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The Japonicans
Pray For A Happy Life
 
Interview by Takeshi Miyauchi / Photo by Akihisa Okumoto
 

男女ツイン・ヴォーカルのポップな魅力と、リズム&ブルースの香りが漂うバンド・サウンドを個性とするThe Japonicans。日本のスカ・シーンの新世代を感じさせるバンドのひとつといえよう彼らが、セカンド・アルバム『Pray For A Happy Life』を完成させた。
 
ここ最近、スカやロックステディをベースに持った、フレッシュな息吹きを感じさせるバンドが注目を集めつつある。そのひとつといえるのが、ここに紹介するThe Japonicansだ。アルトサックス/ヴォーカルの島津行裕、ヴォーカルの里 恵らを中心として2003年に結成された彼らは、男女ツイン・ヴォーカルで展開される歌モノのキャッチーさと、ジャマイカ音楽の源流にある、リズム&ブルースやソウル/ファンクに重心を置いた音楽性で注目を集め、2006年アルバム『The Japonicans』でデビューを果たした。
 
「そのファーストから1年ぐらい経つんですけど、月に2回ぐらいライヴやってそれをやるにつれて、バンドも成長していって。曲作りも以前は僕がほとんどだったんですけど、今回のセカンドでは他のメンバーも手がけるようになって。ファーストでやったこととは、なるべく違うこと……違うっていっても、The Japonicansの音の“スジ”を通しながら違うことがやれればって思って作ったところはありますね」(島津/以下同)
 
そしてドロップされたセカンド・アルバム『Pray For A Happy Life』には、前作で世間に呈示した彼らなりのスタンスを起点としながら、カリブ音楽やニューオーリンズ音楽にモッズ、果ては歌謡曲やチンドンまで、サウンドの指向性は豊かな広がりをみせている。
 
「ジャマイカ音楽を聴いて影響を受けたとしても、ジャマイカ音楽をそのまま真似するんじゃなくて。その昔ジャマイカ人がアメリカのリズム&ブルースやジャズ、ソウル、ファンクをやっているうちに、スカやレゲエが生まれていったような。そんな感覚で、僕らもスカやレゲエを捉えているんです」
 
すなわちそれは、ジャマイカ音楽のルーツをただなぞるわけではなく、ジャマイカ音楽が発生/進化を辿るうえで備えてきた、奔放な雑食性や、雑食さゆえに表出するいびつさや強靭さを、The Japonicansは(意識的にか無意識的にかはわからないが)見据え、自らの音楽性にしっかりと反映させているということだ。
 
「やっぱり、ただ裏打ちしてるだけっていうふうにはなりたくないですからね。まずは楽しいものにしたいっていうのが、僕らの中には一番にあるんですけど、たとえばこのアルバムを聴いて、他のスカ・バンドだったりレゲエ・バンドだったり、ファンク・バンドだったり、リスナーが他のところに行けるような架け橋になったらうれしいですよね。僕らもThe Clashを聴いてレゲエに入ったんで、それと同じような感覚にリスナーの人がなったらいいなって思ってるんです」
 
10月20日には渋谷Lushにて初のワンマンも開催されるとか。『Pray For A Happy Life』で表現している、タフで、ラフで、かつハッピーな、The Japoniansならではの音楽は、ライヴの現場でより鮮やかに開花することだろう。
  
『Pray For A Happy Life』
The Japonicans

[File / FRCD-164]

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