"Connect Jamaica"
Text by Reiko NAGASE SMITH(協力:アイランドツアー)
10月、11月は長雨にみまわれているジャマイカ。
脱税の罪に問われていたビーニ・マンが、裁判所に出廷しなかったことから逮捕状が出され、NYのPV撮影から戻ったビーニ・マンが警察署に出頭した。 10年以上にもわたる脱税額は4,750万円相当、さらに約2,800万円の罰金が加算される。ビーニ・マンは、ショッキング・ヴァイブスのパトリック・ロバーツに、財政面の責任をまかせていたと弁明した。
この脱税事件が政治問題へと発展。出頭の際、待ち構えたレポーターに、今回の事件は政治的な絡みがあると思わないか、と聞かれ、ビーニがPNP政党と友好関係にあることから、対するJLP政党からターゲットになった、と答えたことが波紋を呼んだのだ。9月に政権が交代したばかりのジャマイカでは、もっともな話にも聞こえてしまう。ジャマイカって、脱税問題が日本ほど浮上しない国なのだ。
JLPは、ビーニ・マンの発言に対し、PNP支持者だからターゲットにしたとは明らかな誤解、社会に悪影響をもたらす発言であるとし、この脱税がPNPから受け継いだ事件であることを、正式にプレス発表した。
のちにビーニもJLP政党に素直に謝罪。「Give It Up」はロングランでトップ・チャートを飾りつづけるビーニ・マン、バービーとの新しいPVにも期待。Sell Off。
「スティングで殺しをしてからもうずいぶんたつからな」
この時期になると、話題はスティングのDJクラッシュに集中。今年こそ!と思う一番の男、ミスター・スティング、ドン・ゴーゴンことニンジャ・マン。かつてはDJクラッシュが目玉だったスティング、「今年のスティングこそ、リリックで殺ってやる」
まるでスティングの広告のようなニンジャの発言。
スティングはほかにもワー・ムードがいっぱい。
Cross, angry miserable! のキラー様のリリック。
Yu look like a bleach out face gal inna a tin frock お前はブリーチ顔の(注;漂白剤を顔に塗った)安っぽい服来た女みたいだ。
kaboom, bang bang, どかーん(爆発音)、バンバン。
little you 小っちゃな野郎。
yow none a them cannot take alliance shares 誰もアライアンスに近寄れないぜ
by the bible the bullet or the gun 聖書でも弾丸でもガンをもっても
them can't take nothing from miss ivy son ミス・アイヴィーの息子には、手も触れられない。
the world is my own 世界は俺様のものだ。bullet!
I will always be the ghetto gladiator 俺はいつだってゲットー剣闘士
and you will be remembered as the fuc***ing traitor お前は反逆者として覚えられるのさ
who try to run me over like a navigator 俺をなめてかかる奴め
my bullets left you looking like a fu****ing grater 俺の弾丸で、お前はおろしがね状態さ
今年も12月26日にキングストンの郊外、ジャム・ワールドで行われるスティング。ただし、なかなか実現されないのがDJクラッシュ。今年、会場には1,200人のJDF(ジャマイカ防衛軍)が警備にあたる。
毎月、コンピュータを学校に寄付する、というマヴァドの「コネクト・ジャマイカ計画」は順調。目標は、島中のローカル・スクールにネット環境を提供し、ジャマイカ中がコネクトすること。プロバイダーのフロウ・ジャマイカが2年契約でスポンサーとなり、無料でネット環境を提供している。
まずはマヴァド自身の出身校であるコンスタント・スプリング校と、チャーリー・スミス高校にコンピュータを2台ずつ寄付した。
12月1日の、マヴァドのバースデー・バッシュ「Real Mckoy」の収益も、コネクト・ジャマイカに一部寄与される。Nice di dance deh ya, weh dem dance dem deh!