「サマータイム!!」でこの夏もクラウドたちをマッシュ・アップさせ続けたMinmiが、これまで様々なマイク使いとコラボレーションしてきた楽曲をヴォリューム満点に詰め込んだアルバム『Friends』をリリース。


『Friends』と題されたMinmiの新たなボムは、その名の通り、これまでに行われた彼女と他アーティストとのコラボ集だ。インディーズ時代の作品を含め、厳選されたトラックは25。中でも目に付くのは、最高の相性でこれまでに幾度となく成果を挙げてきた湘南乃風との共演だろう。「Everyday」「Cry」「My Way」「Suck Yu Muma」といった楽曲での、コミカルながらまさにガチンコなタッグはどれも最高の一言だ。そのことはHome Grownとの共演にもほぼそのまま当てはまるワケで、「Set Mi Free, Let Mi Be」でのMinmiの豊かな歌声も、彼らのライヴ感覚が醸す“アンサンブル”があってこそ引き立つと言えるだろう。

「Legend 〜 Are Yu Ready」で繰り広げられる10-Feetとの鬼気迫るパフォーマンス含め、一連の彼女とバンドとの有機的な繋がりは耳を奪って止まない。また、サウンド・ワークにおける連携として、意外にもチルなトラック捌きでMinmiの魅力を引き出したDJ Yutakaとの「L.A.L.A.」が強い印象を残す一方で、ラッパーやDJ等“マイク使い”との共演における収穫物もザクザク。Takafinとの「Step」「You Need A…」「Journey Into…」、ドーベルマン・インクとの「Put A Spell On U」、Ryo the Skywalkerとの「Are Yu Ready(夕陽丘Mix)」、Vaderとの「The Rock City」「Unchangeable」あたりでのMinmiとの掛け合いでは、普段はクールで揺ぎ無い歌いっぷりを決め込む彼女の体温が明らかに上がっていくのが確認でき、聴いているこちらもついつい引き込まれる。

そして、Pushimとの「Independent ★ Woman」や、謎の有名シンガー(?)Munehiroとの「Day Dreamer」でのイキイキとした“声の交換”にも、再度要注目だろう。また、本盤にはタイトル曲を冠した新曲「Friends」という目玉も仕掛けられている。上記に挙げたアーティストのほとんどを含む、総勢11名が参加したこの曲は、ラヴァーズ風味の優しいリズムに乗って互いの思いをぶつけ合う、なんとも大らかな歌に仕上がった。こういう曲でのMinmiの輝きについては、言わずもがなだろうが、彼女の歌、それも単なるヴォーカルという枠に留まらない、夏の持つ“疾走感”だとか“激しさ”だとかを一手に体現した上で、更にユニバーサルなメッセージにまで高めていくヴァイブスの威力に、改めてひれ伏した次第だ。タイトルと共演者のみを挙げるだけで紙面が尽きてしまいそうなため、ここでは主だったところを挙げるに留めていることをお許し願いたいところだが、個人的には、キラキラ・メロウな極上チューンの「Keep On Steppin'」や「Sunshine」あたりを白眉としたい思いも強く、そんな点も含め、要するに本盤については、息もつかせぬ充実作のテンコ盛りといった具合になっている。

 また、MinmiはDVD『Video Clips 2002〜2005. Summer』も既にリリース。彼女にとっての1stシングルとなる「The Perfect Vision」から最新カット「サマータイム!!」に至る計8曲の映像をパッケージし、その時々のイケてるビートに乗って群舞を決めたかと思えば、曲の展開に合わせて七変化を見せたりと、音盤からは伝わりきらない魅力を全開させている。メイキング映像含め、これは相当のファンであっても“意外な発見”があること請け合いだろう。

 「サマータイム!!」でこの夏を堪能した貴方や貴女! 次はMinmiが仕切る「秋祭り」に集合だ!

"Friends"
(CD)
[Victor / VICL-61757-8]
"Video Clips 2002-2005. Summer"
(DVD)
[Victor / VIBL-237]

"De La Move 2K5"
10/1(土)大阪 Bayside Jenny
10/9(日)福岡 TNC Paveria Hall
10/15(土)名古屋 ダイヤモンドホール
10/22(土)函館 Club Cocoa
10/27(木)東京 Space Lab Yellow
10/29(土)佐賀 Rag-G
10/30(日)沖縄 MND
[Total Info.]Kaeru Studio Music/06-6636-0226
[URL]www.kaeru-studio.com