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311    COLUMN    UK REPORT

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND

Sugar Minott
 
Greetings Friends,
 
●レゲエ界における新年のスタートは、昨年末の様にあまりいいニュースがない。レゲエのレコード・ビジネスは、(2008年の衝撃的なGreen-sleeves買収により)ほぼVP Recrodsに独占されており、アーティストは単発のステージやツアーといったライヴを収入の柱にしなければならなくなった。今まで、どちらかといえばマイナーな音楽ジャンル(例えばジャズ)では、このライヴ主流のビジネス・モデルが随分と前から常態化していた。しかし、レゲエは基本的にはレコード主導の音楽であり、ライヴはシングル・ヒットを飛ばしたアーティストがその名声を利用して一儲けしたり、アルバムのセールスを上げるための宣伝手段として開催したりしていたものだった。最近、ほとんどすべての音楽がインターネットでサウンド・ファイルとして売買されていることは、ここではひとまずおいておくとしよう。20年前にShabba RanksとBuju Bantonが同性愛者に対して攻撃的な非難をメディアで発表して以来、レゲエは反同性愛団体による活発な非難行動に晒されている。その影響により、今でもレゲエのライヴの開催が難しい都市が世界中にたくさんあるのだ。同性愛者に対して融和なアーティストでさえも無言の抵抗に遭遇することもある。一部の大物ミュージシャンやVPと契約を結んでいるアーティストを除き、レゲエのみで生計を立てることは困難な状況になりつつある。レゲエ業界は衰退の一途を辿っている。いつまでこの悪循環は続くのだろうか。
 
●UKのレゲエ・ビジネスにとって悪いニュースが今年の第1週目に発表された。UKのポップス・シングル・チャートがネットのダウンロードのみを対象にすることが決定したのだ。これはUKのCDシングルに“死”を宣告したのと等しい。レゲエは7インチや12インチ・シングルを優先し、CDシングルというフォーマットには最後まで馴染めなかった音楽だ。この新たなチャートのポリシーでは、今後レゲエがトップ20、もしかしたらトップ100にもランク・インしないかもしれない。また、公式サイトを通してのレゲエのダウンロードは非公式のものから比べると圧倒的に少ないのも痛手だ。Chaka Demus & Pliers、Maxi PriestやShaggyといったかつてUKでヒット・シングルを放ったことがあるアーティストがチャートのトップに輝くことは、今後恐らくないだろう。
 

Barrington Levy
 
●UKレゲエ・シーンを生々しく描写したFranco Rosso監督による映画『Babylon』がDVD化された。30年ほど前に限定公開され、カルト的な人気を誇っていた本作には、まだ少年だったAswadのBrinsley Fordeも出演し難役を見事こなしている。映画はUKにおける黒人の生活を非常にリアルに写しており、それゆえに“一般受けしない”と判断されたのだろう、ビデオでもリリースされずに一部の熱狂的なブラック・カルチャー支持者を除き、長い間忘れ去られてしまっていたのだ。UKではおよそ、15年程前にテレビ放映されたのみで、今回のタイムリーなDVD化は歓迎すべきことだ。
 
●現在、ダンスホール・ミュージックを取り巻く環境は非常に厳しい。その中で、VPの4枚組『George Phang Presents Selection Choice: Powerhouse』や、Soul Jazzの2枚組『Dancehall: The Rise Of Jamaican Dancehall Culture』が最近発売されたように、このジャンルのパイオニアが作った1980年代の音楽への関心が高まっている。Half Pint、Michael Palmer、Sugar Minott、Frankie PaulそしてBarrington LevyらがSly & Robbieの味付けによるミニマムでクラシックなリディムをバックにヴォーカルを披露しているPowerhouseレーベルのラインナップを見れば、誰もがその質の高さを疑うことはないだろう。しかし、このコンピレーションでは音質が問題だ。1980年代初期にPowerhouseレーベルのレコードを買ったことがあるなら理解できると思うが、ほとんどのチューンが状態の良くないアナログ盤から復刻されているからだ。一方、Soul Jazzのアルバムに収録されている曲はどれも素晴しいのだが、問題は選曲者が80年代初期のダンスホール、80年代後期から90年代初期、または70年代のロッカーズ・チューンなどの違いを正しく理解していないことだろう。このように書いてしまったが、結局はどれをチョイスするかはあなた次第。この2作品、聴いて損はないはずだ。

Till Next Time, Take Care..........
  
(訳/Masaaki Otsuka)

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