早くもHome Grownが、3枚目のアルバム『Time Is Reggae』を完成させた。まさに“時はレゲエなり”の時代に相応しい、王道の王道を行くレゲエなアルバムとなっている。もはや完成された感のあるHome-Gのスタイルだが、今回はミックスにもこだわったりと、新たな試みも充実。以下は、リーダーTancoの生声による各曲の解説だ。

 1. Irie Music feat. Pushim, Moomin, H-Man, Jumbo Maatch, Takafin & Boxer Kid from Mighty Jam Rock
 最初からアルバムのテーマ的曲として取りかかった曲で、仕事がし易くてキャッチーなものを創ろうという事で人選をしましたね。ぜひ、ライヴでやりたいな、と。

2. Slow Song feat. Chozen Lee from Fire Ball
 歌入れの時に鳥肌が立っちゃった、めっちゃくちゃ強烈なラヴ・ソング。これもそうだけど、今回はルーツっぽい曲が多くしたんですよ。

3. 夢想花 feat. 今野英明
 リリックがミステリアスでしかもサビがキャチーなんで、これはレゲエだろう、という事でやったカヴァーですね。歌もすぐに今ちゃんが浮かび、オケも歌入れも一日で終わって。どレゲエで、気持ちいい感じに出来たんで良かったです。

4. Under the Poinciana [G. Breeze Mix] feat. Moomin & Boy-Ken
 Kenちゃんはセイム・ジェネレーションで貴重なラガマフィンなんで、一緒にやりたいなと思っていてね。で、この曲はMoominのアルバムにも入っているんですけど、僕らのヴァージョンではKenちゃんを入れたコンビネイションにしたんですよ。Moominにも話したら10年振りのコンビネイションだから“ぜひ”ってなってね。

5. 熱帯夜 feat. Junior Dee
 “One Day Stay”っていう、Oasisのサービスの名前がオケなんですけど(笑)、そしたら思いっきりOASISをイメージしたリリックの曲にしてくれてね。で、後から女性の声が欲しくなってReggae Disco Rockersの有坂美香ちゃんにコーラスをお願いしたんですよ。ぜひOasisでライヴをしたい曲ですね。

6. アップ アップ! feat. H-Man
 H-Manでソカをやりたくて、やったらバッチリとハマりましたね。“Jump! Jump!”みたいなノリでお願いしたら、“アップ アップ”で返ってきて(笑)。二重の意味の“アップ アップ”なんで、リリックも面白くてヤバイですよ。

7. The Hard Day's Nite
 こっからHome-Gのアーバン・コーナー(笑)に突入ですね。20秒位のジングルなんで、即興で一発取りのインストです。

8. Private Collection feat. Kreva from Kick The Can Crew
 特にヒップホップをやろうとしたのではなく、トラック先行でメロディもあって、これはKrevaがいいいなと思い、お願いした曲。KREVAはヴォイスもピッチも素晴らしいね。

9. At The Dance feat. Lisa
 実は去年の2ndアルバムの時にやろうとしていたんですけど、上手く入れる事が出来なかった、これだけが一年越しのオケなんですよ。走っているレゲエのリズムと、フワフワと漂っているウワモノのミスマッチ感が不思議な曲になりましたね。オケも歌も新境地なんじゃないかな。

10. Party Up feat. Dabo
 僕は当然にレゲエとしてオケを創ったんですけど、Daboはバウンス系のヒップホップと捉えたらしいんですよ。でも、見事にハマってね。遅いんだか早いんだか分からないビートなんですよね。Daboとはレコーディーングでは初のカラミです。

11. Burnig Fire feat. Yoyo-C
 殆ど重ねないで、一本でYoyo-Cの声を録ったどレゲエな曲。Yoyoも凄い気に入ってくれたし、これをミックスをしてくれたボビー・デジタルもとても気に入ってくれてね。歌が終わった後のダブも良いという事で、歌の後を長めに収録しました。

12. Cool Steppin'
 ジャッキー・ミットーのトリビュート盤の音が良かったんで、その音を担当していたタフ・ゴングのローハンにミックスをお願いしたインスト曲。

13. Set Mi Free, Let Mi Be feat. Boxer Kid & Minmi
 この渋いルーツなオケだったらMinmiがどうくるかな、と考えてお願いした曲ですね。ボビーのおっさんに最初に聴かせた曲なんですけど、“え、お前らがやったの?”っていうボビーの驚いた顔が忘れられませんね。嬉しかったですよ。

14. TV. feat. Soldier & Micky Rich
 去年一年間、ライヴで新人とも色々やってきて、引っかかった2人にお願いしました。“African Beat”のリディムっぽいオケなんで、“African Beat”を手掛けたバルビーにミックスをお願いしました。

15. EBB Tide feat. Pushim
 これも、Yoyoとかと同じで、そのまんまコーラスも入れずに一本で歌ってもらったんですよ。それによって、声の説得力が増す気がしてね。これまた、どレゲエですけども、ちょっとロマンティックな哀愁のある様な感じです。

16. 恋のダブル・ブッキング feat. Rankin Taxi & Leyona
 Leyonaは昔、「ボブ・マーリー・ソングス・デー」に出てて優勝した事があるんですよ。その頃からの知合いなんです。で、最後の曲は余韻を残すから、あったかい雰囲気に包まれる様な曲を持ってきました。OASISが終わっちゃった後みたいな、夏も終わりみたいな雰囲気の曲ですね。ランキンさんに「なんだ最初じゃないのか」って言われましたけど(笑)。

17. Sunset Skanking
 Home Grownのメンバーで昔、メントのバンド“メンチョス”っていうのをやってたんですけど、それを思い出しつつやった曲ですね。Oasisが終わった後に、軽くバンドのセッションをしている感じのインストですね。




『Time Is Reggae』
Home Grown
[Pony Canyon / PCCA-02055]