DJ TopbillとDJ Kou(1999年ITF日本チャンプ)によるサーカスDJsのミックスCDの登場は、心地よい驚きだ。『オールド・スクール』ということがコンセプトなのではなく、ヒップホップという文脈の中でファンクの自然でアクロバティックなプレイ。必聴。

1人の聞き手としての意見なんですが、選曲的にやはり満足出来るものであってほしいですね。アクロバティックなDJプレイは、やはりライヴや映像で体験とするのと、こうしたミックスCDとでは違うので。
DJ Topbill(以下T):エディ・ボーとかが昔からある曲だけど、新鮮に聞こえたりする、とか言われると嬉しいですね。

サーカスDJsっていい名前ですね。
DJ Kou(以下K):最初はマクドナルドDJsっていう候補もあったんですけど(笑)、それでDJネームもビッグ・マックとか、そういうの(笑)。でも、危ないってことで、やめて(笑)。まだスーパーサイズ・ミィとかより全然前の頃でしたけど(笑)。
T:当時のルーム・メイトが「お前らアクロバティックなことやってるんだから、サーカスDJsって名前にすればいいじゃん」みたいな感じで言ってくれて、「それいいじゃん」みたいな感じで。
K:基本的には普通の、いわゆるサーカスから名前は来てますね。
T:この場合はこうなった、ということですね、このミックスCDについては。特にオールド・スクールを意識して、とか、そういうのはないです。

ユニットでやるのは大変ですよね。DJって個人的なものですよね。
T:大変じゃないけど、労力は絶対ありますよ。
K:ありますねー、バンドと一緒ですよ、練習を週に何回かやって、それを本番で見せる。だからフリー・スタイル的なところはない……もちろん、ここである程度フリー・スタイルとか、フリー・スタイルはやりますよ。でも、ラフでは決まってます。ここはかっちり決めていく、とかそういうことは決まってますよ。

2人でアイデアをどうやって発展させていくんですか? 例えば、このCDの流れで言うと「アパッチ」、「ジャスト・ビガン」とブレイクの大ネタが出たら、次はもう1人が「アルヴィン・キャッシュ」でつないでいこうよ、とかそういう感じなんですか?
T:そうそう、そうですね。1人が最初のアイデアを出して、それをもう1人が伸ばしていったり。
K:ファンクはブレイクっていう意味では2人の共通項でしょうね。Bボーイ系にアプローチするっていうことで考えると、ファンクも凄くいいと思います。

ダニー・ハサウェイの名曲「ゲットー」のリミックスが入っていますね!
T:そういうのもね、僕らみたいなDJがリミックスすると、こういう感じになって、聞いてもらえるかな?って。
K:違うジャンルもね、ファンクなりソウルなりを入れても、ヒップホップに聞こえるような、そういうのがいいですね。
T:けっこう、軸はヒップホップだけど、色々なところからつまんできて、ライヴでは僕ピアニカとかもやりますからね。レゲエ歴がそんなに長くないので、知らないんですけど、そいうのをライヴで入れてみたり、Kou君がパーカッションを練習しているので、それを入れてみたりとか、基本はヒップホップのDJなんだけど。
K:その辺はバランスですよね。
T:レコードをサンプリングするんじゃなくても、そのまんまま持ってきちゃう。ライヴっていうこと。ピアニカとか、ジャンベとか色々考えてますよ。

 日本ではハイファナは大好きだそうです。誰もが楽しめるこのCD。ライヴも是非!




"Live Show (2003-2005)"
Circus DJs
[Circus DJs / CDJ-003]