MY HOPE / ANTHONY B
[GROOVEATTACK / MINOR7FLAT5 / 14CD ]

注目のドイツのレーベルMinor7 Flat5から。全体的にバンド演奏(Horsemouthも参加)の生音を活かしたサウンドは、無駄が無くタフで素直にかっこよいです。彼のようなラスタ系アーティストはヨーロッパでも人気が有るようですが、それを意識してなのかどうか、Gentleman、Taffariなどの非ジャマイカンも参加しています。数多く世に出ている彼の作品の中でも、無視出来ない一枚に仕上がってます。[輸入盤](鎌田和美)

ALEXTOWN / ERNEST RANGLIN
[PALM PICTURES / PALMCD 2132]


好奇心と探求心が旺盛なギタリスト、アーネスト・ラングリンの新作。タッグの相手はアフリカン・ジャズ・パイオニアーズ。ルーツに戻る旅ではありません。お互いに新しい道を作り出す音楽に挑戦しています。次にどんな表情が見えてくるか想像するだけでワクワクするギターは健在。ジャケットの写真から伝わる街の雰囲気、人達の動きがそのまま真空パックされて、この作品に語っているかのようです。[輸入盤](磯野カツオ)

RASTA AWAKE / ARMY
[I GRADE / IGCD12]

叫ぶのではなく、熱唱するのでもなく、同じ鼓動で静かに語りかけるように歌うArmyの本作は強靱だ。一聴すれば、そこに秘められたソウルを持った響きに気づく事でしょう。十分に練られたバックのサウンドはモダン・ルーツ。彼の声に艶が増しています。早い遅い、もしくは時代に左右されないどっしりとしたレゲエです。統一されたトーン、そしてコマーシャルな要素は一切無い。しかし傑作なんです。[輸入盤](磯野カツオ)

STATEMENTS OUTTA BABYLON II / V.A.
[POP UP / PL1605CD]

ドイツのダンスホール・レゲエを集めたコンピ第二弾。ジェントルマンの活躍が目覚ましい昨今、他にも底知れぬパワーを持ったアーティストが存在する事を伝えてくれる。全体の印象としては、歌にしてもDJにしても熱情型。特徴は徐々にヒートアップしていくシングジェイ・スタイルが多い。ラテンではないのに何故か同じフレイヴァーを感じさせる瞬間があります。固定観念よさらば状態で聴いて下さい。[輸入盤](磯野カツオ)

イン・チャージ:ライヴ・イン・ジャパン/アフリカン・ヘッド・チャージ
[ビートインク/BRE-20]

この春、奇跡的な来日公演を大成功のうちに終了させたAHC(エンジニアは内田直之)。その後、会う人会う人に自慢されたのその公演の模様を真空パックしたライヴ盤がリリースされた。これで行けなかった人も少しは気も紛れるだろう。その内容は、90年代以降の曲を中心に6曲のみの収録だが、どれも長尺で徐々に高揚するパフォーマンスばかりでグイグイ引き込まれる。ラストの「Rasta Don't Fear」で昇天必至。(大場俊明)

リズム・マスター VOL.2/グレン・ブラウン&フレンズ
[ホットポット/ビートインク/BRHP1003]

はやくもシリーズ第2弾が登場、Hot Potレーベル発のグレン・ブラウン作品集『Rhythm Master Vol.2』。前作同様70年代初〜中期の音源を集めた内容で、枯れた音色が味わい深いギター・インストの「Pantomine Rock」と、スペイン語でまくしたてるI・ロイの「Brother Toby Is A Movie From London」が最高。その他『Vol.1』に負けず劣らずの激渋チューン揃い。ヴィンテージ・ルーツが好きな人にオススメ!(武田洋)

ニュー・ドーン・オブ・ジャマイカ/V.A.
[ビクター/VICP-63110]

もはや“ブーム”という一言では片付けることが出来ないほどの盛り上がりをみせているラスタ/カルチャラル・ムーヴメント。ジャー・キュアー、リッチー・スパイス、ルチアーノらの作品を収録した、決して一般向けとは思えないこんなアルバムがメジャー・レーベルからリリースされるとは、ホントいい時代になったものだ。スライ&ロビー、ファイヤー・ハウスによるトラックも当然文句ナシ!!(小池信一)

レゴ・ダブ/V.A.
[ビートインク/BRHP1004]

1970年代のレア・ダブ音源『アースクエイク・ダブ』をリイシューしたホット・ポットから、またまたすごいアルバムがリイシューされた。グレゴリー・アイザックスの名作『ミスター・アイザックス』からの音源を中心とした激レア・ダブ『レゴ・ダブ』だ。チャンネル・ワン録音、レボリューショナリーズの演奏による傑作アルバムのダブというだけでマチガイ無いでしょ! いい仕事してます!!(小池信一)

スタジオ・ワン・ルーツ 2/V.A.
[ソウル・ジャズ/ビートインク/BJRCD114]

