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 独立記念日の北からの花火や、ワールドカップなど盛りだくさんな今月でしたが、皆様いかがお過ごしですか? すっかりビールばかりを呑むエクスキュースが多かったので、夏バテはおろか体重を増やしている私ですが、米軍の不祥事や明らかな侵略行為を肯定しようというアメリカ/イスラエルの動きに、なごんでばかりも居られません。ブッシュやライス長官の牛歩振りにもイラだちますが、これで日本にある種のパラノイアを促進し、武器やレーダーを売りたいという魂胆は見え見え?

今月の出所
 リル・キムが1年の刑期を品行の良さを認められ、6ヶ月あまりで出所した。実際は刑務所ではなく、国立の拘置所に収容されていた彼女だが、入所ギリギリまで「リアリティ・ショウ」に出演するなど、“ただでは転ばない”ところを見せていた。あらゆるメディアでも中継されたこの出所の瞬間だが、白ずくめにサングラス、そしてロールス・ロイスの出迎えというスタイルで、多くのサポーター達が待ち受ける中、花束と風船を抱えて出て来たキムに歓声すらあがった。拘置所近所の駐車場で会見も行い、これからの音楽活動への抱負なども語っていたが、服役中に、思った様に自身の会社、クイーンBのスタッフが動いて居なかったと不満も漏らしていた。また一悶着ありそう?

今月の抗議
 ブルックリン・ミュージアムで6月の末から行われている忌々しい“グラフィティ”展に抗議するアーティスト達と、参加アーティスト達の間でちょっとした衝突があった。29日に先駆けた行われたイヴェントでは、トレイシー、ピンク、デイズ、クラッシュなどの参加アーティストに抗議しに来た新旧を含む“エアロソール・アーティスト”が、騒動を起こした。“グラフィティ”という体制側がつけた蔑称に甘んじているという事と、展覧会が必ずしも“ライティング”のシーンや歴史に反映していないにも関わらず、参加アーティスト達が大風呂敷を広げているというのが、論点だったらしい。確かに?

今月のジャム
 毎年恒例となったクロトナ・パークでのヒップホップ・ジャムのシリーズが、今年も盛大に行われている。ロックステディのメンバーでもあったフェイブルなどによって主催されているこのイヴェントだが、一夏中、このアップタウンの公園で行われる。7/6のジャムでは飄々とキャリアを重ねるレッド・アラート、グランドマスター・キャズ、フェイブル自らのDJセットで、暑さを吹き飛ばした。地元中心のオーディエンスは老若男女で、過去のサウンド・システムの雰囲気を知っているものも、未経験のものも、この絶える事無いスピリッツに触れた?

今月のジャム2
 なんとメリーJ.ブライジが早朝にサプライズ・ギグを行った。『グッドモーニング・アメリカ』という朝のニュース・ショウに出演のついでに、マンハッタンはミッドタウンのブライアント・パークで30分あまりのショウを行ない、通勤する人々が顔をしかめ、ハード・コアなファン達は大喜びというコントラストを描いた?





沼田 充司
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DJ/プロデューサー。 レーベル<ブダフェスト>主宰。 雑誌『ブラスト』でも執筆中。 ニューヨーク在住。 (Photo by Tiger)