今やジャパニーズ・レゲエ業界の屋台骨を支える存在と言っても過言ではないハーデスト・ワーキン・バンド、Home Grownが遂に1stマキシ・シングル(!)「Beach Walk」を7月20日にリリース。
リーダーにTancoに作品について話を聞いてみた。


意外にも1stシングルなんですね。最初のシングルとしてこだわった点はありますか?
Tanco(以下T):いや、いつも通りですね。こだわったといえば、いつもこだわっていますし。いつも通りこだわっています(笑)。

これまでのアルバムの中で、シングル的な位置づけの「Oasis」や「Irie Music」などは、豪華なコンビネイション・チューンでしたが、今回のシングルは、DJひとりがメインというのはどういった理由からなんでしょうか?
T:大勢のコンビネイションっていうのも僕らならではだったんですけれども、歌ではなくてDJをシングルで出したいなっていうのがいつもあって。レゲエならではじゃないですか、レゲエDJっていうのは。歌はどのジャンルでも歌ですからね。そのやりたい気持ちは持続しているんで、次のシングルもDJひとりで秋に予定しています。

シングルの出来は?
T:バッチリだと思いますね。Takafinの今までなかった、こうなるときっといいだろう、っていう過程のもとに進めていったものがハマりましたね。基本的にTakafin、イケイケじゃないですか。それを極力ガラ声を使わずに、歌う感じでレコーディングを進めていったんで。ミカちゃん(有坂美香/Reggae Disco Rockers)を女性コーラスに入れたのも良かったし。

Takafinを起用した理由は?
T:僕が個人的にファンだからですね。それと、Takafinのそういうところを出したいな、っていうのが一番あったので。これまでのMighty Jam Rockでは聴けないTakafinを聴ける曲を作りましたね。

曲のイメージはもともとあったのでしょうか?
T:とりあえず、みんなで音をバン!と出してみて、ベーシックな形が出来るとイメージが膨らみますが、最初は何もなくて。だから、今回もそうだったんですけれども、オケが出来てから、番号とか振っといても絶対忘れてしまうんで、オケの名前をつけておくんですよ。それで今回は、Shinji Manが“Beach Walk”っていいんじゃない?って言って、それがそのまま曲名になったんですよ。過去にもそういうのはあって、Pushimの「EBB Tide」なんかもそうですね。やっぱ、そうい名前があるとイメージも掴みやすいんで、詞も書きやすいだろうし。今回Takafinには、オケのタイトルに捕らわれずに自由に、って頼んだんだけれども、オケのタイトルがそうなっているので、Takafinがタイトルは「Beach Walk」のままでいいですか?って言ってきて。

今年も夏はダンス三昧でしょうか?
T:7月からずっとですよ。ビッグ・ダンス、減ったのはなくて、全部増えてますからね。それとFire Ballのジャングル・ルーツやラガマティックス、スーパー・トラッシュとうちら以外にもバンドが増えてきてるから楽しいですね。普通バンド・マンだとバンド・マンの友達が多いはずなんだけれども、バンド仲間が全然いない状態だったんで、歌い手仲間、サウンド仲間はいっぱいいたんですけどね(笑)。同業者が増えるのはウレシイですよ。

 このマキシ・シングルには表題曲の他、「Irie Music」のパート2とも言うべき作品「Irie Irie Music」(PushimとMoominのサビ部分だけを残し、DJにRyo the Skywalker、Junior Dee、Butcher、そしてシンガーに元ロッキング・タイムの今野英明を迎え新たにレコーディング)、そして10月に公開が決まっている観月ありさ主演の映画『鳶がくるりと』に使用されているインスト曲「Ride On The Train」(サントラもHome Grownが担当しており9月に発売)が収録されている。またこれまでにHome Grownがリリースした3枚のアルバムのトラックを使用して新たに別のアーティストをレコーディングしたコンピレーションも間もなく発売される。期待して待とう!


"Beach Walk"
Home Grown
feat. Takafin from Mighty Jam Rock
[Ponycanyon / PCCA-02160]