Soul Jazzレーベルのスタジオ・ワン・シリーズの中でも特に注目を浴びた、あの『Studio One Roots』の続編がリリースに。今回もモノ凄〜い曲をサラリと収録していて、その数全部で19曲。特に、デヴォン・ラッセル、プリンス・フランシス、カール・ブライアンなどの、日陰どころかまったくの暗闇に存在していた“無名の名曲”たちが素晴らしい。資料的価値も高く、曲順の緩急のバランスもお見事。(武田洋)
トロージャン・レイディオ・ショウ II/V.A.
[ビクター/VICP-63109]

偶然チューニングを合わせたラジオから聞こえてくる曲……特にそれが耳慣れた曲の場合、誰しもが思わずニンマリしてしまうだろう。しかもなぜかレコードやCDで聴く以上に新鮮に聞こえてくるハズだ…。本作はラジオDJとしても活躍するBanaによるトロージャン音源を使用したラジオ仕立てのショウケース第二弾。お馴染の曲がほとんどだが、前述のようになぜか新鮮に聞こえてしまうマジックがある。(大場俊明)

リラクシン・ウィズ・ラヴァーズVOL.8〜アリワ・ラヴァーズ・ロック・コレクションズ/V.A.
[ソニー/AICP-271]

アリワのラヴァーズに焦点を当てたコンピレーション盤は、過去15年ほどの間にここ日本でも数多リリースされてきたが、山名昇選曲による本作は、スウィートな曲ながらもソウル度が高くてガッツ溢れる曲に焦点を当てたセレクションで一味違う。いきなりIntenseが三連発というのもその要因かも知れないけど、マッド教授の音楽的拠りどころであるソウル・ミュージックの魂が宿った腰の座った曲が多いからかも。(大場俊明)

リラクシン・ウィズ・ジャパニーズ・ラヴァーズVOL.4〜ジャパニーズ・ラヴァーズ・ロック・モア・コレクションズ/V.A.
[ソニー/AICL-1647]


こちらは左記の姉妹シリーズの日本物ラヴァーズ集(選曲/米光達郎)。さすがに70〜80年代の音源に関しては掘り尽くしたのか(今回は2曲収録)、90年代以降に秘かにリリースされたラヴァーズ・チューンが中心。個人的にはチエコ・ビューティーの「ハートのエースが出てこない」とラヴ・タンバリンズ「Call Me Call Me」が今だからこそ新鮮に聴こえたが、新録&リミックスの4曲も策略を感じさせずいい仕上り。(大場俊明)

ザ・ラヴ・エクスペリエンス/ラヒーム・デヴォーン[BMG/BVCQ-21050]

数年前からジャジー・ジェフらとのコラボでその名をお披露目済みの男性シンガーが、満を持してアルバム・デビュー。先行シングル「Guess Who Loves You More」をケニー・ドープが手掛けるが、その他の楽曲は新進勢及びセルフ仕事によるもの。ネタ感を湛えたヒップホップR&Bを軸とし、ファルセットを多用したヴォーカルで“サウンドへの対応におけるフレキシビリティ”を体現していく様が、実に心地良い。(石澤伸行)

ヴィヴィアン/ヴィヴィアン・グリーン
[ソニー/SICP-804]

3年ぶりの2nd作。その容姿同様、スキニーなヴォーカリゼーションが展開される中、スコット・ストーチが盛り込んだイマなサウンド・ワークとの絡みや、あの彼が素材を活かさんとフォーキーなアプローチを施しているあたりに耳を奪われる。一方、ジェイムス・ポイザーやアンソニー・ベルらフィリー勢によるポップで優麗な音仕事をふまえた彼女によるふくよかな歌唱表現は、やはり得難い魅力を放っている。(石澤伸行)

リヴィン・ザ・ラグジュアリー・ブラウン/ミント・コンディション
[Pヴァイン/PCD-23659]

6年ぶりの新作。メンバーに一部変更があり、またロック的アプローチが増したものの、ストックリーによる熱くて泣けるハイトーン・ヴォイスは言わずもがな、演奏を始める際の「スットコ、ドンドン」といったドラム・インだけで、聴いているこちらのスイッチが入る感覚は相変わらずだ。特に前半に並ぶ、生サウンドを軸とした豊かなバンド・サウンドと涙腺直撃の甘酸っぱい好曲の数々には、抗し難い魅力がある。(石澤伸行)

ファースト・マジック/ディ・ネル
[ホステス/BBECD-054]

西ロンドンを拠点に活動を展開する男女ふたりユニットのデビュー作。先行シングル「This Thing」がジャイルズ・ピータソンらの絶賛を浴びた彼らによる一連の楽曲は、そのトラック・メイキングの妙で、音のドラマ性みたいなもののヴィジュアライズを強く促すものであり、結果、アルバム全体はどっしりとした聴き応えに包まれる。“ポップなのにヘヴィ、カラフルなのに物憂げ”といった多面性も魅力の佳作だ。(石澤伸行)

