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EVOLUTION OF HIP HOP REVOLUTION
DABO IS THE BEST
 
Interview by Takashi Futatsugi / Photo by Jamandfix
 

1999年のデビュー・シングル「Mr.Fudatzkee」のリリースからちょうど10年。それを機にCD3枚組に56曲も詰め込んだとてつもないベスト盤『I'M THE BEST』をリリース。DABO本人にその山あり谷ありの10年間を振り返ってもらったが、決してそれは思い出話ではなく、読者にはきっとその言葉の端々に未来のDABOの姿が覗き見られるはずだ。
 
「振り回すPLATINUM TONGUE 不埒な罰当たり/2001 始まったこの俺の勝ち上がり/2002 スコープ覗き狙いすましたHITMAN/まるでそうMr.トーゴー 風穴空けたその眉間/2003 ばらまく言霊はDIAMOND 永久に輝く功績盛り込む/手柄モロモロ誰のモン? そう俺のモン だがまださらに進化2006/猛らせたFORCE呼び覚ます 注ぎ込むこの魂/そして2009 者どもお待たせ 五度目のご機嫌なご帰還さ ほらまた手をかざせ/頭の上で鳴らせ 互いの手と手打ち合わせ HI-FIVE 新たな旅 行く先なら風まかせ」「Watch Out (Hi-Five)」より
 
昨年ソロ・デビュー10周年を迎えた“宝の舌を持つ男”DABOが、キャリア初となるベスト・アルバムをリリースする(した)。CD3枚組にまとめられたその黄金のクラシックスは、ソロ名義での初の単体リリースとなる99年発の「Mr.Fudatzkee」(Reality)から、 Def Jam Japan、 EMI Music Japanのメジャー・リリース作(Baby Mario Productionから出た『6 Bullets』収録曲も)至るまでの中から、1日10万近いアクセス数を誇るオフィシャル・ブログ「Paper Moon Man」で行なわれた人気投票をベースにしたもの=29曲に、現在制作中のオリジナル新作のプロローグとなる、Lil'Ogiプロデュースの録り下ろし曲「Watch Out (Hi-Five)」を追加した濃厚な内容に。それだけではない。Shakka Zombie、Zeebra、Muro、Ozrosaurus、Pushim、Chemistry、Suite Chic、AI、Krevaなど120曲オーヴァーのフューチャリング・ワークスから本人が厳選したトラックを“長年の相棒”であるDJ Hazimeがミックスしたディスク3…。つまり、ここにはNitroや、Macka-ChinとのユニットMABOの楽曲も敢えて“対象”から外されているのだ。4枚のオリジナル・アルバムに、彼主導の日本語ラップ収穫祭的ショウケース盤『DABO Presents B.M.W. -Baby Mario World- Vol.1』(07年)、更にE.P1枚、シングルは9枚…と、ベスト盤をまとめるに十分過ぎる程の“弾”を持っている彼だけに、このボリュームにも納得できる('00年以降、グループ作を含めるとアルバムもほぼ年1ペースだ!)。その快進撃の原動力となったのは? 真性Bの彼に訊いてみた。

●10周年を振り返って、その中で今改めて大きな“山”だったと思うことを3つほど挙げて簡単にその理由を説明して下さい。
DABO:最初の山はデビュー寸前。NYのDef Jamオフィスを訪れ、その規模のデカさを知ってガン落ち。これから俺が日本で成さなければならないことの重みを知り過ぎて軽く死にそうになる。二つ目はDef Jam Japanを離れた時。メジャーに嫌気がさして会社設立、独立。でも、そこからさらに音楽業界のややこしさを知り、媒体としてのメジャーの力の大きさを思い知らされ打ちのめされる。三つ目は(MSCの)漢とのビーフ。今思えばあれは俺の中で転機だったと思う。あれがないまま今を迎えていたら俺はもっとチョーシこいてたかも知れない。下の世代の突き上げを初めて身を以て感じて自分を見つめ直せたいい機会だったね。
 
●ファン投票の結果を見て、自分的に“意外”に思った曲は? また曲を並べるにあたって気を使ったことはありますか?
DABO:ファン投票は、ほとんど俺の予想と一緒。でも「徒然草」とかが上位に入ってくるのはさすが“俺のファン”って感じ。曲順に関しては、いくつかの曲をひとつのCDにコンパイルする時に考えることは、ライヴの構成を考える作業と同じで。もっと言うと一回のセックスをどう初めてどう締めるか、ってことと同じっつーか。流れ重視。どう始めたら気持ちいい? その次どこいじって欲しい? どっかでおざなりじゃないとこも見せなきゃ。どこで火をつけてどこで燃え上がらしてやるか。最後はどこに出してほしい? そーいうこと。俺がしたいこととみんながして欲しいことのバランスも大切だから。
 
●フィーチュアリング曲で特に印象深かった(当時の)エピソードを幾つか挙げて下さい。 またDJ Hazimeのミックスを初めて聴いた時の感想を。何か“注文”したことはありますか?
DABO:Shakka Zombieの「共に行こう」は俺や仲間にいろんなものを与えてくれたかけがえない曲。シャカには頭が上がらねっす。Pushim「I Wanna Know You(J.J. Remix)」は俺が原曲を好き過ぎて自分からオファーして願ったり叶ったりの結果に。Pushimというディーヴァと仕事をするきっかけになった宝物チューンだね。Chemistry「Brotherhood」は、川端君を裏方から引き離した状態で俺の自宅でミーティングしてからオファーを受けた。彼の人柄を感じてから詩を書いてレコーディングして、それがオーバーグラウンドであるChemistryのファンにも受け入れられたことは俺の自信にも繋がったね。ハヂメのミックスはバッチリ。注文したのは「これだけは入れてくれ」みたいなことくらいかな。相変わらず野郎仕事できるっスわ。
 
●『I'M THE BEST』というこれ以上ないタイトルを思いついたきっかけについて。
DABO:全部がベストだし、全部がベストじゃないとも言える。全部が可愛い子供だけどまだまだ満足してないし、聴き返してみると本人しかわからないアラが見えてしまう。つまり、まだやれることがある。有り余ってる気がする。そのように感じる。自分の伸びしろが見えるんだよ。実際キャリアを重ねれば重ねるほど謙虚になっていくわけで、俺もマダマダだな、っていつでも心から思ってる。だからもっと上を目指していく。その中で敢えて「自分がベストだ」って言い切るタイトルをつけたのは、俺がBボーイだからだね。「誰にも負けねー、負けてねー」って自分にハッパかけてんだよ。いつでも戦ってるんだ、笑ってても。それが俺のヒップホップなんだよ。俺は強くなりたいんだ。
 
●2009年のテーマ、予定等を。
DABO:テーマは“原点回帰”、初心忘るるべからず、人の振り見て我が振り直せ。そんなとこかな? 予定は次のソロ・アルバム、初となる書籍出版、ニトロのベスト盤とか。あとイベントやろうかなーと企み中。そしてスポンサー募集! あなたの資産、有効に活用しまっせ〜。とにかく2009年も俺から目を離したら危ない。時代が変わる音が聞こえるか? それどっちから聞こえる?わからなくてもわからしたるで。I'M THE BEST, STILL! ビアーーーッチ。
 
  


"I'm The Best"
Dabo
[EMI / TOCT-26758〜26760]

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