●日本の観客の反応はどうでしたか?
クリス:もの凄くビューティフルだよ。こんな盛り上るなんて思わなかったな。今までで一番だよ。あといっしょにステージに立った日本のバンドはどれも良かったね。特にブッシュ・オブ・ゴーストが気に入ったよ。
●二人でラヴ・グローサーを始めたきっかけは?
クリス:はっきり言うのは難しいんだけど、96年か97年頃。って言うのは僕らはブラス・セッションとして様々な作品でいっしょにやってきたからね。で、いっしょに作品を作ろうか、ってなったのが96年位なんだ。
●このユニットを結成する前はどんな活動をしていたの?
デイヴ:最初、コズミックスっていうスカ・バンドをやってて、その後、ザイオン・トレインに参加したんだ。そこでクリスと出会ったんだよ。
クリス:スカ・バンドのセンチュリーって知ってる? アルバム3枚位出してるんだけど。その後、ダブ・スペシャリストをやって、ザイオン・トレインに入ったんだ。その後のセッションは数えきれないね。
●どんなアーティストとやったの?
デイヴ:マッド・プロフェッサー、リー・ペリー、スティール・パルス、ディサイプルズ、アール16、プリンス・アラー、ディリンジャー、プリンス・バスター…あとエイジアン・ダブ・ファウンデーションやステレオMC'sもね。イギリスのルーツ・レゲエやダブ作品には結構参加しているはずだよ。
●ライヴでMCを担当したチェサー・キャットが印象的でした。アルバムでも1曲参加してましたね。
デイヴ:チェサー・キャットは昔、レフト・フィールドにいたんだよ。ライヴはやっぱりレコードと違うから、彼みたいにどんなトラックにも合せられてエネルギッシュな存在は必要なんだよね。
●ベンはサブメンバーみたいな立場だけど、ライヴでは重要なミキシング等を担当してましたよね。
ベン:僕が彼らと出会ったのは、彼らがザイオン・トレインをやってた頃で、彼らが使ってたスタジオを僕と兄貴で買ったんだ。それが出会いのきっかけなんだ。今のスタジオはコンシャス・サウンド・スタジオって名前なんだけど知ってる?
●そうなんですか! ニュー・ルーツ系では聖地的な存在ですよね。
ベン:そう言ってもらえると嬉しいよ。機材は最近のじゃなくて、リールを使ったり、昔のアタリ製だったりね。そのスタジオではルーツやダブは勿論だけど、ローリング・ストーンズもリミックスでやったし、シニード・オコナーもやったんだ。
●イギリスのニュー・ルーツの状況は現在、どんな感じなの?
ベン:彼らがやっていたザイオン・トレインがシーンを牽引してるんだけど、レコードよりもライヴやダンスを通じてどんどんシーンが盛り上がっていってる感じだね。
●あなた方の作品をリリースしているダブ・ヘッドは良質なニュー・ルーツ作品を沢山リリースしているけど、一体どんなレーベルなの?
クリス:ダブヘッドは元々流通会社のSRDにいたOn-Uとかを担当してた人が始めたレコード会社で、D.I.Y.の精神に貫かれた会社なんだ。だから僕達もその精神に賛同して制作費とかも半分ずつ出し合ってやってるんだ。ダブヘッドから出た作品は大体コンシャス・サウンドで録られたものだから繋がりは深いんだ。因みにダブヘッドのジャケットは全部僕がデザインしてるんだけどね。
●あなた方の作品を聴くとリコの『Man From Wareka』やスカタライツの『Return Of The Big Guns』なんかが好きなんだろうなあ、と感じたんだけど…。
クリス:その通り。リコはコズミックス時代にいっしょに演ってたよ。勿論、僕達は彼らの様なルーツ・サウンドを浴びるほど聴いてきてるからね。正しく僕達のルーツだよ。
●R&R、R&B、パブロック、パンクを極めたザ・ミッシェル・ガン・エレファントのチバユウスケがどうしても日本に紹介したい、との想いから日本でリリースされる事になった事ついてはどう思いますか?
クリス:だって、レゲエとパンクは共通するものがいっぱいあるだろ? それに俺が昔、ラッツDCってパンク・バンドをやってた頃、マッド・プロフェッサーといっしょにやったしね。イギリスで「ロック・アゲインスト・レイシズム」って大きなフェスティバルがあるんだけど、それにもパンク・バンドとレゲエ・バンドがいっしょに出演してるしね。見た目だけでは分らないけど、パンクってアティチュードだから、絶対に精神的に繋がってるんだろうね。
●日本のファンへメッセージを。
ベン:ワン・ラヴ! デイヴ:ピース&ラヴ!
クリス:野菜と果物以外にもっと!(前作『Fresh Produce』に引っ掛けて)
"Love Grocer"The Love Grocer
[Trippin' Elephant/TERNG-041]
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