1. Vybez Kartel / Tekk (Renaissance)
リリースされるかなり前からジャマイカでは爆発的な大ヒット。オリジナルのジャグリン・リズム "Thunder Clap"。かなり露骨な下ネタながら、有無を言わせぬ大流行でFMでもパワー・プレイ。シンプルなライミングで覚えやすいのがポイントか。
2. Elephant Man / Dead Over It (Renaissance)
"Thunder Clap"。パンチのあるビートと歯切れの良いミックスが特徴。どんな別リズムにもつなぎ易いドラム・パターンながらも、きっちりオリジナリティがある。「ビッグなアナコンダを持ってるオレに任せろ、他の奴は引っ込んでろ」って感じのセクシャルなリリック。
3. Wayne Marshall / Don't Feel It (Renaissance)
"Thunder Clap"。 滑らかに、そしてジェット・コースターの様に展開するフロウが素晴らしい。Bob Marleyのリリックも上手に引用しながら、馬鹿げた世の中の風潮を批判するコンシャスな内容。面白おかしいだけの内容はあまり歌わないリアリティ重視の彼らしい一曲。
4. Buju Banton & Ghost / Nuff Gal, So Much Gal (Abijazz)
Buju, Ghost共に久々のダンスホール路線会心作と言ってよいでしょう。ジャグリン向けのトラックでは彼らはしばらく良いのがあまり無かったからね。伸びのあるハイ・トーン・ヴォーカルと低音ヴォイスのDJでメリハリの効いた求愛ソング。
5. Bounty Killer / Ghetto Struggle (Abijazz)
(4)と同じトラック "Notrious JIG" 。最近のハイ・スピードなトラックに比べて、幾分ゆっくりしたピッチでダンサブルな仕上がり。シンガー、DJ共にパフォームしやすそうなサウンドなので、ここでのBountyも冴えています、当然。
6. Kardinal Official / Empty Barrel (Black Shadow) ニュー・トラック "Ching Chong"。三味線の様なオリエンタルなストリングス・シンセが印象的。しかし、それで“チン・チョン”ってトラック名なのは、何と言ってよいやら…。ともかく音はバッチリです。躍動感のあるサウンドに畳み掛けるラッピング。思い切りのよい抜きのあるミックスも最高。
7. T.O.K. / Haters (Black Shadow)
"Ching Chong"。NYで "Wanted" リズムの「Gal Yu A Lead」がヒットしているとは言え、ここらで現地大ヒットが欲しい彼ら。これで行けるか!? 歌パートからDJへスイッチするお約束の展開でのバッド・マン・チューン。出来はかなり良いです。
8. Freddie McGregor / Soul & Inspersation (Joe Fraiser)Studio One名作セルフ・リメイク (Studio Oneでは他にHamlinsのヴァージョンもマスターピース)。当レーベルらしい生き生きとしたホーンで、原作をかなり忠実に再現。まあ、元が良いので悪くなりようは無いのですが…。B面はPam Hall。
9.Vybez Kartel / Giggle (Don Corleon)
現在のところ、この曲のみで使用されているオリジナルのトラック。ミニマルなサウンドはリリックスの内容をより際立たせている。ダンスホールならではですね。「プンプンがタイト過ぎちゃって、ニードルが必要なんだよね」云々でスタートするコミカルな下ネタ・チューン。
10. Wayne Marshall / Girl Dem Way (South Block)
プレリリースで結構前からプレイされていた "Chrome"。昔のJazzwadっぽい重低音連打が響き渡る迫力のリズム。チェンジ・オブ・ペースのスキルでトラックに対応するメリハリのあるチューン。バティマン攻撃ソング。
11. Elephant Man / It Good (South Block)
"Chrome"。ストレートに女性の局部を讃めるリリックでスタートするチューン。「しかも君は上手いしね」等々、ギャルをセクシャル面で讃めまくる内容で、Editのヴァージョンが付いて無いのが不思議なくらい。良くも悪くも身も蓋もなく彼らしい。
12. Tony Rebel / Mi Love Her (Tuff Riddim)
Desmond Deckar懐かしの大ヒット「イスラエルちゃん」リメイク・トラックのラバダブ・チューン。ビシっと締まったリズム・パートと立体感のあるミックスのグッド・サウンド。原曲のあのベースラインも生きてます。圧倒的な声量で歌うラヴ・ソング。
13. Sabba / Foot Ball Dance (Brime Stone & Fire)
彼の久々大ヒットか。日本と同じくワールド・カップ・サッカー、北中米カリブ海予選を控えたジャマイカからのサッカー・ネタのニュー・ダンス・チューン。タイムリーな事この上なしで、“ペナルティ・キック”、“ラインズ・マン”他、もっと専門的な名称のダンスが次々と。
14. Capleton / Strive (Energy)
いつもグッド・トラックを作る当レーベル。今回もRoots Rock系の重厚なサウンドでグイグイとドライヴする。バックに女性コーラスを効果的に配したアレンジも良い。「苦難が多くても、負けずに強く生き続けよう」とメッセージするリリックス。