Mix CD
1. D.J. Hiba Hihi -N- D.J. BoBo James / Stinky Ass Buddha Porno Funk Radio Show VOL.1(Entotsu)
スッゴ〜イCD/Tapeが出ましたヨ! 某誌の対談でもドクトクのVibesを放っているNippsとDev-Largeの2人による架空の(?)ラジオ・ショウ仕立て、の一枚。「ミスター・マジックも来てるよ」等という妄想トークを交えつつ、いやそれがマジに聴こえる様にNYのラジオ・ショウの歴史的名場面(フリースタイル等)をMix、Mix、Mix! そう、これがロウでドープなヒップホップ。あのソウルズのビートに乗せたブッダの伝説のフリースタイルも入ってるぞ!


Albums
2.Ghostface / The Pretty Toney Album(Universal)

約2年半ぶりの4thアルバム。デフジャムへ移籍し、心機一転と言いたいところだが、よりこの人本来のルーツに立ち返ってるようなソウルフルかつ男クサい内容。制作陣はRZA、ノーID、ミネソタ、K-デフ、ディガ、ノッツ、そして本人。ミッシーとのシングルの裏面で、デルフォニックス「La La Means〜」のまんま使いをやっていたが、スウィート・ソウル使いは他にも…。何ともソウルフルなMCです。メスの新作ももうすぐ?
3. Pete Rock / Soul Survivor II (BBE/ Rapster / Hostess)

BBEからの噂の新作は、あのプロジェクトの第2弾! 以下は彼の発言。「プロデューサーでいる為には新しい事にもチャレンジしなければならない。このアルバムではそんな俺のヴァーサタイルな部分が良く出てるよ。ソウルフルなヤツもあれば、クラブ・バンガーもある。いいバランスを保ってるんだ。参加面子はずっと組みたかった奴と、これからの奴が入ってる。CL・スムーズとも勿論やってるよ!」。個人的にはあの『Mecca〜』でお馴染みのイントロ別ネタの嵐も嬉しい限り。
4. Nas / Illmatic 10th Anniversary (Sony )

ナズ曰く、「一番売れてないアルバムだけど、全ての礎となった」94年のデビュー作にしてクラシック『Illmatic』のリマスター+リミックス+新曲からなるスペシャル・エディション。まずは出音の違い、をしっかりと味わって頂きたい。ナズのキャリア上、欠かせないあの曲この曲がバッチリ今の音になっているのだから…。そう、これは企画云々を超越した一枚。それにしてもこのプロダクション、そして何よりもこのライム。完璧でしょう!
5. Dead Prez / RBG : Revolutionary But Gangsta (Sony Urban/Columbia)
ラウドの閉鎖によりコロムビア所属となった彼らの最新作。去年にもミックス・テープ・アルバムが2ndの如く出回っていたが、今回は正真正銘の新作。国旗を燃やすライヴ・パフォーマンスや激しい言動の数々から“ネクストP.E”の呼び声も高い彼らは、当り前のように今回も怒っているが、表現的にはより内面に向っているとも言える。最近めっきり減ったコンシャス系ラップに飢えてる人はもうチェックしてるでしょ。スタイル以前にそのスピリットこそを讚えたい。
6. DJ Kayslay / The Street Sweeper Volume 2 (Sony Urban/Columbia)

ご存知“ドラマ・キング”DJケイスレイのオフィシャル・エクスクルーシヴ・オンリー・ミックス・テープ・アルバム第2弾が早くも(?)到着。今回はゴーストフェイスとスカーフェイスが顔合わせした例の曲から、Gユニットの「Angel Around Me」、ソース・マネー(!)、メンフィスにGユニットの新顔ザ・ゲームによる一曲に、JOE三人衆の「Not Your Average」、スリー・6・マフィアにリル・ジョン、デヴィッド・バナーら南部系、とより分かり易い面子で贈るタイムリーな内容。売れてます。 

7. The Gift Of Gab / Fourth Dimentional Rocketships Going Up(Rush! /Asmik Ace Ent.)

ブラッカリシャスのMC=ギャブのソロ名義では初となるアルバム。速射砲スタイルからトリッキーなデリバリーに、歌っぽいフロウまで引き出しの多い天才だけに、今回も耳を惹きつけてやまない。相棒チーフXLではなく、シアトルのプロデューサー=ヴァイタミン・Dとジェイク・ワンの2人を起用し、タイト目なビートでそのスキルの高さを見せつける様は唯々圧巻。国内盤のみのボーナスはヘッドノディックらとのセッション。リリカルな作風だけに対訳付きの日本盤がオススメ。
8. Time Machine / Slow Your Roll (Miclife)

01年の夏を賑せた「Restop Sweetheart」の彼らが1stアルバムを引っ提げて帰ってきた! ワシントンDCからLAへと移り、よりユルくいい感じになったこの2MC+1DJは、あくまでも“90s黄金時代の申し子”としてあの時代の空気を自分たちなりに再現しつつ、そこに2000年代の新たなフレイヴァーを加えることに成功している。エドO.G、スペシャル・K、イードンが参加、と聴くだけで彼等の狙いが判る? とにかくいいアルバムです。
9. V.A. / Live! Live! Live!
(Sohmatow)

川崎クラブ・チッタの15周年と、ラッパ我リヤの結成10周年のダブル・アニヴァーサリー・イヴェントの実況録音、そのオイシイとこ取り盤。まずCD両面仕様DVD、という事実に驚かされるが、肝心なステージの方がもっとヤバイ! 我リヤ、走馬党は勿論、オジロ、ダボ、ジブラ、ウジ、OJ&ST、ソウスク、Hi-D、妄走族、ギャングスタDX、ボーイ・ケン、グッドフェローズ等々、改めて見ても最強に濃い面子。そして言わずもがなのハイ・パフォーマンス。熱い、ですHigh。
10. Baba / No Credit(Black Smoker)

神出鬼没を地でゆく異能集団=シンクタンクより、Nox(テープ・アルバム)に続き、東洋の怪人ババ登場。とくればプロデューサーは、あのブルーベリー(本人?)。『Jazz Nino』のセッション・アルバムも画期的だったが、このアルバムも凄いことになっている(何が凄いのかは聴けば分かるさ!)。ババというドクトクのウマさとイヤラシさを持ち合せたMCの真価が…とか別に狙ってもいないでしょう。ここにあるのはただひたすらの自由、のみ。シンクタンクの連中とデリも友情出演。


Mini Album

11.韻シスト / Rock On(Epic)

大阪発のめっさファンキーな3MC+4バンドの通算4作目となるミニ・アルバム。あくまでもライヴで演ることを想定したグルーヴィーな生演奏と、オールドスクル・ラップの楽しさをそのまま運んできたようなフリーキーなラップの応酬がいい感じ。タイトル曲以外の4トラックもバラエティに富んでいて、ライヴの良さを思わせる出来。ループ・ジャンクションが解散した今、日本のヒップホップ・バンドの最右翼は間違いなく彼ら、なのでは!?
Single
12.K Dub Shine / 正真正銘(Sony)

待望のフル・アルバム『理由』をもうじき落とす予定のKダブの先行カットは、キングギドラのリミックスを担当して以来ソロでは初の顔合わせとなるDJセロリによるプロデュース曲(2曲共)。正真正銘のオールドスクーラーとして、あの時代を軽くレミニスしつつも、今現在のシーンにも物申すKダブならでは説得力ある仕上がり。カップリングの「相ライム性理論」では独自の踏み方で築き上げてきた文と韻の研究結果を披露している。