アーバン・エッセンシャルズ ベスト・オブ・カフェ・ド・ソウル/V.A.
[BMFN/BMFNCD-003]

“アップのみならずミッドやスロウも含めたR&Bの良曲”を紹介するコンピの第1弾。英国の優秀レーベル、カフェ・ド・ソウルの作品集となった今回は、NYR、U-Namとラサーン・パターソンのコラボ曲等々、一様にサウンドの粒立ちが素晴らしくどの曲もきっちり歌が立っている。レーベル主宰者の「自分が金を払ってでも聴きたい音楽かどうかが重要”なる金言をそのまま体現したかのような企画となった。(石澤伸行)

マエストロ/O.S.T.
[ポニーキャニオン/PCCY-01743]

NYを中心としたクラブ・カルチャーの歴史を伝説のDJたちの証言で詳らかにしたドキュメンタリー映画のサントラ盤。パラダイス・ガラージ等の夜を彩ったクラシック曲たちが、ダニー・クリヴィットの手によるミックスにより、その音楽としての生命力を活き活きと放つ様は、興奮を超えて感動を呼び起こす。ダニーによるエディット技の妙をこんなにまとめて堪能できることにも感謝の日本独自企画盤なり。(石澤伸行)

イントロデューシング・ジ・アコヤ・アフロビート・アンサンブル/アコヤ・アフロビート・アンサンブル
[RUDIMENTS/DDCA-2002]

南アフリカ、日本、パナマ、ナイジェリア、ベニンそしてアメリカと国籍を持つ13人構成という大所帯バンド、アコヤ・アフロビート・アンサンブルによる1stアルバム。バンドの名前通りにディープなアフロビートを叩きだし、怒濤の勢いでうねりを上げるグルーヴの塊は圧巻。フェラ・クティ&エジプト80とライヴやレコーディングを共にしたヴォーカリスト等、実力派ミュージシャンによる間違いないセッション。(高橋晋一郎)

オーサカ・ダブ/キラー・ボン
[アルファエンタープライズ/BSWT0007]

Think TankのK-BomがKiller Bong名義でリリースしたのはルーツ・レゲエをサンプリング・ソースとしたダブ・アルバム。ヒップホップからの視点でレゲエを取り込みダブ・ワイズを行う辺りは、単にヒップホップ・アーティストに留まる事を知らないキャパシティの広さとワン&オンリーな独創性を持つ彼ならでは。ダブ・ミックスは自由なものであると同時にシャープなセンスを要求される事に改めて気付かされる。(高橋晋一郎)

S.E.V.A./S.E.V.A.
[トライエイト/888-019CD]

カット・ケミストにトラック制作を教わったという、マンブルズとサンタ・フェ出身のゴーン・ビヨンドが結成したセーヴァーによるアルバム。ヒップホップ的な手法を軸としながらもシタールなどオリエンタルな楽器やジャズの要素をセンスよくブレンドさせたスタイルを披露。エイシーアローンの傑作『Book Of Human Language』プロデュース以来の新たな一歩。待たされた甲斐のあるオリジナルな一枚。(高橋晋一郎)

ファーザー・デモ・スクエアー/マニー・マーク[ラッシュ!/ACCR-10039]
作品を重ねる毎に“ビースティ・ボーイズ第4の男”といった肩書きが薄れてきたマニー・マークの4作目。今回はニューヨークの街角でスケッチしてきた音たちをロスでまとめあげたそうだが、「F. D.S.のテーマ」の歌詞など以外は、彼特有のまるっこくて人懐っこい音や唄声はそのまんま。それならば以前といっしょかと言えば当然、深化している訳で…。本作によって更にマニー・マーク的人間(?)が増えるはず。(大場俊明)

十(じゅう)/バンバンバザール
[ホームワーク/HW-011]

系譜的には憂歌団や吾妻光良なんかに繋がっているのだろうが、ジャグ・バンドとしてスタートした90年以来、活動歴は丸15年、その間ライヴ三昧、そして試行錯誤のうえ世に出した9枚のアルバムによって、少しずつ世界中のあらゆる音楽を呑み込みオリジナルな地位を確立してきた。タイトル通り、記念すべき10枚目は、無駄のない演奏もスコンと抜けた音ももちろん曲も過去最高の出来。ジャケの金箔は伊達じゃない。(大場俊明)

モッズ・メイデイ 25TH/V.A.
[コロムビア/COCP-50864]

嗅覚に優れた英国モッズが当時最高にヒップだったR&Bといっしょにスカやロック・ステディを聴いていたという事実は、その後のジャマイカン・ミュージックの発展にとってデカかった。Jamの出現によって日本でも広がったこのシーンだが、「Mods Mayday」には本作にも収録されているCollectorsやHair等に混じって当然の様にスカパラやBlue Beat Playersが出演し盛り上げていた。マジで貴重な音源を多数収録した記念盤。(大場俊明)