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EVOLUTION OF HIP HOP REVOLUTION
サイプレス上野とロベルト吉野 / WONDER WHEEL
 
Interview by Takashi Futatsugi / Photo by Eigo Shimojo
 

マイク担当のサイプレス上野とターンテーブル担当のロベルト吉野によって2000年の夏、横浜のハズレで結成された彼らの2ndアルバム『Wonder Wheel』が彼らのパフォーマンス以上にとんでもないコトになっている。早速サイプレス上野にしゃべり倒してもらった。
 
「前作ですか? 当時はライヴで噂になってる自分達が、『ちゃんと作品作れるのか?』という声を木戸クラッチばりに切り返えそうと作ってました。その時に出来る事、ノリ何かを全部ごちゃ混ぜにして、闇鍋スタイルでぶっかませたと思います」
 
「これまでのライヴでの忘れ難いエピソードは、“Next Episode”でも歌っている“2001.7.25@Bay Hall”→横浜の老舗“Logos”のドでかい祭りにようやく呼ばれるも、歌詞はぶっ飛ぶ、針もぶっ飛ぶ始末。お客さんもたくさん呼んでたのでしっかりしようと思いました。“新宿IZM”→まだライヴ内容も定まってない時代(木刀でお客さん追い回したり、タバスコ飲んだり)に、例のごとく木刀持って走っていたら階段を転げ落ちて血まみれに。下駄を履いていたのがマズかった…。しっかりしようと思いました。“Raw Life@君津の廃ボーリング場”→興奮し過ぎてダイブ! 続いて吉野もダイブ!!って事でステージから誰もいなくなった。曲が終わりそうなのを間一髪救ったのがLockstock社長、Hotchiだった…。“建設的”→俺が主催のイヴェントですが、毎回なんか起きます(笑)。気を緩めすぎたのか、一曲も歌えずゲストで呼んでいた韻踏合組合のSatussy君に『初めて歌えないラッパーにあった』と言われました。他にも、放り投げたマイクが客で来ていた丸(UMB2007横浜代表)を直撃して流血。たまたま吉野がDJした時に、流れるメタル・ハードコアに合わせて喧嘩が勃発! 喧嘩があったのは奇跡のこの一回だけです(笑)」
 
「“一番嬉しい評価”は『くだらねえ…』ですかね(笑)。『相変わらず』とか『イケてる』とか。十分に凹まされてきたり、『お笑いっしょ?』とかバカにされてきたりしていたので何も気にしなくなった。あとは安酒感覚というか、ラーメン二郎がイケる奴との邂逅、愛すべきくだらない物への愛情。何があっても『どうってことねえよっ』て気持ち。心の中で『ライバルをつくって、そして勝つ!』スタイル」
 
「新作を制作するにあたって特に気を使ったことは……前作は超えないと何も意味ないので、ラップ/ビート/スクラッチ/ガヤまで細かく気を使いました。ラップのハメっこ具合も単調にならないように曲ごとに変えたり、スクラッチも空間使う時もあれば、ギュウギュウにハメっこしたり。ビートは、自分達(ドリームトラクターズ/いぬやま)以外は気の知れた(ふれた)方々にバッチリなブツをお裾分けして頂きました! ちなみにドリームトラクターズは、俺のアイデアを具現化してくれる右手のタケシ・ヨシムラ=ビート武士で、いぬやまは、謎みっちゃん、ビート武士、ロベルト吉野、りょーちん(失踪中)によるボンクラカルテット。武士の家でかかっていて、『格好良いね、誰?』『いぬやまっすね』『使うべ』って感じで決まりました(笑)。
 
その他にも竹内朋康さん、Sly Mongoose、DJ Wataraiさん、Bach Logic、宇多丸さん、Buzzer Beatsなどなどの皆さんにも参加してもらって。タイトルの理由は、家の前にあった遊園地『ドリームランド』の象徴が『ワンダーホイール』という観覧車だったので。CD出す前は皆でロクに仕事もせず夜中も遊園地で遊んだり、スケボーしたり、酒飲んだりしてて。それを見守っていたのが『ワンダーホイール』。今は無いからこそ、俺達が『2代目ドリームランド襲名』、『ワンダーホイールになってやる』って!という意味を込めて。後はスケボーのウイール、レコードのWheel、人生というのもかけて。コンセプトは、ぶっちゃけ無し(笑)。前作を超えるのは当たり前として、今まで通りの俺達と『ドリーム』を出してからの2年間を作品に落とし込めるのを心掛けた位です」
 
「現在のシーンを見渡して思うところはですね…周りで一緒にやっている同世代の皆が、メジャーのディールを取ってきたり、インディーズでも雑誌の表紙を取ったりして、非常に良い波が来ていると思います。若手のミックスCD、手売りのCDも良い売り上げを出しているし、音楽でメシ食っている人間が増えてきている。手前味噌ながら自分も冠のラジオ番組をやらせてもらえて、確実に動いている。後は自分達のスタイルを崩さずに全体でワン・ランク・アップさせて、どこかの誰かが植えつけたイメージを払拭して、つまらない事をしないでチャート上位を独占できたら最高ではないでしょうか! 同じ世代の皆が、手強いライバルであり、非常に信頼出来ます!! キラッ!!! 『Riddim』読者のみなさんには、始めまして! 横浜・湘南・神奈川には偉大なる先輩方、同世代のイケてるレゲエ・シーンがあり非常に刺激を受けています。自分達も負けないようにぶっかまして行くので興味が沸いたらチェックお願いします! リスペクト!」
(発言はすべてサイプレス上野)
 

"Wonder Wheel"
サイプレス上野とロベルト吉野
[Almond Eyes / XNAE-10019X]

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