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 帰国していたので、やっと『華氏911』を見ました。普通に情報を収拾している人なら、全部知っている事だけど、マイケル・ムーアの“僕だけマトモな白人”的な観点は、拭いされないし、ある種のセンセーショナリズムは、映画的に使用されているし、お上のバカさ加減を露出する例は、ちょっと稚拙だったかも。同時に、日本で友人から貰ったDVDで、『Opinion』というモノも見たのだが、それぞれの知識人や活動家など(殆どが、エコロジーの人なんだけど)が、戦争や、環境問題などについて“意見”を言うという内容で、マイケル“ブルジョア太り”ムーアより具体的で、解決策ももっていらっしゃる方々だった。中でも日本が、どうこの戦争に加担しているかとか、経済効果的に、この戦争は日本にも必要とかいう意見は、鋭いというか、悲しい事実である。ただ単純に“ブッシュ”とか、“アメリカにおけるユダヤ人経済”をこき下ろすのは簡単だが、なんの解決にもならない。両方の作品を見る事を薦める。

●今月のKRS-1  なんとKRSによると、ヒップホップは9つの要素からなる事になっていた。8/8、マイアミにて行われた「9 Elements Hiphop Nation Summit」なるビルボード誌もかんでるサミットで、ホストも務めたKRSが、ヒップホップの要素は9つだというコンセプトを打ち出した。さて、いつも言われる4つ以外だと、ダブル・ダッチとかビート・ボックスか?と思われがちですが、なんとMC、DJ、ライティング、Bボーイング以外に、Bガール(って飲み屋あります)、ストリートの知識、ストリートの言語、ストリートのファッション、ビートボックス(正解!)、ストリート企業!!が新しいエレメンツだ。確かに、今の事情を見ればそうなのだが、知識と言語は、MCじゃないの?とか、ファッション、企業はもう、もの凄いことになっていているけど、KRSだけには、ネーム・ブランド出して欲しく無かったな?

●今月のジャム  そのKRSと師弟関係にあったDナイスが、パーティを開いた。ヴィスカヤなる21丁目のクラブで、エディFが、オープニングでクラシックスから、現代のヒップホップまでをぎこちなくプレイし、DナイスのDJプレイがフォローした。MCには、デイナ・デーンがサウンド・システムばりのトークを披露、Dナイスも、ジャイヴ・レコード時代のシングルをパフォームなどヒップホップの歴史の流れを感じる一夜だった?

●今月のロッカフェラ  ロッカフェラが正式にノリエガを獲得した。実際、「State Property 2」に出演したり、社主のデイモン・ダッシュとも良くツルんでいるので、一般的には、とっくにロッカフェラのアーティストだと思われていた彼だが、今回は、ノリ自身のレーベルがロッカフェラに吸収された。そのサグドアウトは、名前は残るが、本体はロッカフェラになる予定らしい?

●今月のDVD  最近は映画監督となったクインシー・ジョーンズの不肖の息子、QD3が、「Beef」の第二弾を発売。パート1ではKRSとシャン、ビジー・ビーとモー・ディー等をフィーチャーしたが、今回はメソッド、レッドマンの兄弟、キャニバス、アイス・キューブ等の他、50セント等、比較的新しいビーフをカヴァー。あんまり良い映画と言えないし、薦めたくないけど、ちょっと見たいのは、本心?

●今月の写真 Dナイス、87年。(沼田撮影)




沼田 充司
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DJ/プロデューサー。 レーベル<ブダフェスト>主宰。 雑誌『ブラスト』でも執筆中。 ニューヨーク在住。 (Photo by Tiger)