"School of Vision-2"”
Text by Reiko NAGASE SMITH(協力:アイランドツアー)
2007年9月に18年ぶりに政権が変わって、ジャマイカの日常生活のなかで明らかに変化が見えている。
公立学校の学費と子供の医療費が無料になった。パチパチパチ。そして、みるみるうちに、食費がずいぶん値上がりし、今月はついにルート・タクシーが25%も値上がり。ジャマイカはこの、値上がりの幅がハンパじゃない。
バス代はまだ一区間JA$50(100円相当)を保っているが、路線バスのサービスを受けられるのは、キングストンを中心とした島のほんの一部のみ。キングストン以外はルート・タクシーといわれる乗り合いタクシーが庶民の、毎日の足となる。学校への交通費は当然有料で、子だくさんなジャマイカの家計にいちばん響く。
ジャマイカの消費者は、何が値上がりしても抵抗することなく受け入れてしまう傾向にあるけれど、このルート・タクシー値上げは田舎の各地で混乱がおこった。
以前よりJLP政党が推していた「ジャマイカにカジノ計画」が国会で可決された。まずは高級ホテル内でのカジノのオープンが許される。キリスト教教会の反対を押し切った、強気の試み。機が熟した決断ともいえる。
今年3月に警察が強いた新しい夜間騒音規制は、
「平日のイベントは夜の12時まで、週末は午前2時までに終わらせること」
ジャマイカでは、午前2時にイベントに行くことが普通で、夜の12時前だと現場はまだ人もまばら。
このまさかの通告から1ヶ月以上が過ぎ、ダンスの現場も少しずつこの規制に順応しはじめた様子がうかがえる。
規制当時は、現場にいきなり警察が踏み込んでダンスを強制終了させたりがもう毎晩のことで、セレクターやプロモーターが逮捕され、大げさにテレビやラジオのニュースでとりあげられたりもした。「Dutty Friday」は一時中止。
「ダンスホールが社会へ悪影響を及ぼすか否かの論議」も国中でヒート・アップ。
このように、何かと槍玉にあげられるダンスホールが規制されても、犯罪はふえる一方、治安は悪化するばかり。
イベントのプロモーターやサウンド・オペレーターは、このきびしい規制にむやみに反対するのではなく、エンターテイメント・ビジネスで生き残るために、それぞれが新たなスタイルをつくりあげていこうとしている。「2a.m.問題」に対応するには、ダンスのサポーターたちに理解してもらうしかない。
いつでも盛り上がってて楽しめるBembe Thursdayの成功もひとつの例。
ゲットーのストリートで行われるレイ・タウンのオールディーズ・ダンスも、ベースであるレイ・タウンと、アップタウンの野外クラブ「フラミンゴ」と、一週間おきに会場を変えて開催することで対応している。規制当時は夜2時に終了されていたものの、また朝までのばしていってます。
パサパサも、少しずつ終了時間を早くして、サポーターを馴れさせようとしてます。
そんな中、アサシンがプロモートするWeekenzでのダンス「Girls Gone Wild」がはじまり人気。
「Weekenz」にて。(80 Constant Spring Road, Kingston)
木曜のBembe会場として知られるこの野外クラブ「ウィークエンズ」は、週末だけじゃなくて毎晩ライヴやパーティがおこなわれてます。会場がアップタウンなので、安心感もあり。
Iverytime!
Special 'Give Tanx' to Taylor A.