●昨年から絶好調ですね。以前から人気に加え、ビッグ・ヒットの連続で次のレヴェルに達したと思うのですが、自分でその展開は読んでいました?
Assassin(以下A):いいや。脇目を振らずに頑張ってきただけだよ。この世界に長く居れば居るほど、失敗から学んでそれを減らす方法が分かるから、自然に成長する率が高くなる。経験が豊かになると、自分の可能性を伸ばすやり方が分かるものなんだ。数ヶ月でも、曲のまとめ方やパフォーマンスの質を少し良くすることは出来る。それが積もっていい結果につながった。
●ファースト・アルバムということで、今までの人生を反映した内容になっていますか?
A:そうも言えるけど、どちらかと言えば、俺自身の現時点での成長を示した内容になっている。
●さっき、一度試聴しただけなのですが、収録されたヒット曲は、一番古い曲でも2年前くらいみたいですね
A:一番古いのが「Girl's Gone Wild」だから、1年半くらい前の曲だね。一番新しいのが「As A Man」だな。みんなが知っている曲は5曲だけで、残りの12曲は新曲だよ。
●エクスクルーシヴな曲は、音を絞ったヒップホップの手法を採り入れたようなトラックが多い印象を受けたのですが。
A:色々な面を持ったアルバムにしたかったんだよね。収録されるヒット曲は全部ストレートなダンスホールだから、違うタイプの曲を入れた。言葉の詰め方やトラックの感じは確かにヒップホップ的かも知れないけど、今までのファンを置いていかないように、基本的にはダンスホールだよ。
●フックやコーラスは英語を多用していますよね?
A:堅苦しくならないタイプの英語を使いつつ、ハードコアなダンスホールに響くように仕上げたつもりだ。そうすることで、ほかの国の人が分かる確率が増えるからね。
●そういう言い回しはケーブル・テレビや海外に行くうちに身に着けたの?
A:テレビの影響もあるけど、アメリカでお店に入って「レミ・シーダ(Let me si da/それ、見せて)」と言っても通じないだろ? 理解してもらうために、ストリートっぽい英語を自分で理解し始めたんだ(笑)。
●アルバムの制作期間は?
A:1年以上かけたよ。マネージャーでエグゼクティヴ・プロデューサーのドノヴァン・ジャーメインもVPレコーズも、急がないで納得できる作品を作ろう、という点で一致していたんだ。
●ペントハウス・レーベルの名物プロデューサー、ドノヴァン・ジャーメインのチームにいるのはどんな感じですか?
A:居心地はいいよ。彼の決断もマネージメントのやり方も信頼している。ジャーメインやブジュ・バンタンの周りにいるだけで学ぶことは多い。
●アサシンをよく知らない人に、どんなアーティストか説明するとしたら何て言ったらいいのでしょう?
A:まず、俺は自分の音楽にレーベルを付けたくない。ダンスホールとレゲエ、それからジャマイカのカルチャーに影響された音楽をやっているけれど、かと言って俺がダンスホールとレゲエしかやらない、と思うのも間違いだ。今後、もっと枠を広げていくつもりだからね。楽しみながら創造的な音楽を作っていきたいと思っているよ。
●多才(Versatile)でありたい、ということですね。
A:あー、いいね、その言葉。Versatileが俺のスタイルだ。
●ショーン・ポールやエレファント・マンみたいにインターナショナルな展開をしたいと考えています?
A:そればかりは時が決めてくれることだろうね。俺は努力した分だけ結果が出ると信じているから、毎日精一杯がんばるしかない。まぁ、そればかり気にするのもよくないし。今、22才だから、色々成し遂げる時間はいっぱいあると思っているよ。
|