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THE MAZE

"Cause Gully God Seh So"
Text by Reiko NAGASE SMITH（協力：アイランドツアー）
　
時事ネタやものまねで人気、双子DJのTwin of Twins（トゥイン・オブ・トゥインズ）。面白すぎて辛辣すぎて、数局で放送禁止になってるとか。それもしょうがないわね。いつも名指しだしね。人気アーティストの痛いところを突いてがつんと実名で言っちゃうので、ビーニ・マンとはマジで大喧嘩になってましたね。モーガン・ヘリテージのヒット曲「How Come」を、さらにストリートねたにくずして問題提起。息の合った双子トークで可笑しさ倍増。
　
How come nuff man and p×××y in a malice how come……どうして、愛し合うべき男と女がお互い悪意をもたなきゃいけないわけ。……ジャマイカって男女関係にお金を期待する傾向にあって、女の子はコイビトにお金を要求するし、そういうところ、男も女もみなおしてほしいと思うな、ジャメーカの恋愛事情。
　
Nuff a di gal dem turn galice how come……そうなんですか、近頃では女性がギャリスなんですか。そりゃあ頼もしいですこと。「ギャリス」って、複数の女子を相手にするやり手男のこと。
　
Di government a fight cash plus，wha kind a money build superplus how come……凍結した金融機関の被害者となったのは、お金持ちじゃなくて、一攫千金を夢見た一般庶民。この金融機関と同じグループにある有名店チェーンをボイコットする、一般庶民の小さな抵抗。悲しい。
　
Nowadays a bere gunshot a bust how come……マジでこのごろガンショット多すぎない？
　
Wi stop see some bobo with di broom how come……ボボのトレードマークでもあった手作りほうきは時代遅れとなったのに、お洒落な男の子がボボのターバン巻きしてたりする。ハウカム。
　
Some a di dancer dem a move and balance，bleach out face and bere tight pants how come……近頃のダンサーって、タイトパンツ穿いてるヤツ多いよな。そういう奴に限って顔ブリーチ（漂白剤使って顔を白くすること）するのな。なんでだよ。
　
Fish in a church and di church nuh tek a stance how come……教会にゲイがいるのに知らん顔な構え。なんでよ。
　
毒舌トークはまだまだつづく。
　
Righteousness nah have nuh significance how come……公正、正義、廉直、高潔って言葉はジャマイカの辞書にはありませぬ。清貧なんて言葉もないっすよ。
　
Gays give jamaica deadline how come……ゲイがジャマイカの何を決めるっていうんだ、まったく。カナダやヨーロッパの人権庇護団体が、レゲエ・アーティストたちのコンサートを中止させ、アーティストの入国許可さえ奪おうとする実情を怒ってます。
　
Unno feel twin of twin ah fi guh hide how come……言いたいこと言うTwin of Twinsが隠れなきゃいけないって？なんでだよ。
　
A ghetto youth alone thief dat dem highlight……ゲットーユースの犯罪ばかりが強調されるのさ。
　
Nuh k××× and di ××× dem ketch a thief light how come……おっと、危ない。名門ファミリーが実名だ。
　
Ah nuh di bus alone dem ah f××k inna di class how come……こちらは問題になってるローティーンの不純異性行為について。シリアスです。
　
Dem nuh 'memba di big gas riot……1990年代にジャマイカ全島で起こった大暴動を忘れたか、と。
　
Now di price inna di sky an every man keep quiet how come……当時より激悪なガソリンの値上げと物価高のいま、大暴動が起こらないのが不思議なくらいです。
　
Jamaica economy nah grow……ジャメーカ経済見通し暗し。
　
Di whole country mash up like b×××　ｄ××× show how come……××（あるアーティスト実名）のショウみたいにこの国、滅茶苦茶になっちゃうんかしらって、そりゃないよ。
　
さて今夏は子供から大人まで、そしてギャルもセラーニ。セラーニ、そしてセラーニと、セラーニだけでトップ3を占める勢い。去年の今頃はムンガ、そしてムンガ、ムンガだったけど。
　
セラーニを筆頭に、Bugle、Konshens、Laden、D Majorも同路線で活躍中。カッコいい系コンシェンスの、「ゲットー・プレイヤー」、Laden「Do your thing」、キテいます。
　夏満喫。
　
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