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295    COLUMN    UK REPORT

Photo & Text by SIMON "MAVERICK" BUCKLAND

Goldylocks from Roots Atao, Suresh from Legal Shot, and Collie Buddz - Snapped in Rennes
 
Greetings Friends,
 
●Alborosie、Collie Buddz、Marley兄弟のStephenとDamianに注目が集まる中、Lloyd Brownがキラーな7インチをこっそりとリリースしていた。このヴェテラン・UKシンガーは1980年代後半にラヴァーズ・ロックの歌い手としてシーンに登場した。しかし、最近の作風はメッセージ色の濃いものになっている。Cousinsレーベルからのシングル「Leave The Guns Alone」はMarleyの「Thank You Lord」のトラックを使ったアンチ・ヴァイオレンス・ソング。この曲にはプロダクションのMafia & Fluxyをはじめ、関わった人間すべての才能が見事に昇華されている。絶対に聴いてみる価値があると思う。
 
●Mafia & Fluxyによるオススメの作品は、意外にもGregory Isaacsの新作だ。彼の声に、かつての力強さや音域の広さはのぞめないが、常人ではありえないスタミナよって裏打ちされた自信が漲っている。キャリアのピークを過ぎてしまった彼が、リリースを続けているということは、彼のアルバムを購入する層が必ず存在するということだろうか。昔のGregoryを知らない若いリスナーにとって、本作は最近のリリース中ベストの出来だろう。Gregoryと同じくらいに疲れ知らずで、いまは無きFashionレーベルのエンジニアを長く務めたGussie Pによるダブ・ミックスも収録されているのが、ダブ・ファンには嬉しいところだ。Gussie Pの80年代後半のミックスは少しライトに感じたのだが、このGregoryのアルバムではスケール感のあるヘヴィなものに変わっていた。
 
●僕が太鼓判を押すフランス人シンガー、Sister Linaの続報をお届けしよう。ステージ・ネームであるLinaや、本名のAlineに類似した名前のヴォーカリストが、男女にかかわらず増えてきたので、彼女は「Lali」に改名したようだ。1年半にわたってレッスン、レコーディング、そしてサウンド・システムとの共演をこなした彼女は、才能豊かなミュージシャンが制作したトラックを使い、レコーディングの真最中とのこと。彼らの奏でる音楽があまりにも上手く、語弊があるのを承知で表現すれば、“オーセンティック”なことに僕は驚いた。フランスの都市Rennesを拠点に活躍する彼らのサウンドは、パワフルなホーン・セクションが特徴だったピーク時のWackiesを思い起こさせるものだ。Laliについての情報は、www.myspace.com/ rootsataoproductionsをチェックすべし。
 
●Sly & RobbieによりジャマイカのHarry Jのスタジオで録音された、Horace Andyの新作『Live It Up』を是非聴いてもらいたい。Horaceは本作で彼の初期ルーツ作品を新たに録音しているのだ。Bitty McLeanのニュー・アルバムを担当したフランスの制作チームとの共同プロダクションで、Gregory Isaacsがゲスト出演したメイキングを収録したボーナスDVD付きだ。
 

Horace Andy
 
●Taurus Rileyという新人シンガーは要チェックだ。彼は巨匠ヴォーカリストのJimmy Rileyを父に持つサラブレットで、他のヴォーカリストとは一線を画す声質が特徴だ。初アルバム『Parables』にはラヴ・ソングとメッセージ色の強い曲がうまく配分された秀作。
 
●かつてヨーロッパでメジャー・レーベルと契約をしていたRay Darwinが、UKとジャマイカでヒット中の7インチを放っている。彼が自らプロデュースも手掛け、Tad's Recordsからリリースされた「The People's Choice (Message Of Love)」だ。Studio Oneのサンプリングを最大限に活かしたこのシングル、まだ買っていなければ直ぐにでもゲットすべきだと思う。巷のStudio Oneトラックを使ったチューンとは比べ物にならないくらい素晴らしい出来で、ダンスを盛り上がることは間違いだろう。
 
●Studio Oneといえば、Soul Jazz Recordsが発売した『Studio One Roots 3』は、彼らが最近リリースしたものの中ではベストだろう。Alton Ellis と Zoot Simmsによる「Oppression」を始め、レア・チューン満載であり、コスト・パフォーマンスもすこぶるイイ。
 
●Jah Cureが近々釈放された。彼はレイプ罪(本人は無実を主張)で服役しいているルーツ・シンガーで、塀の中で活動を続け、今ではルーツ界では一目置かれるほどの名声を得ている。彼のシンプルなスタイルとリリックはしっかりとファンの心をとらえているようだ。さて、彼が“堀の外”でどのようなシンガーになっていくかが楽しみだ。
 Till Next Time, Take Care...
 
(訳/Masaaki Otsuka)

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