーリーっていうのは考えますね。でもじっと考えるというか、最近は普通に体が勝手に動くっていう感覚まできていて。例えばMSCの曲で「不法のメッカ〜繁華街のメッカ〜」で歌詞がでてきたら、その後に別の曲で「西新宿は眠らず働くターミナル〜」ってところにつなぐとか。ぱっと思いつく感じで。 でも思いついた後に本当につなげるかどうかBPMと格闘するんですけど（笑）。
　
スターリンの「ロマンチスト」は単純に好きで。でも、じゃああの生楽器の曲を打ち込みのヒップホップとどう繋いでいくか？って思うと、今のところああいうミックスしかなくって。アナログも、セラートも使ってできる限りのワザ使いましたよ、でもしつこくしない程度にとは今回思ってて。基本的には聞きやすく。後から結構ダブ処理もしてます。アナログで出した「Walkman」（feat. Nipps, K-Bomb）c/w「Asian Seed」（feat. Hidaddy, INI）は、まず凄い評判良くって嬉しいですね！インストとアカペラはアナログにしか入ってないし、そこで皆で現場で遊んでもらえればっていう。アナログじゃないとあのモワっと包み込むような雰囲気と低音は出せないし、かといってセラートじゃないとアタマ出しの連発はできない。僕にとってはどっちも重要で。　
　
ただジャケットがデカい！とかアナログはインテリアとしても良かったり、用途が広い気がするんで、それぞれみんなで楽しめばいいんじゃないですかね？　あとその2曲は『The 12 Japs』に入るんですけど、もしかしたらちょっとヴァージョン変えるかも。その『The 12 Japs』は、簡潔に言うと今僕の思う最高の日本人、12人のMCとの共作で、僕も自分の今まで生きてきた流れや出逢いで自然に作りたかったので、当分こういった作品は出せない、と思ってやってますよ」

　

"Japadapta"
DJ Baku
[Popgroup / POP 115]